Adidas D Lillard(Dame) 1.0 Performance Review

- テストカラー:NBAオールスターゲーム
- 主な機能:Forefoot Adiprene+, EVA Midsole, Sprint Frame, Techfit Inner Bootie
- 着用した主なプレイヤー:Damian Lillard, Matt Barnes, Nick Young, Ben McLemore
- 価格:¥14,904(国内)、$105(海外)
Introduction
2012-13シーズンのNBA新人王でブレイザーズのエースPG“デイミアン・リラード”の初代シグネチャーのレビューです。
近年は“Curry 1”・“Kyrie 1”・“J Wall 1”とPGの新シグネチャーラッシュですね。
見た目はローカットで履きやすそうな印象。
それでは機能の細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 8 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
CUSHIONING - 9 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
“フルレングス・EVAミッドソール”のフォアフット上部に“アディプリーン・プラス”を載せたクッション・セットアップ。
アディダスの昔からある2つの異なる感触の樹脂(フォーム)素材の組み合わせですね。
EVAは衝撃吸収性に、アディプリーン・プラスは反発性に優れています。
フォアフット部分の剛性・復元性も強めで良い感触。
EVAは吸収素材としては比較的弾力があり、ファイロンやルナロンのような沈む感覚でなく、全体的に反発あるラバーに乗っている感覚。
個人的にはすごく好みのクッションで、ソール部分だけでしたら満点です。
1ポイント下げたのは、フィット感によるもの。
詳細は“Fit/Lockdown”の項目で書きます。
COURT FEEL - 8 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 5 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
レトロ以外の新モデルとしては珍しく、シンセティック・レザーを縫製したアッパー。
レザーの質感も安っぽくなく、足当たりもナチュラルです。
ライニング部分はTECHFIT素材のインナーブーツ仕様。
このインナーブーツは本来フィット感を高めてくれるはずですが、このモデルに関しては別。
“Cushioning”でスコアが下がった一因でもあります。
伸縮性がある素材ですが、履き口が異様に広く成型されていて、どんなにシューレースを締めても緩みが消えませんでした。
また、ヒール部分の成型も広く、足を包む追加のパッドなどもないため、頻繁にヒールがシューズから浮く感覚がありました。
“Kobe IX EM”でも同じ症状がありましたが、このモデルはシューズ自体の剛性あるつくりが症状を更に悪化させています。
足がシューズから完全に抜けてしまうことはないですが、常に違和感が付きまといました。
サイズに関しては、ヒールの抜け感を防止するため、可能であればハーフサイズDOWNをオススメします。
自分で試したところ、若干症状が改善しましたので。
SUPPORT - 6 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
アウトソールは“T-Mac 1”や“Air Zoom Hyperposite 2”のようにヒール側に大きく張り出した形状。
特殊なつくりですが、動きの中で影響はありませんでした。
寧ろ接地面積が増えて、安定性が上がった印象です。
ヒール周りからシャンクまで伸びた“スプリング・プレート”がしっかり捻れを防止。
ここまで終わっていれば、とても良いサポート性で安心してプレーできます。
但し、やはり“ヒールの成型”と“インナーブーツの履き口の形状”がフィットしないため、足首の不安のある方にはオススメできない仕様になっています。
LATERAL TRANSITION - 7 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 6 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 9 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 9 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 9 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
前回同じアディダスの“Crazy Light Boost”をレビューしたときは“アウトソールの形状”がNGで、かなり厳しい評価に。
今モデルは“履き口・ヒール周りの成型”がNGで厳しいスコアになりました。
NGの部分以外は、マテリアルや機能含め、かなり完成度は高いバッシュだと思います。
問題箇所さえ無ければ“勝負靴”として使えるレベルになっていたでしょう。
足首が太かったり、カカトの幅が広いプレイヤーには合うかもしれません。
ともあれ要試着モデルであることに変わりないので、要試着です。
通販であれば、サイズ交換か返品が可能なショップで購入をお勧めします。
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TRACTION - 8/10
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CUSHIONING - 9/10
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COURT FEEL - 8/10
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FIT/LOCKDOWN - 5/10
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SUPPORT - 6/10
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LATERAL TRANSITION - 7/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 6/10
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BREATHABILITY - 9/10
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DURABILITY - 9/10
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WEIGHT - 9/10