Nike Zoom Lebron 2 (2022) Performance Review

5月 21, 2023
4615
0
  • テストカラー:Midnight Navy(DR0826-100)
  • 主な機能:Phylon Midsole,Forefoot Zoom Air Unit,Heel Zoom Air Unit,Half Inner Bootie,TPU Internal Heel Counter,Ankle Strap
  • 着用した主なプレイヤー:Lebron James, Larry Nance Jr,Markelle Fultz,Montrezl Harrell
  • 価格:¥25,300・$210

Introduction

今回はLebron James(レブロン・ジェームズ)の2ndシグネチャー"Nike Zoom Lebron 2 (ナイキ ズームレブロン2)"のパフォーマンスレビューです。

オリジナルの発売はレブロンのキャリア二年目2004-05シーズン。

こちらは2022-23シーズンに復刻されたモデルになります。

新旧比較は最後のまとめでするかたちで、各項目では復刻のパフォーマンスのみをレビューしていきたいと思います。

⇒他のレブロンモデルのレビュー

⇒ASTERKICKSのプロフィール

⇒各スコア項目について

⇒Youtubeチャンネル

⇒Twitterアカウント

⇒Instagramアカウント

TRACTION - 8 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

アルファベットのLを連ねたやや変則な「ヘリンボーン・パターン」「ストライプ・パターン」で構成されたアウトソール。

ラバーは白い「ソリッド」と、ネイビーの「トランスルーセント」

ソリッドはけっこうソフトで粘着性は通常レベル。

トランスルーセントはやや硬めで粘着性は高めの質感です。

スキール音は小さめに鳴り、綺麗なコートではしっかりグリップ。

ただしクッションがややソフトなので、押し込んで体重が乗るタイミングが微妙に遅れる感覚があります。

これは慣れれば気にならなくなると思われます。

ホコリの吸着は全体に多めで、ダスティなコートでは頻繁にソールを拭く必要があります。

幸いソールの接地面積は大きく安定性があり、滑り方は大人しめ。

トータルでは優秀な部類のトラクションですが、ややアジャストが要ります。

CUSHIONING - 9 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

「ファイロン・ミッドソール」「ヒール・ズームエア」「フォアフット・ズームエア」を組み合わせたクッションセットアップ。

小指球周りとヒールの両サイドのミッドソールはTPUシャーシで下半分をケージ。

母指球周りのみシャーシが無く、ミッドソール全体が見える構造になっています。

ミッドソールはソフトで密度低めの質感。弾力性はやや弱めです。

フォアズームはフォア全面をカバーするほど広く、ヒールズームはかなり厚めです。

インソールは若干スライム感のある素材で、こちらもやや厚めの仕様。

※この素材はオリジナルのエアジョーダン11で同じものが、PEAK DH1で似たものが使われていました。

⇒AIR JORDAN XI(11) RETRO HI PERFORMANCE REVIEW

⇒PEAK DH(DWIGHT HOWARD) 1 LOW PERFORMANCE REVIEW

いざ乗ってみると、ほぼフラットなクッションバランス。

フカッとした感触ではあるものの、沈み幅は小さめ。

スペックだけ見ると沈み幅は大きくなりそうでしたが、これはシャーシによるケージが効いていると思われます。

ソールの屈曲剛性・捻れ剛性はそこまで強くないですが、変形からの復元スピードは速め。

強いステップではしっかり強い反発を返してくれます。

切り返しではわずかにブレが起き、これを抑えるのにはステップの角度やタイミングなど微調整が要りました。

細かいステップではクッションが返ってくる前に次のステップに移らなければならず、遅れを感じ、この調整は難しそうです。

トータルすると前後方向、特に垂直方向にパラメータを集中させたクッション。

個人的には気に入りましたが、体格やプレースタイルによってかなり評価が分かれるでしょう。

市販のインソール「スーパーフィートのグリーン」に変更は捻れ剛性を強化してくれます。アーチ変化分でサイズが緩くなるので交換前提の場合は要注意です。

「グリーン」「スジオカボード」のコンビネーションはアリ。アーチ過剰になる事もなく、沈みが減ってサイズ感もそのままで履けました。

"Nike Zoom BB NXT"の「リアクト・インソール」は沈みが増すだけなのでNG。「スジオカボード」と合わせてもダメでした。

「スジオカボード」と元インソールとのコンビネーションはアリ。沈みが軽減されサイズ感もそのまま履けました。

※インソール交換とボード追加は評価に含めていません。

 

COURT FEEL - 8 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

クッションは物理的に厚めで、シチュエーションによっては僅かにブレも起きます。

トラクションの影響も若干ありますが、慣れればしっかりコートを捉えることは可能です。

FIT/LOCKDOWN - 9 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

「ハーフ・インナーブーティー」「テキスタイルメッシュ」「シンセティックレザー」のアッパーが包み、更に「アンクルストラップ」が付属したセットアップ。

中足部小指側のアウトソールは「サイドウォール」としてサイドを巻き上げています。

履き口は大きめに開き、足入れは簡単。

アキレス周りにパディングは膨らみを持たせていますが、内容量は少なめでソフト。

それでもヒールカウンターの成型が良く、カカトの収まりは良好。

またタンのパディングはやや硬めで結び目の当たり防止に十分。

シューレースのロックダウンも素晴らしく、締めるとアッパーはピタリと足に沿う状態になります。

気になるのはトーボックスに微妙に高さがある点と、アーチサポートがやや低めな点のみ。

基本快適です。

追記;アンクルストラップについて書き忘れてました。。締めると足首のロックはいくらかアップします。

足首の背屈強めでプレーする方は邪魔に感じるかもしれません。

個人的にはプラスにもマイナスにも感じませんでしたが、ストラップ着脱が面倒なので無しでプレーするのが好みです。

※※※サイズ選びに関して※※※

今作はグローバルラストのみの展開。

ナイキジャパンではなぜか1cm刻みの発売で、マイサイズの27.5cmは海外限定。。

とりあえずハーフサイズ(0.5cm)ダウンの「27.0cm」を購入。

普段のソックス2枚から1枚減らして、初回バスケの途中まではジャスト。

1時間くらい経ったあたりで一気に中の空間が広くなり、ブカブカに。

それ以降はトーボックスに微妙に高さはありますが、いつものソックス2枚でジャストになりました。

基本いつものグローバルのサイズからハーフサイズ(0.5cm)ダウンで良さそうです。

「スーパーフィートのグリーン」単体(※スジオカボード無し)に交換の場合、アーチが立つ分だけ足長が短くなります。

※この場合はフルサイズ(1.0cm)ダウンもアリかもしれません。

SUPPORT - 8 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

フィットは素晴らしく、ソールは安定性ある形状をしています。

フォアのクッションの安定性のみが課題で、実際片足ジャンプの踏切りで一度膝に微かに違和感ありました。

この部分を乗りこなせるか否かがサポート性のポイントになるでしょう。

LATERAL TRANSITION - 8 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

左右方向のステップでは微細なブレに対するアジャストは要ります。

ですが高反発クッションに加速されたステップだと考えると抑えは納得できるレベルです。

HEEL-TOE TRANSITION - 10 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

前後方向では加速感ありつつスムーズなトランジションです。

フラットなソールが好みな方にはハマると思います。

BREATHABILITY - 7 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

タンはレザーが使われていますが、通気口が開いていてある程度通気します。

またトーボックスのメッシュからも通気し、トータルの通気性は平均レベルには届いているかと。

DURABILITY - 8 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

気になるのはソフトなミッドソールがどのくらい長持ちするのか。

シャーシがあるのである程度は保つと思いますが、完全ケージでないのが残念なところ。

ここは変化があれば追記します。

またアウトソールのトランスルーセントはやや削れやすいです。

ただこちらはパターンが消えてもラバーの質感だけでグリップしてくれることが多いため、あまり気にする必要はないかなと思います。

WEIGHT - 7 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

500g(片足・27.0cm)

Final Conclusion

今作をまとめますと「トランポリン」

歴代でも飛びやすいバッシュのトップグループに入ります。

「バスケをしやすいか?」と聞かれたら、ボードやインソール調整次第。

調整後なら試合でも使いたいパフォーマンスまで化けます。

オリジナルと比較しますと、今作はミッドソールがけっこうソフトになっています。

ソール剛性は同程度。サイズ感はややゆったりめになっていると思います。

トータルするとミッドソールの分、オリジナルの方が良かったかなと思います。

それでも当時の自分は「ソールが曲がり過ぎる」と言って数回履いて手放してしまいましたが…。

まあその頃の基準がエアジョーダン11の初期復刻だったのでその判断も仕方なかった感はあります。

ともあれ今作はボードやインソール調整を厭わない方にとっては試す価値のあるバッシュです。

今プレイオフ(2022-23)で今作を履いたレブロン自身も、レブロンNXXT Genの時と比べて明らかに動きが違いましたし、気になる方は是非お試しを。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございましたm(__)m

⇒他のレブロンモデルのレビュー

⇒ASTERKICKSのプロフィール

⇒各スコア項目について

⇒Youtubeチャンネル

⇒Twitterアカウント

⇒Instagramアカウント

  • TRACTION - 8/10
  • CUSHIONING - 9/10
  • COURT FEEL - 8/10
  • FIT/LOCKDOWN - 9/10
  • SUPPORT - 8/10
  • LATERAL TRANSITION - 8/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 10/10
  • BREATHABILITY - 7/10
  • DURABILITY - 8/10
  • WEIGHT - 7/10
TOTAL SCORE
B+ 82 / 100

PERFORMANCE RANKING

TAGS