Nike Lebron Soldier IX(9) Performance Review
- テストカラー:Summit Lake Hornets(749417-510)
- 主な機能:Forefoot Zoom Air Unit, Heel Zoom Air Unit, Phylon Midsole, Dynamic Flywire, Hyperfuse Technology, Ankle Strap, Midfoot Strap
- 着用した主なプレイヤー:Lebron James, Draymond Green, DeMarcus Cousins, Nerlens Noel, Jahlil Okafor, Eric Bledsoe, Julius Randle, Festus Ezili, Ty Lawson, Thomas Robinson
- 価格:¥15660(国内)・$130(海外)
Introduction
レブロン・ジェームズのアナザー・シグネチャー9代目。
まず気になったのがモデル名。
これまでの“ズーム・ソルジャー”から“レブロン・ソルジャー”に変更されていて、商品検索のときはちょっと注意が必要です。
このレビューを書いているのは2015-16シーズンが始まって約2か月が経過した12月後半。
この時点で“Kobe X”・“Crazy Light Boost 2015”と並んでNBAプレイヤーの着用率が最も高いモデルではないかと思います。
このモデルはドレイモンド・グリーンやディマーカス・カズンズなどPFやCに人気が高いようです。
それでは、機能の細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 9 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
小指の付け根、小指球部分だけはウェーブパターンになっています。
六角形の部分は細かい突起で形成されています。
“Kobe X”でも“ノジュール”と呼ばれる細かい突起が敷き詰められたソールパターンを使用していますが、似たような形状です。
このカラーは、フォアとヒールにそれぞれソリッドラバーとクリアラバーが使われています。
ラバーの粘性はまあまあ。
キュッとスクィーク音はほとんど鳴らず、無音で止まるタイプです。
突起は柔らかく、沈むようにコートを掴みグリップします。
体重があるプレイヤーほど突起が沈み、接地面積が多くなりよりグリップするでしょう。
この沈む感覚に初め少し戸惑いましたが、慣れると心地良い。
ほこりの多いコートでも、たまに拭いてやればパフォーマンスは維持されます。
CUSHIONING - 8 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
COURT FEEL - 8 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 10 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
アッパーは“Lebron XII”と同様のワンピース仕様。
シューレースはなんと2列しかありません(!)。
また、履き口には伸縮性がなく、かなり強く足を押し込まないといけません。
“Lebron XII”でも同じ履きにくさはありましたが、このモデルはさらに力が要ります。
それを差し引いても、フィット感は素晴らしくパーフェクト・スコア。
2つのストラップがしっかり仕事をします。
まず、足首のストラップは足をカカト側へしっかり固定。
もうひとつの“中足部のストラップ”は間違いなくこのモデル最大のアピールポイントです。
つま先の小指側から土踏まずまで伸びたフライワイヤーと、サイドに大きく巻き上がったファイロン・ウィングとを繋ぐようにストラップは配置されています。
ストラップを締めると包まれるような足とシューズの一体感があります。
きつめに締めてもストレスがかかるポイントもなく非常に快適。
素晴らしいフィット感です。
サイズに関しては、中の空間は通常のNikeサイズです。
但し、足入れが“Lebron XII”より更に難しい作りなので、幅広もしくは甲高の方は要試着かと思います。
SUPPORT - 10 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 8 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
アウトソールの突起が少し沈む感覚に慣れれば、沈む分だけシューズの安定感は頼もしく、アグレッシブに動けます。
ディフェンスでの不意の切り替えしでは特に動きやすさを感じました。
オフェンスでクロスオーバーやファーストステップを出す際には、もう少しフォアフットの屈曲部分に剛性が欲しいところ。
あくまで“Air Jordan 11”や“Air Max Uptempo” “Air Foamposite Pro”など剛性あるバッシュに比べてですが、動き出しが若干遅れる感覚がありました。
それでもトータルして動きやすい作りであることに変わりはありません。
HEEL-TOE TRANSITION - 8 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 7 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 8 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
フォアフットのメッシュで負荷が掛かる部分はTPU素材でコーティング。
“Lebron XII”で使われていたメガフューズではなく、通常のハイパーフューズです。
またストラップのマジックテープの毛足が短く、シューレースが張り付いてもあまり毛羽立ちません。
地味ですが個人的にすごく嬉しいポイントです。
それ以外に特にダメージが来そうな箇所はないので、長く使えるモデルかと思います。
WEIGHT - 8 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
非常にバランスのとれたオールラウンドなバッシュです。
少し厚めのクッションなので接地感が欲しいガードプレイヤーには好まれないかもしれませんが、気になる点はそれくらいです。
それにしても“'シューレースに頼らないバッシュ”がここまでパフォーマンスが良いことに正直驚きました。
今までにもワイヤーとネジ巻きを使った“T-MAC 4'など試みはありましたが、ギミックとしての話題性だけで肝心の機能が伴っていませんでした。
このストラップ・システムで、今後のバッシュ作りが少し変わるかもしれません。
それくらい可能性を感じる素晴らしい技術です。
“Air Jordan XX9”にこのストラップ・システムの組み合わせとか是非見てみたいですね。
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TRACTION - 9/10
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CUSHIONING - 8/10
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COURT FEEL - 8/10
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FIT/LOCKDOWN - 10/10
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SUPPORT - 10/10
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LATERAL TRANSITION - 8/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 8/10
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BREATHABILITY - 7/10
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DURABILITY - 8/10
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WEIGHT - 8/10