Nike Air Zoom G.T. Cut Performance Review

3月 4, 2022
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  • テストカラー:BLACK/HYPER CRIMSON-VAPOR GREEN-GHOST(CZ0175-001)
  • 主な機能:Full-length Parabolic Zoom Air Strobel,Heel Zoom Air Unit,Nike React Drop-in Midsole,TPU External Heel Counter,TPU Internal Heel Counter, Stabilizer Rail Guard
  • 着用した主なプレイヤー:De'Aaron Fox,Landry Shamet,Jrue Holiday,Cade Cunningham,Matisse Thybulle,Tobias Harris,Jock Landale,Davion Mitchell,Naz Reid,Avery Bradley,Tyrese Maxey,Khris Middleton,Anfernee Simons,Reggie Bullock,Garrett Temple,Joshua Primo,Chris Duarte,JaMychal Green,Josh Green,James Bouknight,P.J. Tucker,Aaron Holiday,Paul Millsap,Nickeil Alexander-Walker,Keita Bates-Diop,Terence Davis,Max Strus,Royce O'Neale,Josh Jackson,OG Anunoby,Kelly Olynyk,Wayne Ellington,Chimezie Metu,Rudy Gay,Tyler Herro,P.J. Washington,Josh Christopher,D.J. Augustin,David Duke Jr.,Nerlens Noel,Kentavious Caldwell-Pope,Ben McLemore,Keldon Johnson,Saddiq Bey,Jaxson Hayes,DeAndre' Bembry,Ayo Dosunmu,Tyrese Haliburton,Stanley Johnson
  • 価格:¥20,900・$170

Introduction

今回はナイキの新しいバスケットボールシューズシリーズ「Greater Than(グレイター・ザン)」1作目"Nike Air Zoom G.T. Cut(ナイキ エアズームGTカット)"のパフォーマンスレビューです。

機能やシルエットがコービーシリーズに似ているという事と、コービーシリーズの新作がもう出ないとナイキの発表も重なり、その人気は凄まじく、入手がとにかく困難な今作。

自分にコービーシリーズの機能は基本合わない事もあり購入は見送るはずが、好奇心に勝てず、遅ればせながらどうにか購入。レビューするに至っています。

※ちなみに国内発売はグローバルラストで型番はCZ0175-001です。日本以外のアジア地域では型番CZ0176-001でEPラストも発売があるようなのでもし海外から購入の場合は要注意です。

同シリーズの2作目"Nike Air Zoom G.T. Run(ナイキ エアズームGTラン)"は既にレビュー済みですが、こちらは少し残念な結果に。。

今作はどうなりますか、早速その細部を見ていきたいと思います。

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TRACTION - 8 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

ズームGTランと同様に表現の難しいアウトソール…あえて名付けると心電図の様な「パルス状」のパターン。

ラバーは全面ブラックの「トランスルーセント」

粘性(変形のしやすさ)はやや高めで、粘着性は通常レベル。

パターンは浅めで、エッジ部分のパターンは細かいですが、ホコリにも強い質感。

スキール音は大きめに鳴り、急ストップ気味に止まります。

アウトソールはほぼフラット…かと思いきや思いがけない落とし穴が。

それは「小指の付け根(小指球)から1cmほど内足側のポイント」

ここが謎に出っ張っていて、フォアやミッドフットから接地のステップではここが引っ掛かるように独立してグリップしてしまいます。

その結果足が内股気味に微妙に回転して接地せざるを得ず、特に縦方向のステップではかなり違和感が。

加えてフォアはクッションの沈みが大きく、体重を掛けてからのリスポンスが遅い。。

アウトソール単体で見たら優秀ですが、実際のプレー中のトラクションは癖強いです。

CUSHIONING - 6 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

「ヒール・ズームエア」の上に「フルレングス・ズームストロベル」を重ね、更にその上から「リアクト・ドロップイン・ミッドソール(インサート)」を載せたクッションセットアップ。

ズームストロベルの表面には放射状の凹みが設けられています。

これは"Nike Kyrie 5"で使われてた「ズームターボ」と同じ仕様で、エアが分節されることで硬質になり高反発になるものでした。

今作も実際に触れてみると張りのある質感で、これは期待して良いかもしれません。

また小指側にはTPU製の「スタビライザー・レイルガード」を設置。

難しい言葉使ってますが足下に入るはずだったシャンクプレート代わりで、捻れ剛性を担保してくれています。

※黄緑とグレーのパーツがそれです。

いざ足入れしてみると、リアクトのプニプニした感触が強く、クッションバランスは前傾でも後傾でもなくフラット。

まずは軽くハンドリングで履いてみると、イマイチ動きにくい。

特にフォアのクッションが沈み、「居着く」感覚が強め。

最初はフラットだと思ったクッションも動くとやはりズームエア1枚分薄いフォアの方が沈みます。

対人でフルにプレーしてみると「前傾」の影響は大きくなり、つま先が痛む。。

我慢して30分ほどプレーしましたが結果は流血。。

トラクションの癖と、更に妙に先細りしたつま先形状から、自分の足爪で隣の指が削られました。

※ちゃんと爪は切っていたにも関わらず、です。

この後ソックスを足したり、減らしたり、フォア寄りで履いたり、ヒール寄りで履いたりと色々試しました。

結論としては「ヒール寄りで履いてヒールストライク気味にプレーすること」がベストかなと。

レイルガードは捻れ剛性には活きていますが、フォアの屈曲剛性の強化には役立っていないことも辛いところ。

ヒールのクッションはあまり沈まず安定感があり、フォアも同じクッションにしたらトータルのパフォーマンスも違っていたかもしれません。

足型などによってはこれがハマるプレイヤーもいると思いますが、自分の場合は動きを制限されてる感がかなり強いクッションです。

COURT FEEL - 6 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

トラクションには癖があり、クッションは部位ごとに沈み方が大きく違い、なかなかコートとの対話が難しい仕様。

コートとの物理的な距離もそれなりにあり、接地感は薄めです。

FIT/LOCKDOWN - 6 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

独立した「タン」をメッシュとネオプレン素材の「アッパー」が包む構造。

タンは大きく開き、足入れはとても簡単です。

同シリーズの"Nike Air Zoom G.T. Run"ではリアクトインソールの摩擦が強く、履き口も狭かったため、足入れ時にソックスが引っ掛かり足指に良くない仕様でした。

その点今作はタンを開いて、足をリアクトの上に置くように履けるため、ソックスが巻き込まれる心配はありません。

メッシュもネオプレンもソフトで、サイドの硬質なレイルガードもシャンクの代わりを果たす以外に余計な干渉はして来ません。

ヒールの成型・パディング量も適度で抜け感も無し。

シューレースはオーバル(楕円)型。伸縮性ある素材ながらほどけやすいこともなく、一度結べばあとは快適にプレー出来ます。

アッパー単体であれば優秀なセットアップと言って良いでしょう。

問題はクッションとソール周りとの相性。

前述のとおり、フォアがかなり先細りした形状で、これが前傾クッションと合わさるとつま先へダメージが来ます。

バッシュを履いていて流血したのは"Air Jordan XXX(30)"の靴擦れ以来、実に6年ぶり。

"Nike Air Zoom G.T. Run"とは別の意味で、非常に癖の強いフィットです。

※※※サイズ選びに関して※※※

マイサイズであるグローバルラストの"27.5cm"を購入。

足入れ段階で幅も長さもややゆとりあるサイジング。

プレーしてみるとフォアの沈みから高さも余裕が生まれます。

ソックスで内部空間を埋めてみても、つま先へのダメージは避けられなかったので、ハーフサイズ(0.5cm)ダウンは少し怖い気もします。

いずれにしてもどこにポイントを置いてサイジングをするかかなり難しいモデルです。

※市販の「スーパーフィートのグリーン」"Nike Zoom BB NXT"の「リアクト・インソール」は、ドロップインなので厚さ的に交換不可です。

SUPPORT - 6 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

フォアが潰れる問題と、癖のあるトラクションから捻挫癖あるプレイヤーにもあまりオススメできない仕様です。

LATERAL TRANSITION - 7 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

左右方向の動きではフォアをあまり使わず動くことも出来るので及第点なトランジションです。

HEEL-TOE TRANSITION - 6 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

前後方向に関してはスムーズではありません。詳細はこれ以上言及する必要は無いでしょう。

BREATHABILITY - 9 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

タンとトーボックスはネオプレン素材で、大きめの通気口も開けられています。

またサイドのメッシュからも通気しますし、カットが低いこともプラス要因。

トータルの通気性は優秀です。

DURABILITY - 6 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

サイドのメッシュはかなりソフトで、一方隣りのレイルガードはかなり硬質。

普段バッシュのアッパーにダメージがくる選手は避けた方が良い仕様に感じます。

自分はアッパーから壊れることがほぼありませんが、今作に限っては足が先に壊れたので、どのみちそこまで履きこめません。

WEIGHT - 9 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

434g(片足・27.5cm)

Final Conclusion

「バスケットボールシューズにカテゴライズするのは難しい」と評した"Air Zoom G.T. Run"に続き、今作も敢えてバスケとしたいと思えないパフォーマンス。。

コービーシリーズに近いとの評判でしたが、Kobe 4~6のプロトロの方が遥かに良いバッシュかと。

ストロベル系が好みなプレイヤーにはハマるかもしれませんが、それが苦手な自分がレビューするとこうなりました。

ネガティブなレビューを書くのは異常に体力使うのでストロベル系はしばらくは避けようかな。。

レビューのまとめを書いてる現在、次作Zoom G.T.Jumpも発売され始めてますがアウトレット価格になってから考えます。

ローカットで良いバッシュを探している方が多く、質問も多くもらいますが、今作を高値で買うくらいなら先にレビューした"Nike Kyrie Low 4"などがコスパ的にも遥かにオススメです。

最後まで読んで頂きありがとうございましたm(__)m

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(via @brkicks)

  • TRACTION - 8/10
  • CUSHIONING - 6/10
  • COURT FEEL - 6/10
  • FIT/LOCKDOWN - 6/10
  • SUPPORT - 6/10
  • LATERAL TRANSITION - 7/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 6/10
  • BREATHABILITY - 9/10
  • DURABILITY - 6/10
  • WEIGHT - 9/10
TOTAL SCORE
C+ 69 / 100

PERFORMANCE RANKING

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