Nike Ja 3 (Max Volume) Performance Review

- テストカラー:Max Volume(HF2793-600)
- 主な機能:ZoomX Midsole,Half Inner Bootie,TPU Shank Plate,TPU Internal Heel Counter
- 着用した主なプレイヤー:Ja Morant,Jaylen Wells,Jake LaRavia,Santi Aldama,Jay Huff,GG Jackson,Mikal Bridges,Nic Claxton,Nikola Jovic
- 価格:¥14,630・$125
Introduction
今回はJa Morant(ジャ・モラント)の3rdシグネチャー"Nike Ja 3(ナイキ ジャ 3)"のパフォーマンス・レビューです。
もはや毎年のルーティンと化しているNBA開幕時期のモラントシグ輸入。
前作ジャ2では謎に何度も注文がキャンセルされるトラブルに、今作は台風直撃による輸送遅延に見舞われながらもなんとか無事グローバルラストをゲット。
EPラストはまだ購入しておらず、別途レビュー作成を予定しています。
なので今回は純粋に、グローバルラスト単体のパフォーマンスを見て行きたいと思います。
⇒Nike Ja 2 (Induction) Performance Review
⇒Nike Ja 2 (Nightmare) EP Performance Review
⇒Nike Ja 2 Stargazer) EP Performance Review
⇒NIKE JA 1 EP PERFORMANCE REVIEW

TRACTION - 9 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
全体が「JAロゴ・パターン」で構成されたアウトソール。
素材はパープルの「トランスルーセントラバー」。
ソフトで粘着性は高めな質感です。
スキール音は大きく鳴り、綺麗なコートではほとんどのステップで制動距離がほぼ無いビタ止まり。
ホコリの吸着は多いですが、フラットなソール形状は接地面積大きく、パターンも深めなので影響はそこまでではありません。
この深さは一方でネガティブにも働き、アウトソールラバーのソフトさと合わさる事で急なストップではパターンがヨレて遅れが発生。
既視感があるなぁ…と思い返してみるとナイキバイユーで作成したカイリー7のピンクソールの感覚と酷似。
⇒Nike Kyrie 7 Performance Review
比較するとカイリー7より今作の方がブレの規模はだいぶ小さく、大きく滑るような事もありません。
慣れるために時間を必要とする方が多いと予想されますが、トータルでは優秀な部類のトラクションと言って良いでしょう。

CUSHIONING - 6 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
「ZoomX・ミッドソール」をアウトソールで完全にケージしたクッションセットアップ。
ナイキの有するフォーム素材の中で最も高いエネルギーリターン率(約85%)誇るとされているのがこのズームX。
2017年に「ナイキ ズーム・ヴェイパーフライ4%」と呼ばれるランニングシューズに初めて採用されました。
いわゆる高速ランニングシューズの機能の一翼を担って来た素材であり、バスケットボールシューズへの導入は2024年の「GTカット 3」から。
⇒NIKE G.T. Cut 3 EP Try-on Review
上記の試着レビューでは期待より不安の方が大きかったですが、最新モデルである今作にはその払拭を期待したいところ。
さて肝心の今作ジャ3です。
インソールはグレーのフォーム製で、ジャ2のペラペラ素材から大幅に改善されています。
ジャ1より半分から2/3と少し薄いものの、コシはそれなりにある質感。
ストロベルボードには通常のEVAが使われ、今作は直にズームXを触ることができない構造になっています。
いざ足入れしてみるとフォアからヒールまでモチッとした乗り心地で意外に「厚い」クッション。
前後のクッションバランスはほぼフラット。
部屋で試着した段階ではGTカット3との差異は特に感じず。
コートデビューは敢えて強度の高い3x3の練習を狙って投入。
。。。結果から言ってしまうと「案の定」。想像以上でも以下でありませんでした。
アウトサイドの期待値が高い3x3で頻繁に起こるクローズアウト。そのカウンタードライブを一切止められない。
強いステップ、特にフォアを踏み込むと潰し切れてしまい、そこからの復元には時間が掛かるズームX。
オフェンスのドライブや切り返しでも特にズームXの恩恵はほぼ感じずむしろマイナス面が気になる。。
ソールの屈曲剛性はそれなりで、屈曲からの復元スピードはゆっくりなのでさもありなんと言ったところでしょうか…。
あまりにチームメイトに迷惑が掛かるので15分も経たずにカイリー5のパイナップルハウスに履き替え。
⇒Nike Kyrie 5 SBSP Performance Review
するとやはりカウンタードライブを高確率で止められるようになり、その他プレーの質も軒並み大幅に向上。
トータルで15回以上のバスケで履きましたが、反発はマイルドなまま、吸収性は高いままで自分の感想に大きな変化はありませんでした。
ただ面白いのは、フォアを潰し切った状態から次のステップに進む過程がズームXとそれ以外のソフトなフォームでは大きく違う事。
ズームX以外ではフロアを強く押してあげないと進めず疲労が蓄積しましたが、ズームXでは一定時間待つとしっかり復元し、軽く押すだけで次のステップへ移行できます。
これがスコアに繋がらないのは潰し切った状態ではいくら押しても反応がなく、ただ所定の時間、復元を待つしかない「受動的な反発」であるから。
恩恵としては疲れにくい点が挙げられますが、遅れは頑張っても解消できないと言う…。
対人競技であるバスケにおいてこれはどうなのか??
今後への期待を込めて、また自分がモラントファンであることでバフが掛かっている可能性も加味して厳しめに採点しました。
吸収性の高いバッシュが好みの方にはもちろんオススメできるクッションです。
※インソールに関してはスーパーフィートなど硬質なパーツが付いた市販インソールは変な沈み方をするのでNG。
※スジオカボード1.5mmホワイトも硬質な素材ゆえにやや過度にフォアを押し込んでしまうシチュエーションがあるため、悪くありませんがベストとはならず。
※ベストだったのはサマーボードと純正インソールの組み合わせ。サマーの粘るような剛性がズームXの質感とマッチしたのか潰し切る事が減り、なかなかに扱いやすくなるのでオススメです。
※次点で1.6mmボードと純正インソールのコンビも好感触で、より硬質・高反発なクッションが欲しい方はこちらも試す価値アリです。
※インソール・ボード交換はスコアに含めていません。
COURT FEEL - 7 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
ズームXのクッションは物理的に厚く、トラクションが弱いシチュエーションも存在します。
とは言え沈み方は概ね一様で、フラットなソール形状も相まって、大きくバランスを崩したりする事は基本無し。
平均レベルの接地感は確保されているかなと。

FIT/LOCKDOWN - 9 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
「ハーフ・インナーブーティー」を「アッパー」が包むオーソドックスなセットアップ。
アッパーは伸縮性のないピンクのメッシュをベースに、JAロゴ型をした細かなパープルのTPUパーツで補強されています。
このTPUはアウトソールのラバー並みに硬質で、アッパーは薄めな割に剛性はなかなか高め。
履き口は前後に大きく開きますが、内部構造は全体に幅が狭めでタンにも伸縮性が無いため、足型によっては足入れのためには追加でシューレースを緩める必要があるでしょう。
足入れしてみると幅はもちろん高さも抑えられ、グローバルラストらしいタイトな内部空間。
シューレースはクラシックなフラットタイプで、摩擦も強くしっかりロックダウンしてくれます。
やや短めなので足型によってはより長いものに交換が必要でしょう。
パディングは少なめながら、全力で動いている中でもアッパーはしっかり足と一体化し非常に快適。
ストレスを感じることは基本ありませんでした。
注意すべきは「連日使用」。
初めて2日連続履いた日にクッションが薄くなり、サイズ感もゆるゆる。
急遽ソックスを足してプレーする必要がありました。
まさか早々にズームXに寿命が来たのかと思いきや、その後に連続使用を避けたら毎回クッションは回復。
練習頻度の高い方は、複数のバッシュとローテーションで履く、もしくはヘタッた状態を受け入れて毎日履くかの二択が迫られるモデルです。
結局気になるポイントはクッション由来で、アッパー自体は非常に優秀。それ単体ならパーフェクトでした。
※※※サイズ選びに関して※※※
グローバルラストのマイサイズ「27.5㎝」を購入。
いつものソックス2枚では足が入らず、1枚で長さも幅も高さもピッタリ。
前述のヘタリがあるので、隔日使用する方はハーフサイズ(0.5cm)アップが、連日使用する方はマイサイズを基本に選んで良いと思います。
足幅の広い方はそこから更にハーフサイズアップがオススメです。

SUPPORT - 7 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
クッションが厚く、シューズ内で足の位置は高め。
他の硬めクッションのバッシュではどんなにバスケをしても膝は痛まないのですが、今作を履いた後は膝蓋腱辺りにモヤモヤした感覚が残ることがしばしば。
おそらくズームXの細かいブレが影響していると思われ、捻挫癖や膝に不安のある方は事前確認必須かと。

LATERAL TRANSITION - 8 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
左右方向では強いステップを細かいステップに変える工夫で、ズームXの特性を多少なりとも有効活用できます。
あくまで比較的、ですが。

HEEL-TOE TRANSITION - 6 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
前後方向のステップでは工夫にも限界があります。
どうしても強いステップを使わざる得ないシチュエーションが多く、前述のクローズアウトやドライブに入る瞬間などストレスに感じることが多いです。

BREATHABILITY - 6 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
普段バッシュの通気性はあまり気にしない質ですが、今作は多少熱の籠りが気になります。
クッション特性が自分の好みとあっていないため、ストレス反応がまずひとつ目の原因。
もうひとつはトーボックス周りのメッシュをよくよく確認すると、通気性がほぼ無い。。
おそらく強度を高めるためのコーティングなど処置が施されていると思われます。
結果しっかり通気するのはタンの付け根部分のみ。
クッションに慣れていれば平均レベルの通気性に感じられそうですが、自分の体感では下回りました。

DURABILITY - 7 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
ナイキ発表によるとズームXの耐久性は約160㎞の走行で反発性が失われ始めるとのこと。
これはあくまでランニング想定の距離であり、バスケでは160㎞より早い段階でヘタリが来る可能性は十分に在り得ます。
とは言え最近のバッシュのクッションは数回の全力バスケでヘタり切ってしまう事もままあるため、隔日使用であればそれなりの期間履けると思われます。
あと余談ですが、今作はジャストサイズで履いてもライニング(内部生地)やインソールに毛玉が簡単に付着します。
これはズームXのクッション特性から、シューズ内で足が動いている証拠。
パフォーマンスとは関係ありませんが、ビジュアル的によろしくないので気にする方はご注意を。

WEIGHT - 10 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
約383g(27.5cm・片足)

Final Conclusion
今作をまとめると「シグ主キラー」。
まったくエビデンスは無く、モラントのプレーを観た一個人の感想でしかないと注釈を入れたうえで、彼の不調とこのバッシュ特性の関連は疑わずにはいられません。
縦へのドライブのキレが落ちた、ペイントで強いステップからのジャンプが低い、マタドールDFになる、などパフォーマンステスト中に起きた変化とあまりに一致します。
もっと具体的なプレーだとペイント侵入後、強いステップで飛ぼうとするとイメージより飛べずブロックを喰らう。
代わりにポンプフェイク→ステップインなどステップをズームXに復元する時間を与えると得点に繋がる。
マブス戦でドワイト・パウエル相手にモラントが行った何気ないプレーですが、あまりに共感でき過ぎてモニター前で笑ってしまいました。
…とここまでは話半分で、肝心のジャ3ですが兎にも角にも「要試着」。
国内展開はEPラストなのでクッションが薄く、これとはまた違った感想になる可能性が高いのでなおのこと。
また今作はNike By You(ナイキバイユー)での展開があり、価格も¥17,600と手頃です。
こちらはグローバルラストになるのでサイズ感など注意が必要です。
モラントファンとしては前回ジャ2グローバルに続き、オススメできないパフォーマンスなのはとても残念ですがこれが事実、結論です。
今回は以上になります。
このレビューが少しでもバッシュ選びの参考になれば幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。


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TRACTION - 9/10










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CUSHIONING - 6/10










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COURT FEEL - 7/10










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FIT/LOCKDOWN - 9/10










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SUPPORT - 7/10










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LATERAL TRANSITION - 8/10










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HEEL-TOE TRANSITION - 6/10










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BREATHABILITY - 6/10










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DURABILITY - 7/10










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WEIGHT - 10/10













