Adidas Harden Vol.1(Crazy X – Road) Performance Review
- テストカラー:Pioneer (BW0546)
- 主な機能:Full-length Boost, Fibonacci-inpired Traction Pattern, TPU Infinity-shaped Shank Plate, TPU Internal Heel Counter
- 着用した主なプレイヤー:James Harden, Lonzo Ball, Kelly Oubre Jr
- 価格:¥21,600(国内)・$140(海外)
Introduction
今回はジェームズ・ハーデンの初代シグネチャー"Harden Vol.1(Crazy X - Road)"のパフォーマンス・レビューです。
サイズが合わなかったり画像が消えたりしてレビュー自体を断念しかけましたが、どうしてもレビューしたいモデルだったので今更ながらアップ。
ここ数年MVP級の活躍を続けているハーデンの足元を支える1足、しかも1stシグですからね。履かないわけにはいきません。
早速その細部を見ていきたいと思います。
https://twitter.com/ASTERKICKS
TRACTION - 10 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
CUSHIONING - 9 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
ミッドソールが「フルレングス・ブースト」で構成されたクッションセットアップ。
"Crazy Explosive"と"Crazylight Boost 2016"も同じフルレングスでしたが、今作はブーストが今まで最も薄い仕様。
インソールも薄く、かなりコートに近い感覚です。
それでもヒールには適度な厚さがあり、ブーストはプニプニと心地良い感覚。
フォアは本当に薄く、人によっては吸収性が足りないと感じるかもしれません。
一方反発性に関しては、フルレングス・ブースト搭載モデル史上最高の仕上がり。
ブーストを覆うケージの面積は"Crazy Explosive"と同じくらいですが、今作の方がケージの素材はやや硬めで、隙間も少ない。
それにブースト自体の薄さ、「インフィニティ・マーク型」の巨大シャンクも相まって、ソール剛性もなかなかに強力。
これならハーデンの高速ドライブも納得できる仕様です。
ただ何故か平面では加速感があるものの、ジャンプではあまり加速感がありません。
この辺りはブースト自体にあまり反発性が無い事が原因かもですね。
このセットアップにバウンスかアディプリーン・プラスを入れた方が反発はより強力になったかと思います。
COURT FEEL - 10 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 7 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
「オーバーラップ構造」と呼ばれるアッパー・セットアップ。
外足側のアッパーを内足側のアッパーが包み込む"UA Curry 2.5"や"Hyperquickness 2015"と同じタイプのアッパーです。
上記2モデルではなかなかに好感触でしたが、今作はフォア以外の部分に少々癖が。
まず履き口が前後に広く、ヒールカウンターの成型もわずかにゆったりめ。
シューレースも下方向へのロックダウンは強力ながら、ヒール方向への抑えはあと一歩と言ったところ。
履き口周りのパディングにカカトは引っ掛かるので脱げてしまう事はありませんが、少しフワフワした感覚です。
シューレースをギッチギチに締めれば、ヒール方向への抑えも良くなりますが、そうすると細いシューレースの当たりが気になる可能性大。
またシューレースホールのパターンもかなり特殊で、微妙な調節が難しい。
加えてこのシューレースはかなり解けやすいので、二度結びは必須と色々手間が掛かります。。
私はけっこう痛みに強い方ですが、それでも少し甲への圧迫が強くストレスに感じました。
足型によっては痛みが消えず、靴擦れしてしまう事もあるかと。
万人向けでない、と言う意味で少し評価は厳しめにしました。
フォア側に関しては、レザーのトゥーガードが急なムーブでもしっかり足を支えてくれます。
オフェンス時はフォアしか使わないので本当に快適。
ただヒールを使わざるを得ないディフェンスには、このアッパーは最適とは言えないですね。
まあハーデンモデルらしい、と言えばらしいですが。。。
※サイズ選びについて※
全体的に大きめの作りです。
なので私も初めから「ハーフサイズダウンの27.0cm」を購入しました。
極端に甲高とかでなければ、基本ハーフサイズダウンがオススメです。
SUPPORT - 8 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 8 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 9 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 6 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 8 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 7 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
今作はハーデンのプレースタイルを具現化した様なパフォーマンス。
1stシグネチャーとしてはこれ以上ない仕上がりかと。
個人的にも"D Lillard 3"と並んで、最近のアディダスモデルでは一番のお気に入りになりました。
デザイン的にも好みなので、もう一足あっても良いかなと思うほど。
フィットに関しては色々言いましたが、シューレースをオーバルかフラットに交換すれば多少癖は弱まります。
ホールパターンが特殊なので、通し方も工夫が出来ますので色々試してみると、ベストなフィッティングに辿り着けるかもしれません。
癖あるアッパーに対して、ソール周りは素晴らしく、ブーストが苦手な私でも試合で十分履けるレベル。
ブーストがこれまで苦手だったプレイヤーや、ブーストを初めて履くプレイヤーには、特に強くオススメしたい一足です。
https://twitter.com/ASTERKICKS
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TRACTION - 10/10
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CUSHIONING - 9/10
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COURT FEEL - 10/10
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FIT/LOCKDOWN - 7/10
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SUPPORT - 8/10
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LATERAL TRANSITION - 8/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 9/10
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BREATHABILITY - 6/10
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DURABILITY - 8/10
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WEIGHT - 7/10