Nike Lebron Soldier 10(X) Performance Review
- テストカラー:Black/White/University Red(844374-016)
- 主な機能:Hyperfuse Technology, Inner Bootie, Ankle Strap, Midfoot Strap, Forefoot Strap, Heel Zoom Air Unit ,Forefoot Zoom Air Unit, Phylon Midsole, TPU Internal Heel Counter, TPU Shank Plate
- 着用した主なプレイヤー:Lebron James
- 価格:¥16,200(国内)・$130(海外)
Introduction
今回はレブロン・ジェームズの10thアナザー・シグネチャーのパフォーマンス・レビューです。
商品名は前作"Lebron Soldier IX(9)"に引き続き、今作も「Lebron Soldier(レブロンソルジャー)」の表記。
VIII(8)までの「Zoom Solider(ズームソルジャー)」表記は戻ってこないのかもしれませんね。
やはりキーワード検索時には少し注意が必要です。
2015-16シーズンのレブロンはNBAファイナル・ゲーム2まではレブロンが"Lebron XIII(13)"、もしくはそのエリートバージョンを着用。
そんな中、今作はファイナルのゲーム3で突然のデビューを飾り、優勝時のレブロンの足元も今作。
そして、レブロンが"Lebron XIII(13)"を着用した3試合は全敗、今作を着用した4試合は全勝。
さらにシューレースを完全に排したデザインも相まって、発売前から世間の話題性・注目度は非常に高い印象でした。
個人的にもここまで期待値の高いレブロンモデルは2013年優勝時の"Lebron X(10)"以来でしょうか…。
やはりシグネチャーモデルのイメージはプレイヤー本人の活躍に大きくされる左右されるんだなぁ、と再認識した次第です。
実際のパフォーマンスはどうなるか…その細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 9 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
CUSHIONING - 9 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
前作"Lebron Soldier IX(9)"と同じく、ファイロン・ミッドソールと前後ズームエアのセットアップ。
ズームエアは厚みがありますが、ファイロンの密度が高く、その感触はほとんどありません。
体重の軽いプレイヤーですと、この密度の高いファイロンは硬く、違和感があるかもしれません。
それでも、アウトソールのラバーとインソールはソフトなので、十分な衝撃吸収性は確保されているように感じます。
ソールはしなるように屈曲し、そこからの復元も速い。
ホコリの多いコートではつま先部分のトラクションが気になりますが、それ以外は文句なしの反発性。
ファーストステップもジャンプでも非常に快適です。
COURT FEEL - 8 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 8 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
ワンピースアッパーに3つのストラップが付属しただけの、シューレースを完全に排したセットアップ。
ワンピース部分はインナーブーツがベースで、その表面はメッシュとフューズでコーティングされています。
このタイプは足入れが難しい事が多いですが、その中でも今作はかなり手強い部類。
最初の数回は履くのに5分以上も掛かる始末…。
その後はアッパーが馴染んだのか、コツを掴んだのか、比較的すぐに履けるようになりました。
アッパーの素材に若干伸縮性はあるものの、やはり履き口にはまだまだ足りない印象です。
ヒール周りから中足部にかけてのアッパーは成型が非常に良く、アンクル部分には適度なパティングもあります。
この部分はフィット・ロックダウンともにパーフェクト。
フォアフットは全体的にゆとりあるつくりで、若干スペースが空きます。
ここを合わせようとソックスを重ね履きを試したところ、自分の場合は足入れが出来なくなりました。
なので、若干厚めのインソールに交換がベストな対処法かと。
3つのストラップは足首部分のストラップのみ伸縮性がありますが、全部にあっても良いかなと言うのが正直な感想です。
伸縮性があれば、フォアフットをもっとタイトにロックできて、スコアも1ポイント上がったでしょう。
※サイズ選びについて※
今回着用したのは「通常ラストの海外バージョン」ですが、通常のナイキサイズで基本良いでしょう。
ですが前述のようにフォアフットにゆとりあるつくりなので、若干厚めのインソールへ交換がオススメです。
足型が特に細かったり、甲が低かったりする場合は、ハーフサイズダウンを考えても良いかもしれません。
また「幅広ラストのEPバージョン」も発売されていますが、こちらは通常サイズからハーフサイズダウンが良いかと。
ただし、いずれのラストにしても足入れは難しいので、出来るだけ試着してからの購入が良いでしょう。
SUPPORT - 10 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 10 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 9 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 8 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 8 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 8 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
結果だけ見ると、ソルジャーシリーズらしい安定した素晴らしいパフォーマンス。
ですが、シューレースを排してここまでのレベルを実現できた事に、バッシュの進化として大きな意義を感じます。
「シューレースの無いバッシュ」が新しいバッシュ選びのカテゴリーとして、今後定着していくかもしれませんね。
また、NBAファイナルで今作を履いた試合で、レブロンの調子が良かった事も納得できました。
"Lebron XIII(13)"も良いバッシュですが「接地からの反応速度」と「左右方向への動きやすさ」では今作に大きなアドバンテージがあります。
ポストを主戦場にするインサイドプレイヤーになら"Lebron XIII(13)"の分厚いクッションは最適ですが、運動量の多いレブロンのプレースタイルだと少し違うかな、という印象です。
前作"Lebron Soldier IX(9)"と比較すると、クッションは変わらず硬めですが、ソール形状がよりフラットになり、よりコートを捉えやすくなっています。
"Lebron Soldier IX(9)"も"Lebron XIII(13)"のように、どちらかと言うと体重あるビッグマン向けの仕様でした。
今作は平面の動きや、細かいステップが踏みやすくなり、より幅広いポジションのプレイヤーにオススメできる仕様です。
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TRACTION - 9/10
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CUSHIONING - 9/10
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COURT FEEL - 8/10
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FIT/LOCKDOWN - 8/10
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SUPPORT - 10/10
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LATERAL TRANSITION - 10/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 9/10
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BREATHABILITY - 8/10
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DURABILITY - 8/10
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WEIGHT - 8/10