adidas Agent Gil Restomod (Gil Zero Low *2022) Performance Review

10月 26, 2022
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  • テストカラー:HIBACHI(GY0362)
  • 主な機能:EVA + Boost Midsole,Formotion Pods,PU Insole,TPU Shank Plate,TPU Internal Heel Counter
  • 着用した主なプレイヤー:Gilbert Arenas,Nick Young,Jerami Grant,Jelen Green,Mike James
  • 価格:¥17,000・$150

Introduction

今回はGilbert Arenas(ギルバート・アリーナス)の1stシグネチャーの復刻"adidas Agent Gil Restomod(アディダス エージェント・ギル・レストモッド)"のパフォーマンス・レビューです。

オリジナルは"Gil Zero Low(ギルゼロ・ロー)"の名前で2005-06シーズンに発売。

そのパフォーマンスは正直大したことなく、今作はレストモッドとは言え自分がこだわるフォア部分に変化は無し。

※レストモッドの詳細についてはこちら

にも関わらず今作を購入してレビューしているのは純粋にアリーナスのファンだから。

オフコートでの諸々の不祥事はありましたが、コート上のパフォーマンスはウエストブルックの身体能力にカリーのシュートタッチを合わせたような…時代を先取り且つ規格外の選手でした。

全盛期途中の怪我が無ければレブロンやウェイドのライバルとして活躍していたはずです。

そんな彼のシグネチャー、繰り返しますが自分の好みには合わないパフォーマンス。

なのでスコアはあまり伸びないと思いますので、ハイパフォーマンスのバッシュをお探しなら別のレビューをオススメします。

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TRACTION - 9 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

フォアとヒールは「ヘリンボーン・パターン」、中足部外側は「サークル・パターン」、中足部内側は「Formotion(フォーモーション)ポッド」で構成されたアウトソール。

ラバーは白黒赤の「ソリッド」

粘性(変形のしやすさ)は平均レベルで、粘着性はやや高めの質感。

スキール音はほぼ鳴らず、止まり方は急ストップでなくナチュラルにグリップ。

ホコリの吸着はある程度あるものの取り除くのは簡単。

一度拭けば数ポゼッションはグリップしてくれます。

オリジナルはホコリに弱めで頻繁にソールを拭く必要がありました。

今回のレストモッドではこの部分は大幅に改善されています。

パターンは同じなのでラバーがより良質なものに変更されたのだと思われます。

CUSHIONING - 7 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

「EVA・ミッドソール」をベースに、ヒールには「ブースト」を、中足部内側には「Formotion(フォーモーション)ポッド」を配置したクッション・セットアップ。

ブーストはEVAに包まれていて外観では見えない仕様です。

オリジナルとの相違点は、このヒール下にブーストが埋め込まれた点のみ。

それからヒール周りのクッションは若干厚くなっている気がしますが、記憶が曖昧なのでノーカウントで。

ともあれオリジナルとほぼほぼ同じ履き心地です。

EVAはミッチリと密度高めで弾力性も強めの質感で、ヒールから中足部にかけては厚みがあります。

一転グリッドから先のフォアフット部分は薄く、前傾バランスになっています。

そのグリッドは深く、屈曲剛性は弱め。

フォアに全体重を乗せたステップを使おうとすると、この屈曲部分がカクンッと勢いよく曲がり、バランスを崩しそうになります。

この感覚は初めてナイキのコービー11を履いた時に似ています。

⇒NIKE KOBE XI(11) ELITE LOW PERFORMANCE REVIE

それからフォーモーションはスプリングの様な見た目ながら、実際は「安定性」の向上を目的とした機能。

確かにアウトソールは安定性がありますが、驚くような機能ではないかなと。

ここまでがシューズ自体のレビューで、やはりヒールの厚み以外に特筆すべき点はありません。

ただ違うのは「シューズの履き方」

2005-06シーズン当時の自分はまだソックスは一枚で履いていましたし、インソール交換もトライする前でした。

今作のアッパー成型にはゆとりがあり当時は空間を埋めることができませんでしたが、今はソックス調整で中で埋める事ができます。

これによりフォアの屈曲剛性は弱いレベルから平均レベル近くまで向上。

もしソックス修正がなければスコアは6点だったと思います。

またこちらはスコアには含めませんがズームBBネクストの「リアクト・インソール」を入れると剛性は更に補完されます。

⇒NIKE ZOOM BB NXT PERFORMANCE REVIEW

リアクトインソールを入れると僅かに吸収過剰になりますが、個人的にはこれがベストの選択でした。

市販のインソール「スーパーフィートのグリーン」はアーチサポート過剰になるので今作には不向きです。

COURT FEEL - 9 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

クッションには適度な厚さがありますがフォア以外の反応は素直。

ヒールのブーストも沈み過ぎたりするこもなく、接地感は良好です。

FIT/LOCKDOWN - 8 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

独立した「タン」「アッパー」が覆うクラシックなセットアップ。

アッパーの赤い部分は「シンセティックレザー」、白い部分は「パテントレザー」、黒い部分は「ウーブン素材」で構成されています。

ヒールカウンターの成型とパディングはちょうど良く、カカトの収まりは良好。

アーチサポートもしっかりしています。

アッパー成型はナイキのEPラストの様で、特にトーボックスの高さに余裕があります。

シューレースでの調整には限界があり、ここは厚手のソックスに変更することである程度対応可能。

ある程度と注釈を付けたのは、アッパーのつま先形状がギリシャ型の足に合わないから。

日本人に多いエジプト型の足にはスコア以上に感じるかと。

※※※サイズ選びに関して※※※

ナイキのグローバルのマイサイズである"27.5cm"を購入。

長さはジャストで幅はわずかに広め、高さには余裕がある成型。

ソックスを厚手に変更で幅とある程度の高さには対応可能。

クッションの項目でオススメしたズームBBネクストの「リアクト・インソール」に変更の場合も同じサイジングで履けました。

⇒NIKE ZOOM BB NXT PERFORMANCE REVIEW

またエジプト型の足でしたら、ハーフサイズ(0.5cm)ダウンでも履けるかもしれません。

SUPPORT - 9 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

フォーモーション・ポッドの効果もあってかアウトソールには安定性があり、ソールの捻れ剛性も強力。

ヒールカウンターもしっかり仕事をしています。

気になったのはフォアの屈曲剛性の弱さと、丸めのつま先の形状。

ソックス調整後も強いステップでブレーキを掛ける際、足指がアッパーにぶつかり傷むことがたびたび。

ギリシャ型の足にこの組み合わせは結構鬼門で、アディダスのバッシュが概して合わない傾向がある大きな原因だと思っています。

これの分かりやすいケースはアディダスのプロモデル2G。

あれは履き続けていたら足の爪が全部逝っていた事でしょう。。

⇒ADIDAS PRO MODEL 2G(2020) PERFORMANCE REVIEW

ともあれ足型は人それぞれなので、ご自身の足型とご相談を。

LATERAL TRANSITION - 9 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

クッションの反応は良く、トラクションと捻れ剛性は強力で左右方向への切り返しはスムーズ。

フォーモーションのポッドは無い方がよりソールの反応は良かったかなと思います。

HEEL-TOE TRANSITION - 7 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

前後方向ではフォアの屈曲剛性はソックス調整で改善したものの、強度の高いバスケではまだまだ物足りなく感じます。

リアクトインソールで修正後は8点に上がる感覚です。

⇒NIKE ZOOM BB NXT PERFORMANCE REVIEW

BREATHABILITY - 6 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

メインの通気口はアッパーの黒いウーブン素材のみ。

それ以外の部分はシンセティックレザーかパテントレザーで構成されていて、通気口も空いていません。

足からの発汗量が多い方は気になる仕様かもしれません。

DURABILITY - 9 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

フォアの屈曲剛性が新品の段階から弱めなので、良くも悪くもこれ以上変化しないと思われ、耐久性評価としては高くなります。

WEIGHT - 8 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

451g(片足・27.5cm)

Final Conclusion

今作をまとますと「純正レトロ」

レストモッドを冠していますがオリジナルとほぼ同じパフォーマンス。

ヒール周りのクッションに注目した場合は違いがあるかもしれませんが、フォアメインで見ると記憶通りの履き心地でした。

ただソックス調整をしていなかった当時の感覚としては75点くらいのバッシュだったので、体感パフォーマンスは遥かに向上しました。

更にインソール修正後であれば強度の高い練習でもギリギリ使えそうです。

オリジナルはデザインが大好きなのに本気のバスケでは履けないと言うジレンマを抱えたモデルでした。

今回の試行錯誤で17年ぶりにリベンジを果たせたような気分になるレビューで書いていて楽しかったです。

調整後のパフォーマンスでも正直他にも良いバッシュはいくらでもあるレベルのスコアなので物好きな方は是非お試しを。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございましたm(__)m

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  • TRACTION - 9/10
  • CUSHIONING - 7/10
  • COURT FEEL - 9/10
  • FIT/LOCKDOWN - 8/10
  • SUPPORT - 9/10
  • LATERAL TRANSITION - 9/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 7/10
  • BREATHABILITY - 6/10
  • DURABILITY - 9/10
  • WEIGHT - 8/10
TOTAL SCORE
B+ 81 / 100

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