Adidas D Lillard(Dame) 1.0 Performance Review

1月 18, 2016
2596
0
  • テストカラー:NBAオールスターゲーム
  • 主な機能:Forefoot Adiprene+, EVA Midsole, Sprint Frame, Techfit Inner Bootie
  • 着用した主なプレイヤー:Damian Lillard, Matt Barnes, Nick Young, Ben McLemore
  • 価格:¥14,904(国内)、$105(海外)

Introduction

2012-13シーズンのNBA新人王でブレイザーズのエースPG“デイミアン・リラード”の初代シグネチャーのレビューです。

近年は“Curry 1”“Kyrie 1”“J Wall 1”とPGの新シグネチャーラッシュですね。
見た目はローカットで履きやすそうな印象。

それでは機能の細部を見ていきたいと思います。

⇒Dameシリーズのレビューはこちら

⇒筆者のプロフィールはこちら

⇒各スコア項目についてはこちら

⇒Twtterはこちら

TRACTION - 8 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

DSC05496アウトソールは少しウェーブがかったヘリンボーン・パターン。

クリアラバーはやや硬めで、粘性は平均レベル。

ソールはフラットに近い形状で接地面積は十分。

きれいなコートであれば良くグリップします。

ほこりにはあまり強くなく、適度に拭いてやる必要があります。

トータルで平均よりやや上レベルのトラクションです。

CUSHIONING - 9 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

DSC05498“フルレングス・EVAミッドソール”のフォアフット上部に“アディプリーン・プラス”を載せたクッション・セットアップ。

アディダスの昔からある2つの異なる感触の樹脂(フォーム)素材の組み合わせですね。

EVAは衝撃吸収性に、アディプリーン・プラスは反発性に優れています。

フォアフット部分の剛性・復元性も強めで良い感触。

EVAは吸収素材としては比較的弾力があり、ファイロンやルナロンのような沈む感覚でなく、全体的に反発あるラバーに乗っている感覚。

個人的にはすごく好みのクッションで、ソール部分だけでしたら満点です。

1ポイント下げたのは、フィット感によるもの。

詳細は“Fit/Lockdown”の項目で書きます。

COURT FEEL - 8 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

DSC05497アウトソールがフラットな形状で、比較的硬く、厚めのクッション・セットアップ。

シャンクプレートも接地感に影響することはなく、なかなかしっかりしたコート感覚があります。

FIT/LOCKDOWN - 5 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

DSC05500DSC05499レトロ以外の新モデルとしては珍しく、シンセティック・レザーを縫製したアッパー。

レザーの質感も安っぽくなく、足当たりもナチュラルです。

ライニング部分はTECHFIT素材のインナーブーツ仕様。

このインナーブーツは本来フィット感を高めてくれるはずですが、このモデルに関しては別。

“Cushioning”でスコアが下がった一因でもあります。

伸縮性がある素材ですが、履き口が異様に広く成型されていて、どんなにシューレースを締めても緩みが消えませんでした。

また、ヒール部分の成型も広く、足を包む追加のパッドなどもないため、頻繁にヒールがシューズから浮く感覚がありました。

“Kobe IX EM”でも同じ症状がありましたが、このモデルはシューズ自体の剛性あるつくりが症状を更に悪化させています。

足がシューズから完全に抜けてしまうことはないですが、常に違和感が付きまといました。

サイズに関しては、ヒールの抜け感を防止するため、可能であればハーフサイズDOWNをオススメします。

自分で試したところ、若干症状が改善しましたので。

SUPPORT - 6 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

DSC05495アウトソールは“T-Mac 1”“Air Zoom Hyperposite 2”のようにヒール側に大きく張り出した形状。

特殊なつくりですが、動きの中で影響はありませんでした。

寧ろ接地面積が増えて、安定性が上がった印象です。

ヒール周りからシャンクまで伸びた“スプリング・プレート”がしっかり捻れを防止。

ここまで終わっていれば、とても良いサポート性で安心してプレーできます。

但し、やはり“ヒールの成型”“インナーブーツの履き口の形状”がフィットしないため、足首の不安のある方にはオススメできない仕様になっています。

LATERAL TRANSITION - 7 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

DSC05494シューズ自体は剛性があり、接地からの反応速度は速いです。

ヒールの抜け感の影響は比較的少なめですが、やはり気になります。

左右方向へは、トータルで平均的なトランジションかと。

HEEL-TOE TRANSITION - 6 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

DSC05495縦方向に走る分にはチェンジ・オブ・ペースやファースト・ステップ時にシューズが脱げそうになることがしばしば。

抜け感が大きく影響し平均以下のスコアです。

BREATHABILITY - 9 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

DSC05493ローカットで且つ、レザー部分には多数の通気口が開いています。

インナーブーツも薄めで、特にタン部分からしっかり通気するでしょう。

DURABILITY - 9 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

DSC05492クッションはフォーム素材のみなのでエア抜けの心配はありません。

またフォームは厚いのでへたりもかなり長期使用しないと起きないでしょう。

アッパーはレザーがしっかり縫製してあり、耐久性は優秀です。

WEIGHT - 9 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

DSC05501約380g(27.5cm・片足)

※実際に計測した重量です。

Final Conclusion

前回同じアディダスの“Crazy Light Boost”をレビューしたときは“アウトソールの形状”がNGで、かなり厳しい評価に。

今モデルは“履き口・ヒール周りの成型”がNGで厳しいスコアになりました。

NGの部分以外は、マテリアルや機能含め、かなり完成度は高いバッシュだと思います。

問題箇所さえ無ければ“勝負靴”として使えるレベルになっていたでしょう。


足首が太かったり、カカトの幅が広いプレイヤーには合うかもしれません。

ともあれ要試着モデルであることに変わりないので、要試着です。

通販であれば、サイズ交換か返品が可能なショップで購入をお勧めします。

⇒Dameシリーズのレビューはこちら

⇒筆者のプロフィールはこちら

⇒各スコア項目についてはこちら

⇒Twtterはこちら

dame-lillard-adidas-d-lillard-1-all-star-01

  • TRACTION - 8/10
  • CUSHIONING - 9/10
  • COURT FEEL - 8/10
  • FIT/LOCKDOWN - 5/10
  • SUPPORT - 6/10
  • LATERAL TRANSITION - 7/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 6/10
  • BREATHABILITY - 9/10
  • DURABILITY - 9/10
  • WEIGHT - 9/10
TOTAL SCORE
B 76 / 100

PERFORMANCE RANKING

TAGS