Nike Zoom Hyperrev 2016 EP Performance Review
- テストカラー:University Red/Bright Crimson(820227-660)
- 主な機能:Hyperfuse Technology, Forefoot Zoom Air Unit, Heel Zoom Air Unit, Neoprene Inner Bootie, Phylon Midsole, Rubber External Heel Counter, TPU Internal Heel Counter, Flight Web System
- 着用した主なプレイヤー:Draymond Green, Aaron Gordon, DeMarcus Cousins, Bradley Beal, Deron Williams, Trevor Ariza, Reggie Jackson, Festus Ezili, C.J. McCollum
- 価格:¥16200(国内)・$110(海外)
Introduction
今回は“Zoom Hyperrev 2016 EP”のパフォーマンス・レビューです。
ハイパーレブシリーズでは3rdモデルに当たります。
発売直後から話題に事欠かないこのモデル。
良くも悪くも、今作を有名にしたのはダンクコンテスト準優勝のアーロン・ゴードンでしょう。
ダンクコンテストでは今作を履いてザック・ラビーン相手に名勝負を繰り広げ、後のシーズンゲーム中には動きが激しすぎたのか、今作のミッドソールが裂けるハプニングがあり、ネットやニュースでかなり話題になりました。
実際の機能はどうなのか?個人的にもかなり気になっていたモデルです。
それでは細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 8 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
CUSHIONING - 9 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
ファイロン・ミッドソールに、フォアフットとヒールの前後ズームエアのセットアップ。
ズームエアはフォア、ヒールともにミッドソール底面に埋め込まれています。
ボトムロードと呼ばれるタイプですね。
このボトムロードの場合、ミッドソールが邪魔をしてズームエアの感触が無い事がしばしば。
ですが、今作のファイロンはソフトなので、適度にズームエアの感触が足裏に感じられます。
インソールも適度な厚みがあり、モチモチしたオーソライト製なので衝撃吸収性はなかなかに優秀です。
前作“Zoom Hyperrev 2015”では弱かったフォアフットの剛性・復元性は、今作では適度に強くなり、ズームエアの反発はほとんど逃げません。
シャンクプレートは入っていないので、中足部はしなやかですが、ソール自体の剛性のおかげでアーチも維持され、やはり反発力はほとんど逃げず、快適です。
COURT FEEL - 9 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 5 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
インナーブーツをアッパーのメインとする構造は、前作“Zoom Hyperrev 2015”と同様。
カッチリしたフューズ素材をつま先から小指側にかけて刺繍して張り付けた構造。
ミッドフット・ストラップもこのフューズ素材と繋がっています。
いざ着用しようとすると、まず足が入らない。
インナーブーツの履き口に伸縮性はありますが、元の形状が小さ過ぎて、かなり強く引っ張りながら押し込まないと履けません。
“AIR MAX2 CB ’94”に次いで、歴代2番目に履きにくいバッシュです。
せめて前作のようにV字にカッティングくらいは欲しかったですね…。
そして肝心のフィット感ですが、フォアから中足部にかけては素晴らしいフィット感。
ストラップはちょいちょいプレー中に剥がれてしまってますが、それでも違和感なくプレーできます。
一方、ヒール・足首周りはゆるゆるです。
ヒールカウンターの成型が甘いのが主な原因かと。
シューレースの最上段も低く、履き心地はローカットです。
軽量な設計なので、ヒールのフィットの緩さは慣れればなんとかなりましたが、足入れの難しさ・ストレスは看過できるレベルではなく、スコアは厳しめになりました。
サイズに関してはEPバージョンらしく広めのつくり。
通常サイズを求めるなら海外版がオススメです。
但し、中の空間が広くても足入れは難しいので、どちらにしても要試着モデルでしょう。
SUPPORT - 6 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 8 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 7 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 9 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 6 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 9 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
前後ズームエア搭載の軽量モデルとして、発売前から高パフォーマンスが期待されていたモデルでしたが、実際のパフォーマンスはイマイチ。
ソール周りの作りは悪くないだけに、アッパー、特にヒール周りのフィット感の緩さと、足入れの難しさがかなり残念。
正直あまりオススメできないバッシュです。
同じ前後ズームエア搭載モデルなら前作“Zoom Hyperrev 2015”を選んだ方が無難でしょう。
ズームエアがトップロードかボトムロードかの違いはありますが、トータルのパフォーマンスには前作の方が遥かに優れたバッシュかと。
-
TRACTION - 8/10
-
CUSHIONING - 9/10
-
COURT FEEL - 9/10
-
FIT/LOCKDOWN - 5/10
-
SUPPORT - 6/10
-
LATERAL TRANSITION - 8/10
-
HEEL-TOE TRANSITION - 7/10
-
BREATHABILITY - 9/10
-
DURABILITY - 6/10
-
WEIGHT - 9/10