Nike Lebron VIII(8) QS (2021) Performance Review

3月 5, 2022
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  • テストカラー:Space Jam(DB1732-001)
  • 主な機能:Full-length Max Air Unit,Phylon Midsole,Forefoot Inner Bootie,Skinwire,TPU Internal Heel Counter,TPU External Heel Counter
  • 着用した主なプレイヤー:Lebron James
  • 価格:¥24,200・$200

Introduction

今回はLebron James(レブロン・ジェームズ)の8thシグネチャーの2021年復刻"Nike Lebron VIII(8) QS"のパフォーマンスレビューです。

オリジナルはレブロンがキャブスからマイアミ・ヒートに移籍した初年度に着用。

NBAファイナルまで進むもダーク・ノヴィツキ率いるマブスに敗れたシーズンでした。

それから10年以上経った現在でもプレーレベルがMVPクラスな事はもちろん、現役のうちに復刻が出るなんて…流石キングと言ったところでしょうか。

さてシューズの話に戻って、当時のナイキシグはシーズン途中に仕様変更バージョン(多くがエリートと呼ばれていました)を追加発売するのが通例でした。

今作も例に漏れず、シーズン途中にアッパーの通気性・軽量性を高めた"Lebron VIII V/2"、プレイオフに向けてフォアがズームエアに変更された"Lebron VIII V/3"が発売。

まさかの2段階変化でした。

個人的には改良される前のノーマルバージョンが最も感触が良かったので、今回の復刻には感謝しています。

期待値高い中の購入ですが心配なのは仕様変更の有無。

どうなりますか、早速細部を見ていきたいと思います。

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TRACTION - 9 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

中央は変則な「ヘリンボーン・パターン」、小指とヒール周りのエッジは「ストライプ・パターン」で構成せれたアウトソール。

ラバーは光を溜めて暗闇で輝く「グロウ・イン・ザ・ダーク(Glow In The Dark)」で、粘性(変形しやすさ)は低く、粘着性は低め。

スキール音はほぼ鳴らないタイプで、制動距離も感じず、強力にグリップしてくれます。

パターンは細かいのでホコリに覆われやすいですが、取り除くのも簡単で一度拭けばしばらくパフォーマンスは維持されます。

アウトソール自体はかなり優秀です。

気になったのはクッションとの相性。

エアのエッジ部分が前作"Nike Lebron VII(7)"よりややソフトになっていて、コンタクト後など小指側に乗ってしまった場合、少し遅れを感じました。

自分は許容範囲で体感パーフェクトなトラクションですが、ステップの癖によっては止まり辛いと感じる方もいる可能性があるためスコアダウンしました。

CUSHIONING - 10 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

「ファイロン・ミッドソール」「フルレングス・マックスエア」を合わせたクッションセットアップ。

パッと見、基本スペックは前作"Nike Lebron VII(7)"と同様。

実際に履いてみると「インソール」の質感に大きな違いが。

前作インソールはやや厚みがあり、あまり沈まないタイプのフォーム素材が使われていて、硬質なマックスエアの上ではブヨブヨと不安定に感じました。

今作は厚手のフォーム素材で沈みが強めの質感。

普段沈みの強いのはマイナスポイントですが、今作のセットアップに置いてはプラス材料。

マックスエアの硬度と喧嘩することなく、またインソール全体が足裏の形に綺麗にモールド(成型)された状態で履けます。

エアの質感は前作同様、内部のコラム(支柱)のおかげで沈むことはありません。

ファイロンの配置はストロベル程度に薄いのでクッションにはあまり関係無いことは前作と変わりありません。

またソールの屈曲剛性は強力で、これが足裏と綺麗に連動するので反発性はかなり快適。

エッジ部分のソフトさはあるものの、それを加味してもスコアを満点から引くのは難しいほど好感触です。

市販の「スーパーフィートのグリーン」や、"Nike Zoom BB NXT"の「リアクト・インソール」に交換は、どちらも不安定感を増すだけなのでNG。

※元インソールがゴールデンバランスです。

※インソール交換は評価に含めていません。

COURT FEEL - 9 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

物理的な厚さに反してかなりダイレクトな接地感があります。

ソール形状もほぼフラットで、トラクションが強力なこともプラス要因です。

FIT/LOCKDOWN - 8 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

「フォアフット・インナーブーティー」を、「ヌバック」「スキンワイヤー」「シンセティックレザー」が包むセットアップ。

シューレースはやや細めのフラットです。

履き口はやや狭めで、足入れ前にしっかりシューレースを緩める必要があります。

一度足入れしてしまえばあとは快適そのもの。

前述のとおりインソールが足型に合わせて沈んでくれるので、試着の際はしっかり体重を掛けてサイズを合わせないと後々問題になるかもしれません。

各素材を見ていくと、スキンワイヤーは"Nike Kobe V(5) Protro"などでも使われている薄さとしなやかさを追求したフライワイヤー入りの生地。

このスキンワイヤーとヌバックはソフトでしなやか。それに比べて表面にホログラム調のデザインを張ったシンセティックレザーはやや硬めです。

質感の違いから足当たりがあるなんて事も無いのですが、気になったのは「履き口周りのシンセティックレザー」

最上段のシューレースホールを通さず履くと、この部分が張り出して内くるぶし同士が擦れてしまいます。

これはエアジョーダン5”Nike Lebron IX(9)”などでも起きた現象でパフォーマンスには影響無いものの、シューズが痛んでしまうので何とも。。

今作に関しては最上段にシューレースを通せば擦れは回避できるのでオススメです。

自分の場合は足首をあまり背屈させないためここまで通しても普段どおりプレー出来るので体感はパーフェクトスコア。

ハイカットが苦手なプレイヤーには鬼門になりかねないのでスコアダウンしました。


※※※サイズ選びに関して※※※

グローバルラストのマイサイズ"27.5cm"を購入しました。

今作にはEPラストは存在せず、すべてグローバルです。

長さ・幅・高さともにいつものソックス2枚でジャスト。

使用に連れてインソールのへたりから高さが余る可能性があるので、その都度ソックス調節か、別のフォーム素材のインソールに替えるのが良いでしょう。

SUPPORT - 8 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

厚いクッションながらフォアは安定性があり、捻挫をしそうな感覚はありません。

一方ヒール側のエッジはやや丸みがあるため、捻挫癖がある方からすると要試着かもしれません。

捻れ剛性は強いためトータルのサポート性は優秀なレベルは確保されているかと。

LATERAL TRANSITION - 9 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

厚底なので細かい左右の切り返しには少し慣れが要るかもしれません。

慣れてしまえばトラクションもクッションも反応速いので快適になるでしょう。

HEEL-TOE TRANSITION - 10 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

前後方向は素直な加速感があり扱いやすく、文句なくパーフェクトです。


BREATHABILITY - 7 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

タンから大部分が通気するオーソドックスな仕様で、特筆することはありません。


DURABILITY - 7 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

気になる箇所は「ヌバック」

今作の場合トーボックスにメインで使われていますが「色移り」しやすい素材。

バッグに入れる際はジップロックなどに入れるのはマスト。

ですがヌバックは湿度で劣化が早そうな質感なので、練習後は手で持って帰るのが良さそう…とケアに手間が掛かります。

ローテーションで履くならまだ良いですが、毎日となるとあまりオススメできない仕様です。

これさえクリアすれば通常レベルの耐久性は期待して良いかと。

※ビジブルエアのモデルに関しては、エア抜けの質問がよく来ますが、屋内で普通に使っている限り心配ないでしょう。

 

WEIGHT - 8 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

482g(片足・27.5cm)

Final Conclusion

オリジナルの記憶が曖昧でしたが今回復刻を履いてだいぶ思い出しました。

レブロンシリーズの中でも「ベストパフォーマーのうちの1足」で確定です。

今回復刻はそのハイパフォーマンスをかなり忠実に再現していて、試合でも十二分に使えます。

スコアは通気性や重さから伸びてませんが実質「90点クラス」のバッシュかと。

現在ナイキ公式ではハイカットは売り切れたところですが、セカンダリーマーケットではまだまだ狙えます。

また今回ローカットも復刻があり、アッパーの擦れと色移り問題はまとめて解消されそうな仕様に見えます。

もしソール周りの機能が今作と同等なら上位互換に成り得るので、こちらをトライしてみるのもアリかもしれません。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございましたm(__)m

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(via Twitter/@nicekicks)

  • TRACTION - 9/10
  • CUSHIONING - 10/10
  • COURT FEEL - 9/10
  • FIT/LOCKDOWN - 8/10
  • SUPPORT - 8/10
  • LATERAL TRANSITION - 9/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 10/10
  • BREATHABILITY - 7/10
  • DURABILITY - 7/10
  • WEIGHT - 8/10
TOTAL SCORE
B+ 85 / 100

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