Jordan CP3.X(10) Performance Review
- テストカラー:Infrared 23/White-black-brt Mango(854294-600), Concord/Bright Mango-black(854894-400)
- 主な機能:Forefoot Articulated(9-chamber) Zoom Air Unit, Phylon Midsole, Half-length Inner Bootie, TPU Cage, TPU Internal Heel Counter, TPU Shank Plate, Dynamic Flywire, Flight Web System
- 着用した主なプレイヤー:Chris Paul, Justin Jackson, James Johnson, Tim Hardaway Jr, Mike Scott
- 価格:¥19,440(国内)・$125(海外)
Introduction
今回はChris Paul(クリス・ポール)の10代目シグネチャー"Jordan CP3.X(10)"のパフォーマンス・レビューです。
"10"という節目のナンバーですが、注目度は低めの印象。
ポール本人はケガが多かったものの、個人成績もチーム成績も悪くはなかった今シーズン。
それでもウェストブルックとハーデンのトリプルダブル量産や、KDのウォリアーズ加入など諸々あった中では話題性に乏しかった感は否めないかもですね。
とは言え経験上、注目度や人気はバッシュのパフォーマンスと連動しないことが多いので、今作もハイパフォーマーの可能性は十分にあります。
それどころか店頭試着の段階で「もしかしたら"Air Jordan XX9(29)"のアップグレードバージョンでは??」と思ったほど期待値は高め。
期待通りとなるか…細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 10 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
CUSHIONING - 10 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
「ファイロン・ミッドソール」のフォアフット底面に、9つに分節された「アーティキュレイティッド・ズームエア」を埋め込んだクッション・セットアップ。
これは前作"Jordan CP3.IX(9)"や"Jordan Ultra.Fly"と同様です。
分節型ズームエアは相変わらず硬く、衝撃吸収の効果はほとんどなし。
加えて小指側のミッドソールがTPUケージで覆われていることにより、ファイロンも硬めの足当たり。
ヒールはまだ良いですが、フォアは体重が軽いプレイヤーだとストレスに感じるかもしれません。
何とか平均に届くか届かないかの吸収性です。
※追記;ここに関しては履きこむことでズームエアの質感は変わってきます。基本的に現代バッシュは馴染ませる必要はありませんが、このズームエアは珍しく履きこむ必要が、体重によっては出てくるでしょう。ズームを押し込めるようになれば吸収性は不満に感じることは無いかと。
全体に硬めの作りは、反発性にとっては逆にプラス。
体重を掛けてからのレスポンスが非常に速く、エネルギーがダイレクトに還ってきます。
シューズ全体の剛性も申し分ありません。
軽量プレイヤーだと少し扱いにくいかもしれませんが、反発性はほぼパーフェクトです。
COURT FEEL - 10 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 10 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
フライウィーブ(パフォーマンス・ウーブン)のアッパーを、TPUケージで補強したセットアップ。
シューズ内部は、フォアフットのみインナーブーツ仕様になっています。
アッパーの成型・足当たりは良く、ヒールにアキレスパッドはありませんが履き口周りにメモリーフォームが内蔵され、足入れだけでスナッグなフィット感。
TPUケージも硬過ぎず、しなやかで、フィット感を阻害しません。
またクッションニングでも少し触れた「ラバー層追加インソール」のおかげで、足裏とソールはピタリと一体になっている感があります。
シューレースのロックダウンも強力で、方向も的確。
このカテゴリは特に「"Air Jordan XX9(29)"のアップグレードバージョン」と呼んで良い仕上がりに感じました。
強度などフライウィーブ(パフォーマンス・ウーブン)に足りない部分が絶妙に補完され、最近のバッシュではベストの履き心地です。
※サイズ選びについて※
長さは通常か、僅かに長め。
幅と高さは若干小さめの作りです。
幅広、甲高のプレイヤーはハーフサイズダウン ※ハーフサイズアップを検討しても良いでしょう。
市販のインソール「スーパーフィートのグリーン」との相性は良く、更なるパフォーマンスアップが望めます。
是非お試しを。
※インソール交換はスコアに含めていません。
SUPPORT - 9 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 10 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 10 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 7 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 9 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 10 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
「"Air Jordan XX9(29)"のアップグレードバージョン」としては今作の他に"Air Jordan XXX(30)"が存在します。
今作はフォアのクッションが扱い難くなっていますが、乗りこなせた時のパフォーマンスは"Air Jordan XXX(30)"を超えます。
最近のバッシュには少なくなった「安心して全体重を預けらるバッシュ」。
しかもかなり履いても全然剛性が失われないこともポイント高いです。
特に身体能力系のプレイヤーはかなり快適に感じるパフォーマンスだと思いますので、是非試して頂きたいです。
また今シーズンも例年通りレギュラーバージョンとAEバージョン(Artisan Edition)が発売されていて、今回レビューしたのはレギュラーの方。
このレギュラーからアッパーのTPUケージを取り除いたのがAEになります。
硬めのバッシュが苦手なプレイヤーはAEの方が良いでしょう。
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TRACTION - 10/10
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CUSHIONING - 10/10
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COURT FEEL - 10/10
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FIT/LOCKDOWN - 10/10
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SUPPORT - 9/10
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LATERAL TRANSITION - 10/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 10/10
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BREATHABILITY - 7/10
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DURABILITY - 9/10
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WEIGHT - 10/10