スジオカボード1.5mm (ホワイト)
今回はフットプロンプターさんより提供頂いた「スジオカボード1.5㎜」のレビューです。
※関さん、いつもありがとうございます!!
最初にレビューした初代スジオカボードと比較して、厚さは0.1㎜しか変わらない今作ですが「素材」に大きな違いがあります。
初代ではしなやかさと硬質さが共存するポリプロピレン系素材が使われていました。
今作の素材詳細は不明ながら、その質感を身近な物で例えると「医療用ギプス」。
初代からしなやかさが抑えられ、その分硬質さと屈曲剛性が増しています。
初代より薄いはずなのに沈み幅が少ないからか、体感ではこちらの方が厚く感じるほど質感は異なります。
そんなスジオカボード1.5㎜は型が二種類展開されていて、ひとつは今までの「通常型」。もうひとつは新登場の「ジャ1型」。
※通常型はコービー4のインソールがベースなのでコービー型とも言えますが、ここでの呼称は便宜上「通常型」で統一。
※「ジャ1型」については「スジャオカボード」とも呼ばれていますが、こちらも「ジャ1型」で統一。
※またジャ1のインソールはグローバルラストもEPラストも同じ形状になので、「ジャ1型」のボードは両モデルにフィットします。
ここではその二つのボードを同時にレビューするかたちになるので、使用するバッシュは以下の二足に限定したいと思います。
まずはナイキ ジャ1のグローバルラストから。
最初は「通常型」と「純正インソール」のコンビで。
これは足入れの段階からやや違和感ある乗り心地。
プレーしてみてもクッションの反応が鈍く、しばらくプレーしても改善される兆しが無く、このコンビはNG。
フォアのクッションをボードが押し固めてしまった「スジオカボードNEXT」と似た状態で、バスケには向かない仕様かと。
続いては「ジャ1型」と「純正インソール」のコンビで。
こちらはクッションが固まることはなく、足入れ段階から推進力を感じる乗り心地。
プレーしてみると想像以上の加速感。安心して全体重を乗せてステップが踏め、イメージどおり動けます。
シューズ自体の剛性が増しつつ、ミッドソールも沈み幅が少なめながらしっかり反発してくれる絶妙な質感に。
最近のバッシュではなかなか経験できない「履いているのを忘れさせてくれるクッション」に変貌しました。
※「リアクトインソール」や「スーパーフィートのグリーン」は合わず、いずれのコンビでも「純正インソール」が最適解でした。
「初代スジオカボード」もなかなか好感触でしたが、これは明確にその上位互換。
エアジョーダン11ローなど鉄板ソールが好みの方にはハマる仕様でしょう。
⇒NIKE AIR JORDAN XI(11) RETRO LOW – PATENT LEATHER VERSION PERFORMANCE REVIEW
次はまさかのグローバル超えスコアを叩き出したナイキ ジャ1のEPラスト。
⇒NIKE JA 1 EP PERFORMANCE REVIEW
最初は「通常型」と「純正インソール」のコンビで。
グローバル同様に足入れの段階から違和感アリ。
プレーしてみるとクッションの反応はかなり鈍く、履き続けても変化は見られずこのコンビはやはりNG。
続いては「ジャ1型」と「純正インソール」のコンビで。
グローバルラストではハマったコンビなので期待してトライ……がまさかの微妙な結果に。
グローバルから薄くなったEPのミッドソールではこのボードの強剛性を受け止め切れない様で、反応が遅いクッションに。
ソール剛性自体は増すので、人によっては扱いやすいと感じるかもしれませんが、自分はイマイチでした。
そこで「初代スジオカボード」と「純正インソール」のコンビで再トライ。
薄いミッドソールとしなやかな初代ボードの剛性が見事にマッチ。
ミッドソールを押し固めることなく、適度な反発を残したクッションに仕上がっています。
「ジャ1型」に比べるとソール剛性はダウンしますが、個人的にはこちらのバランスが断然好みです。
最後に「スジオカボードサマー」と「純正インソール」もトライ。
すると初代ボードよりも反応が更に鋭敏になり、ソール剛性も微増。
もちろん「ジャ1型」の剛性にはまだまだ及びませんが、個人的にこれが最適解。
ジャ1のEPラストは基本いつもこのコンビで履いています。
ジョーダン・ルカ2のPFラストでもサマーと純正インソールが合ったので、今シーズンのナイキ/ジョーダンブランドのクッションと相性が良い傾向にあるのかもしれません。
⇒JORDAN LUKA 2 PF PERFORMANCE REVIEW
※「リアクトインソール」はどのコンビにも合わず。
※「初代スジオカボード」と「スジオカボードサマー」と、「スーパーフィートのグリーン」は合います。
※自分は「純正インソール」が最適解でしたが人によってはグリーンがより良いオプションの可能性もあるでしょう。
まとめです。その高剛性の質感からイメージしたとおりの尖った、ピーキーなパフォーマンス。
近年発売のバッシュをソフトに感じ、もっとソール剛性が欲しいと思っている方はオプションとしてひとつ持っておいて損の無いアイテムでしょう。
一方、バッシュに剛性を特に求めない方の場合は持て余す可能性があります。
クッションの沈みを適度に抑えたいと思っている方には「初代スジオカボード」か「スジオカボードサマー」をオススメします。
また、今回初めて型の違うボードを比較着用しましたが、もし同素材のボードの場合はインソールと同じ型の方が断然合う模様です。
同じでなくとも近い型のボードを利用するのが賢明でしょう。
今後1.5㎜以外でも追加の足型の展開はあると思わるのでフットプロンプターさんの発信は要チェックです。
ちなみにグローバルラストもEPラストも、純正インソールのサイズ、型、素材、厚さは同じでした。
異なるのはやはり「アッパー成型」、「ミッドソールの厚さ」、「アウトソールのラバー」の三点の様です。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
このレビューがボード選び、バッシュ選びの参考に少しでもなれば幸いです。