361° Jimmer Fredette Shadow Blade Performance Review
- テストカラー:Home(571741101-1)
- 主な機能: Knitted Upper, Full-length Inner Bootie, EVA Midsole, REGEX TPU Shank Plate, TPU Meta Wings, TPU Internal Heel Counter, UNTURN Outsole
- 着用した主なプレイヤー:Jimmer Fredette
- 価格: ¥-(国内)・$75(海外)
Introduction
今回は"361°Shadow Blade"のパフォーマンス・レビュー。
NBAでは鳴かず飛ばずながら、中国のCBAでNCAA時代の輝きを取り戻したJimmer Fredette(ジマー・フレデット)着用モデルです。
ブランドは「361°」。
読み方は"Three Sixty-one Degrees"らしいです。
中国ブランドの中ではLi-ning、ANTA、PEAKに次ぐ4番手のイメージがあります。
以前はKevin Love(ケビン・ラブ)が契約していましたが、彼の離脱以降、NBAで履いてるプレイヤーは見かけませんね。
私が見落としてるだけかもしれませんが。。。
ともあれANTA以外の中国ブランドを履くのは今作が初めて。
どんなパフォーマンスなのか非常に楽しみです。
早速その細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 7 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
アウトソールは波状の「ヘリンボーン・パターン」。
ソール中央は「前後方向のパターン」のみが接地。
つま先とエッジ部分は一段下の「左右方向のパターン」も接地してくれます
中央はパターンが太く質感も硬め、エッジ部分はパターンが細くソフト。
そのため、トランスルーセントラバーの粘性はそこそこながら、つま先とエッジ部分のトラクションはなかなかにアグレッシブ。
ただ「アウトソールの形状」に問題が。
"Lebron IX(9)"のように湾曲していて、フロアに置いてみるとカタカタと安定しません。
この傾きのため、特に左右のステップで足が小指側へ溢れ、つま先がけっこう痛みます。。。
体重もソールにしっかり載らず、ソールラバーのポテンシャルを発揮できません。
せっかくラバーはホコリにも強い仕様なので非常にもったいない。。。
トータルして平均レベルのトラクションに落ち着いてしまっています。
CUSHIONING - 7 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
ブランドは異なりますがANTAの"KT 2"や"KT 3"の"ANTA EVE Cushioning(※)"と同じタイプのクッションが使われています。
(※)「キャリアー」・「フォアフット」・「ヒール」にそれぞれ3種の密度の異なるEVAを使用したクッショニング・セットアップ。
履いてみるとヒールとフォアの感触の違いは分からず。
多少ヒールの方が厚いかな、と思う程度。
フォームには一様に弾力性があり、ポリウレタンやアディプリーン・プラス、バウンス系の乗り心地です。
シャンクプレートとシャーシーを覆うTPUパーツのおかげで、ソールの屈曲剛性はけっこう強力。
弾力性のあるフォームと相まって、なかなかの加速感があり反発性は快適。
ただトラクション同様、「不安定なソール形状」による「足の溢れ」が大きく影響して来ます。
アッパーにもこの溢れを抑える程の強度はなく、フルスピードでプレーしているときは「とにかく足指が痛い」。
ソール自体のクッションは個人的にかなり好みで、溢れが無ければかなり高評価になっていたはず。。。
「ホントもったいないとクッショニング」というのが率直な感想です。
COURT FEEL - 8 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 6 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
「フルレングス・インナーブーツ」を「ウーブン素材」のアッパーで包んだセットアップ。
インナーブーツと言ってもラバーの入った薄い生地1枚だけ。
生地の伸縮性は高く、足入れは簡単。
マテリアルは違いますが、"Hyperdunk 2016 FK"を思い出す仕様です。
「ウーブン素材」の編み方はタイトめで、"KD VIII(8)"の「フライウィーブ」に似た質感。
インナーブーツとウーブン素材は縫い付けられていて、ズレる事はありません。
ウーブン素材にも若干の伸縮性があり、フィット感・足当たりはかなり良い感じ。
ただ、その伸縮性がこのソール形状と合わさると仇になります。
ストップ時にシューズ内で足が暴れて暴れて…どうにもなりません…。
もう少しアッパーの成型をタイトにして、伸縮性も抑えた方がロックダウンはより実戦的になったかと。
ヒールはたっぷりパディングが入っていて収まりは良いだけに、ヒール以外のアッパーの作りがもったいなく感じます。
※サイズ選びについて※
イントロで言い忘れましたが今回試したのはハーフサイズダウンの「US 9.0(27.0cm)」。
これで長さ・幅はジャスト、甲の高さは少しゆとりがありました。
なのでほとんどの方が通常サイズ(ナイキのグローバルラスト)からハーフサイズダウンで良いでしょう。
SUPPORT - 5 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 5 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 9 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 8 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 3 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 9 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
今作を一言で表すと「アンバランス」。
アグレッシブなソール周りに対して、アッパーが余りに脆弱。。。
ソール周りを全体的にソフトにして「コンフォート」に寄せるか、アッパー強度を上げるか、どちらかが必要でしたね。
個人的には後者を推します。
と、こんなレビューを書いてる最中に「361°」から新作が発売。
しかもソール周りはそのままにアッパーだけ変更されたモデル。
シルエットから甲の高さは抑えられているように見えます。
これで素材の強度が上がっていれば…と考えるとかなり楽しみです。
だいぶ手持ちのレビューが溜まっているのでアップは少し先になると思いますが、必ず新作もレビューしたいと思います。
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TRACTION - 7/10
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CUSHIONING - 7/10
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COURT FEEL - 8/10
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FIT/LOCKDOWN - 6/10
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SUPPORT - 5/10
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LATERAL TRANSITION - 5/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 9/10
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BREATHABILITY - 8/10
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DURABILITY - 3/10
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WEIGHT - 9/10