Air Jordan XXX(30) Performance Review
- テストカラー:Black Cat(811006-010)
- 主な機能:Performance Woven Upper, Flyknit, Flight Web System、Flight Speed Technology, Tendril, Phylon Midsole, Unlocked Zoom Air, TPU Internal Heel Counter, Inner Bootie(Forefoot Only)
- 着用した主なプレイヤー:Russell Westbrook, Kawhi Leonard, Frank Kaminsky, Amir Johnson, Monta Ellis
- 価格:¥32400(国内)・$200(海外)
Introduction
今回はエアジョーダンの記念すべき30代目となる"Air Jordan XXX"。
30という節目の数字であることから、何か大きな仕掛けをしてくるだろうと期待されながら、蓋を開けてみると前作"Air Jordan XX9"と基本構成はほぼ同じ。
正直肩透かしをくらった印象ですが、前作が素晴らしいパフォーマンスだっただけにこれはこれでアリかと。
2モデルを比較しながら機能の細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 10 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
少し不規則なヘリンボーン・パターンのアウトソール。
ブルーがかったトランスルーセント・ラバーは、前作より若干硬めながら、粘性は変わらず高め。
テンドリルやズームエアの配置・出っ張りなどは前作と同じです。
肝心のパフォーマンスは素晴らしく、ホコリの多いコートでもソールを拭く必要はほとんどありません。
トラクションはパーフェクトです。
CUSHIONING - 10 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
ファイロン・ミッドソールにフォアフット・アンロック・ズームエアのセットアップ。
ズームエアは前作と同じく前後に2分割配置。
シャンクプレートもフライトプレートからフライトスピードに名称変更されていますが機能は変わりません。
一番の変更点は前作ではミッドソール全体を覆っていたTPU製シャーシ。
今作ではフォアフットのみが覆われ、ヒール周りのミッドソールは剥き出しに。
これによりヒールは体重を掛けると、グニュッと沈む感触があります。
この沈む感覚は複数回の練習を経て、最終的には前作のファイロンとあまり変わらない感触に落ち着きました。
それでも、フォアのズームエアも若干増量されている印象で、衝撃吸収性は全体的に良くなっています。
反発性に関しても今作の方が上でしょう。
フォアフットはTPUシャーシが残っているだけでなく、アウトソールの巻き上がりが大きくなっているため、屈曲部分の剛性はなかなかに強力です。
インソールには表面に滑り止め加工があり、シューズ内で足が遊ばないのも体重がソールに載りやすく、反発性にはプラス。
クッショニングは前作以上の素晴らしいパフォーマンンス。
素晴らしいですが注意して頂きたいのは、ヒールのファイロンがある程度固まるまではカカトが沈み過ぎ、足のアーチが崩れて疲れやすいという事。
自分は4回目の使用でようやくファイロンが固まって違和感がなくなり、そこからは快適にプレーできています。
COURT FEEL - 8 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 8 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
アッパーは前作に引き続きパフォーマンス・ウーブンが使われ、足首周りは伸縮性あるフライニットが使われています。
フォアフットはインナーブーツ構造で、タンのパディングも適度に厚く、しっかり足にフィットします。
つま先を保護するトゥーキャップは硬めですが、フィット感に影響はありません。
ヒール周りは前述のとおり、ヒールのファイロンが固まるまでは、動きの中でカカトが浮き沈みします。
ヒールカウンターは前作の反省からか、大幅に剛性が増し、成型も若干タイトになっています。
そのヒールカウンターと内部のアキレスパッドに、浮き沈みの度にアキレス腱が擦れ、とにかく痛みます。
4回目の使用からはファイロンが固まったようで擦れは無くなりましたが、最初の3回で何回履くのをやめようと思ったか分かりません。
ファイロンが固まってからのフィット感は悪くありません。
もう少しアキレスパッドはソフトでも良かったかな、と感じますがこの辺は個人差でしょう。
滑り止めの付いたインソールもフィット感にはプラス。
足首周りのフライニットもストレスありません。
サイズに関しては、全体的に空間が狭いため、通常サイズからハーフサイズアップがオススメです。
特に甲が低い印象です。
SUPPORT - 8 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 10 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 10 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 8 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 10 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 8 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
おそらく多くのプレイヤーにとってヒール周りのフィットが鬼門となるでしょう。
自分はファイロンが適度に固まった後は、違和感なくプレー出来るようになりましたが、足の形状によってはどうしても合わない、という事があると思います。
もしフィットの面がクリアできれば"Air Jordan XX9"のアップグレード版と言えるパフォーマンスが期待できます。
前作に比べ、全体的に大幅に剛性が増し、より高反発・高反応なバッシュです。
一言で表すと、前作は「コンフォート」、今作は「アグレッシブ」でしょうか。
ラッセル・ウェストブルックの容赦無い攻撃性を体現したようなパフォーマンスです。
※素晴らしいパフォーマンスですが、フィットの面で癖が強いことに変わりはありません。
※試着してから、もしくは返品・交換可能なショップでの購入を強くオススメします。
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TRACTION - 10/10
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CUSHIONING - 10/10
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COURT FEEL - 8/10
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FIT/LOCKDOWN - 8/10
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SUPPORT - 8/10
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LATERAL TRANSITION - 10/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 10/10
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BREATHABILITY - 8/10
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DURABILITY - 10/10
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WEIGHT - 8/10