Jordan Ultra.Fly Performance Review

6月 29, 2016
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  • テストカラー:Black/Reflect Silver-white(834268-011)
  • 主な機能:Articulated Forefoot Zoom Air Unit, Phylon Midsole, TPU Internal Heel Counter, TPU Shank Plate, Kurim Upper
  • 着用した主なプレイヤー:Blake Griffin、Russel Westbrook, Monta Ellis, Jimmy Butler, Jabari Parker, Kemba Walker, Joe Johnson, Bismack Biyombo
  • 価格:¥16200(国内)・$125(海外)

Introduction

12934943_570954623068499_685293681_n今回はジョーダン・ウルトラフライのパフォーマンス・レビューです。

“Kurim(キュリム)”と呼ばれるしなやかなウェブ状のTPU素材が、アッパー全体を包み、かなり目を引くデザインに仕上がっています。

個人的にも好みのシルエットなので、パフォーマンスにも期待したいところです。

さっそく機能の細部を見ていきたいと思います。

TRACTION - 7 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

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全面がウェーブ・パターンのアウトソール。

ラバーは少しミルキーなトランスルーセントで、粘性も硬さも通常レベル。

ソール形状はフラットなので接地面積は大きめ。

フォアのズームエアが少し出っ張っていますが、あまり気になりません。

綺麗なコートでは素晴らしくグリップします。

ほこりの多いコートでは頻繁に拭いてやる必要があるでしょう。


海外のレビューではトラクションは酷評されていることが多かったこのモデル。

使ってみると、実際そこまでは悪くないパフォーマンス、平均的なトラクションかと思います。

CUSHIONING - 7 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

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ヒールはファイロンのみで、フォアフットは9個に分節されたズームエアのセットアップ。

“Jordan CP3.IX(9)”と同様のクッションです。

ズームエアは厚いファイロンの底面に配置されたボトムロードなので、その感触は残念ながら全く感じません。

衝撃吸収性に役立っているのは、ファイロンとインソールのみ。

ファイロンは硬めですが、インソールはモチモチと心地良い足当たり。

衝撃吸収性は平均レベルでしょう。


フォアフットの屈曲部分の剛性・復元性はやや強め。

中足部にシャンクプレートが内蔵されていますが、小さいプレートなので中足部の剛性は通常レベル。

ズームエアは感触がないので特に影響して来ません。

反発性は平均よりやや強めくらいでしょう。


トータルのクッショニングは特別な印象はなく、トラクションに引き続き平均的かと。

COURT FEEL - 8 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

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クッショニングが平均的で、特に主張がないのは接地感にはプラス。

シューズ内のアーチ成型も良く、動きの中でもしっかりコートを捉えている感覚があります。

フォアのズームエアの出っ張りがわずかに気になる事と、ホコリに弱いトラクションがマイナスポイントですが、トータルの接地感は優秀なレベルでしょう。

FIT/LOCKDOWN - 10 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

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アッパーのベースは薄いメッシュ素材で、その表面にウェブ状のTPU素材“Kurim(キュリム)”を圧着させた構造。

キュリムはクリムと呼ばれる場合もあるようです。

タンは若干厚めですが、アッパーはほとんどパディングもなく、メッシュとキュリムのみ。


キュリムは今までの圧着素材に比べ、かなり厚く立体的。

厚いと足当たりが悪くなるかと思いきや、メッシュと同様のしなやかさがあり、フィット感は非常にナチュラル。

急なストップや切り返しでもブレない強度も備えています。


見た目は“Zoom Kobe III(3)”に似ていますが、履き心地は“Cluthfit Drive”クラッチフィット・アッパーがもっとも似た感触かと思います。

あちらはベースがシンセティックレザーで通気性が全く無く、表面のコーティングも衝撃に弱いという難点がありました。

このメッシュとキュリムのセットアップは通気性・耐久性ともに素晴らしく、クラッチフィットのアップグレード版と言えるでしょう。

文句なくパーフェクトです。


サイズに関しては、通常のナイキサイズよりハーフサイズアップが良いでしょう。

特につま先から甲にかけて低い構造で、甲が低めの自分でも少し窮屈に感じました。

出来るなら試着してから、もしくは交換・返品可能なショップでの購入をオススメします。

SUPPORT - 6 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

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足首は“5/8カット”と呼ばれるミッドとローの中間の高さ。
 
“Air Jordan XX2”で使われ始めたカットですが、近年のモデルではCP3シリーズが基本的に5/8カットですので、イメージし易いかと思います。


実物の完全なミッドカットに見えますが、ヒールのクッションが厚く、シューズ内の空間は浅めで確かに5/8くらいの高さ。

厚いクッションに浅いアッパーで少し不安定。

この履き心地は“Jordan CP3.VI(6)”を思い出します。

ヒールカウンターも浅く、柔らかいので、左右の動きの中では足首に負荷が掛かります。

残念ながら平均以下のサポート性かと。

足首が弱いプレイヤーや体重のあるプレイヤーは避けた方が良いでしょう。

LATERAL TRANSITION - 8 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

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ソールもズームエアも過度に変形せず、変形しても復元が速く、かなりスムーズに動けます。

ズームエアが変形したり、沈んだりしないのは衝撃吸収性の面からはマイナスですが、動きやすさ・トランジションの面では大きなプラスです。

個人的にはクッションはこのくらい硬くて、反応が速い方が動きやすいです。

左右方向へはエッジが効きやすいソールパターンなので、比較的ホコリの影響は少なめです。

HEEL-TOE TRANSITION - 7 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

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左右方向ほど反応の良さはありません。

ホコリの影響も少し大きくなります。

それでも、クッションの反応、重心移動は基本的に悪くなく、平均的なレベルは確保されているかと。

BREATHABILITY - 9 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

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アッパーの、キュリムの下はメッシュ地なので、全体から通気します。

ヒール周りとタンのパディングが厚いのでマイナス1ポイントですが、ほぼ満点の通気性です。

DURABILITY - 8 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

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キュリムとメッシュの組み合わせは初なので耐久性は未知数ですが、10回程度の使用では全くダメージは見受けられません。

シューズも大きく変形しないので、トータルで平均レベルの耐久性は確保されているでしょう。

WEIGHT - 9 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

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約383g(27.5cm・片足)

※実際に計測した重量です。

Final Conclusion

TORONTO, CANADA - APRIl 16: Norman Powell #24 of the Toronto Raptors handles the ball during the game against Monta Ellis #11 of the Indiana Pacers in Game One of the Eastern Conference Finals during the 2016 NBA Playoffs on April 16, 2016 at the Air Canada Centre in Toronto, Ontario, Canada.  NOTE TO USER: User expressly acknowledges and agrees that, by downloading and or using this Photograph, user is consenting to the terms and conditions of the Getty Images License Agreement.  Mandatory Copyright Notice: Copyright 2016 NBAE (Photo by Ron Turenne/NBAE via Getty Images)事前のレビューや噂であまり良い評価を聞かなかった今作。

確かにトラクションとサポートはイマイチで、オススメしたいと思えるパフォーマンスではありません。


ですがアッパーに使われた“Kurim(キュリム)”フィット感・耐久性・軽量性・通気性のすべてを備えた素晴らしいパフォーマンス。

“Air Jordan XX9(29)”のパフォーマンス・ウーブンと比較しても、耐久性の分だけキュリムの方が優れているかもしれません。


パーツによって長所・短所がはっきりしているだけに、ちょっと修正すればかなりのパフォーマンスが期待できそうな惜しい1足です。

次回作に期待したいと思います。

  • TRACTION - 7/10
  • CUSHIONING - 7/10
  • COURT FEEL - 8/10
  • FIT/LOCKDOWN - 10/10
  • SUPPORT - 6/10
  • LATERAL TRANSITION - 8/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 7/10
  • BREATHABILITY - 9/10
  • DURABILITY - 8/10
  • WEIGHT - 9/10
TOTAL SCORE
B 80 / 100

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