Nike Lebron XIV(14) EP Performance Review

- テストカラー:University Red/Black-White(921084-600)
- 主な機能:Full-length Inner Bootie, Hex Zoom Air Units x 3, Heel Zoom Air Unit, Phylon Midsole, TPU Internal Heel Counter, TPU Shank Plate, Midfoot Strap
- 着用した主なプレイヤー:Lebron James
- 価格:¥23,760(国内)・$175(海外)
Introduction
今回はレブロン・ジェームズの14thシグネチャー"Lebron XIV(14) EP"のパフォーマンス・レビューです。
"Lebron XII(12)"から続く、複数の「ヘックス(六角形)・ズームエア」と大容量の「ヒール・ズームエア」を組み合わせたクッションは今作も健在。
このレビューをまとめているのはちょうどNBAファイナルが終わった後ですが、昨年同様にレブロンは大半の試合で今作を着用してプレーしました。
アナザーシグである"Lebron Soldier XI(11)"の着用は数えるほど。
ソルジャーシリーズの方がパフォーマンスが良いのはもはや当たり前になっていますが、今年はどうでしょうか。
早速細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 8 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
「デジカモ・パターン」、もしくは「ピクセル・パターン」と呼ばれるアウトソール。
"KD 8"の「デジタル・パターン」の四角形を更に細かくした様なパターンです。
トランスルーセントラバーは比較的ソフトで、粘性は高め。
ソールはポッドごとに分割されていますが、幅広のEPバージョンのおかげか接地面積も十分。
加えて、多数のピクセルが突出していて、これらがコートをしっかり噛んでグリップします。
ただ、ピクセルはかなり小さいので、レビューを書くまでにフォア部分のピクセルは結構削れてしまっています。
長期の使用だとどうなるか…。
ホコリの影響はそこまで大きくなく、一般的なバッシュと同レベル。
一回拭けば、コート数往復くらいはグリップしてくれます。
突出したピクセルが削れやすい事を考慮してマイナス1ポイントですが、優秀なトラクションの部類に入ります。
CUSHIONING - 7 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
「ファイロン・ミッドソール」に、3個の「ヘックス・ズームエア」と大容量の「ヒール・ズームエア」を組み合わせたクッション・セットアップ。
ズームエアはそれぞれ独立したポッドになっており、すべてボトムロード。
ズームエアは極厚で、特にヒールはグニグニとした感触が常にあります。
常にガッツリズームエアに乗っている感覚があり、衝撃吸収性は「歴代バッシュの中でも最高レベル」と言って良いでしょう。
ソールの剛性はそこそこ強く、反発性も悪くありません。
ただし「前方向に走る場合とその場でジャンプをするとき限定」と条件が付きます。
横方向のステップでは高確率でブレが起きて、反発性を活かせません。
クッションが厚底にも関わらず、アッパーがソフト且つゆとりある成型で、しかもアウトリガーがほとんど張り出していない事から、足がソールから溢れてしまいます。
ケガをしそうな危険なブレもあり、ズームエアのポッドが折れたんじゃないかと思うほど…。
とにかく全力でクロスオーバーやステップが出来ないので左右方向への反発は「測定不能」。
「一長一短」とは正にこの事。
吸収性が突き抜けて素晴らしい分、反発性が犠牲になっています。
COURT FEEL - 5 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 6 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
「ワンピース・アッパー」に「ミッドフット・ストラップ」を組み合わせたセットアップ。
"Lebron XI(11)"から続いていたポジットによる補強がなくなり、"Lebron Soldier 10(X)"の様なメッシュベースのつくり。
素材だけでなく実際のパフォーマンスも似ています。
と言うのもシューレースがほとんどロックダウンの効果を果たさず、ストラップを締めないと不安になるレベル。
アッパーの成型もイマイチで、シューズ内に空間が空いてしまいます。
サイズダウンすればフィットは良くなると思いますが、マイサイズの27.5cmでもかなり苦労した足入れが更に難しくなる可能性を考えると何とも。。。
このアッパーは"Zoom Hyperrev 2016"とかなり似た履き心地です。
個人的にシューズ内にデッドスペースは一切欲しくないので、正直苦手。
ルースなフィット感が好きな方にはオススメできる仕様です。
※サイズ選びについて※
今回着用したのは「幅広ラストのEPバージョン」です。
つくりは全体的に大きくハーフサイズダウンがオススメです。
ただ普段と同じサイズでもハーフダウンでも、足入れにはかなり苦労するでしょう。
試着してからの購入、もしくは交換可能なショップでの購入は必須かと。
SUPPORT - 5 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 5 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 8 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 8 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 6 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 7 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
トータルスコアを計算してみて、その低さに自分でも「低すぎないか!?」と驚いてしまいました。
それで一応各項目を見直してみましたがスコアは妥当。
スコアに大きく影響したのはアッパーとポッドのブレ。
そのブレの原因が、サイズが少し大きめである可能性を考えて、ソックスを足してスペースを埋めて履いてみても感覚はほとんど変わらず。
これだとサイズダウンしてもパフォーマンスアップはあまり期待できそうにありません。
レブロンシリーズは自分のプレースタイルや重心の取り方に合わないことがしばしばなのですが、今作はそれ以前の問題な気がします。
レブロンがこのバッシュでどうしてあれだけのプレーが出来るのか不思議で仕方ありませんが、あの巨体だとズームエアが圧縮されて安定感が違うのかもですね。
センタープレイヤーや体重あるプレイヤーなら履きこなせるかもしれません。
また「海外の通常ラスト」ならまた感覚が違う可能性がありますね。
もし試された方がいたら感想を聞いてみたいですm(__)m
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TRACTION - 8/10
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CUSHIONING - 7/10
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COURT FEEL - 5/10
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FIT/LOCKDOWN - 6/10
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SUPPORT - 5/10
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LATERAL TRANSITION - 5/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 8/10
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BREATHABILITY - 8/10
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DURABILITY - 6/10
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WEIGHT - 7/10