Nike Zoom Hyperrev 2015 EP Performance Review

6月 14, 2016
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  • テストカラー:Persian Violet/Volt-Ink(705371-575)
  • 主な機能:Dynamic Flywire, Hyperfuse Technology, Forefoot Zoom Air Unit, Heel Zoom Air Unit, Neoprene Inner Bootie,Phylon Midsole, TPU External Heel Counter, TPU Internal Heel Counter
  • 着用した主なプレイヤー:Paul George, Dion Waiters, Jarrett Jack, Deron Williams, Demarcus Cousins, Gordon Hayward, O.J. Mayo, J.R. Smith, Tyreke Evans, Rudy Gay, Bradley Beal, Trey Burke
  • 価格:¥16200(国内)・$130(海外)

Introduction

CLEVELAND, OH - NOVEMBER 8:  LeBron James #23 of the Cleveland Cavaliers handles the ball against Paul George #13 of the Indiana Pacers on November 8, 2015 at Quicken Loans Arena in Cleveland, Ohio. NOTE TO USER: User expressly acknowledges and agrees that, by downloading and/or using this Photograph, user is consenting to the terms and conditions of the Getty Images License Agreement. Mandatory Copyright Notice: Copyright 2015 NBAE  (Photo by David Liam Kyle/NBAE via Getty Images)今回はハイパーレブシリーズの2代目“Zoom Hyperrev 2015 EP”のパフォーマンス・レビューです。

購入して、シューズよりまず目に留まったのはボックスのシューズネーム。

“ZOOM”とするべきところを、アルファベットの“O(オー)”が数字の“0(ゼロ)”に。

海外販売分では見られないEPバージョンのみの誤植・エラーみたいです。


肝心のシューズは前作のストラップ付ハイカットから、完全なローカットに。

NBA選手からの支持は非常に厚く、パフォーマンスも期待できそうです。

それでは機能の細部を見ていきたいと思います。


前作“Zoom Hyperrev”パフォーマンス・レビューはこちら

TRACTION - 9 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

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アウトソールは少しうねったヘリンボーンパターン

小指のエッジ部分はファイロン・ミッドソールが接地する構造。

ファイロンは前作と変わらず、しっかりグリップします。

ラバーは若干硬めながら、粘性は優秀です。

ホコリにも比較的強く、たまに拭いてやればパフォーマンスは維持されます。

CUSHIONING - 8 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

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ファイロン・ミッドソールに、フォアフットとヒールにズームエアのセットアップ。

ズームエアは、フォアフットはミッドソール上面に、ヒールは底面にそれぞれ埋め込まれています。

ファイロンはやや硬めですが、フォアフットはしっかりズームエアの存在を感じます。

やはりズームエアはミッドソール上面にあると、その感触が足裏でダイレクトに感じられます。

衝撃吸収性は優秀なレベルでしょう。


フォアフットの剛性・復元性は前作より弱くなっており、ズームエアの反発が逃げてしまう印象。

トータルでの反発性は平均よりやや下レベルかと。

前作は快適性・衝撃吸収性に特化したクッションでした。

今作は平均的に無難にまとめてきたクッションかと。

COURT FEEL - 8 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

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アウトソールはフラットに近い形状で接地感にはプラス。

ヒール部分はクッションが薄めでコートに近いですが、フォア部分はズームエアが分厚く、乗っている感覚。

このためシューズ内部で足はカカトが沈み、つま先が上がった状態に。

シューズ内の足の角度はフラット、もしくは少しカカトが高いほうが、ナチュラルな動きが可能だと思うので、これはちょっと苦手なつくりです。

物理的にはコートに近いつくりなので、トータルして平均レベルの接地感でしょう。

FIT/LOCKDOWN - 10 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

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メッシュ素材のアッパーダイナミック・フライワイヤーインナーブーツを組み合わせたセットアップ。

“Zoom Crusader”と同じ作りですが、インナーブーツのフィット感は格段に良くなっています。

インナーブーツはヒール側の半分は厚めのネオプレン素材で、フォア側は薄いメッシュ素材。

ネオプレン素材にはあまり伸縮性がなく、最近流行りの足入れに苦労するタイプのバッシュです。

が、その分履けたときの足とバッシュの一体感はかなりのもの。

フォア部分のインナーブーツは薄いメッシュですが、成型が良いのかダイナミック・フライワイヤーがストレスなく足をロックしてくれます。

素晴らしいフィット感・ロックダウン、文句なく満点です。


サイズはEPバージョンと海外版で、大きな違いはない様に感じました。

どちらも足入れは苦労しますが、中の空間は通常のナイキサイズです。

SUPPORT - 8 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

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フラットに近い形状のアウトソールの安定性は優秀

ヒール周りのサポートは、TPU製インターナル・ヒールカウンターと、同じくTPU製エクスターナル・ヒールカウンター

エクスターナル・ヒールカウンターはソフトですが、シューレースと連動していて、締めるとグッと足首のブレを防止してくれます。

中足部にシャンクプレートも内蔵されていて、過度な捻れも起きません。

アッパーの素材はヤワヤワですが、足型が合っていればフォア部分のブレも起きず、充分なサポート性があるでしょう。

LATERAL TRANSITION - 9 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

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前作よりもクッションが変形しないため、反応速度はなかなか優秀。

ヒールとフォアのクッションの高低差は少し気になりますが…。

トラクションも素晴らしく、軽いため、トータルではかなり動きやすい。

爆発的なステップよりも、素早く細かいステップに向いたつくりかと。

HEEL-TOE TRANSITION - 8 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

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縦方向への重心移動も、特に加速してくれる感覚はありませんが概ねスムーズ。

この辺りは前作とほぼ同じ様な感覚。

ヒールとフォアのクッションの高低差が好みではない点と、フォアフットの剛性が弱めなのでマイナス1ポイントです。

BREATHABILITY - 10 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

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インナーブーツの履き口周りは厚い素材ですが、フォア部分は薄いメッシュを重ねたセットアップなので、通気性は抜群。

フューズコーティングが少ないのも通気性には大きなプラス。

文句なくパーフェクトです。

DURABILITY - 6 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

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前作に続き、耐久性はあまり重要視していないつくり。

一応、つま先周りのメッシュには表と裏からフューズ素材でコーティングがあります。

それでも平均には届かない耐久性かと。

WEIGHT - 10 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

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約349g(27.5cm・片足)

※実際に計測した重量です。

Final Conclusion

JamesHarden-NikeHyperrev2015-PE

クッションのライディング・快適性は前作の比ではありませんが、フィット感は変わらず素晴らしく、反応速度は上がり、バッシュとしてのパフォーマンスは向上しています。

動きを加速してくれる感覚はありませんが、邪魔することもない、良くも悪くもナチュラルな動きを妨げない仕様です。

前後のクッションの高低差の違和感は人によっては気になるかと思いますが…。


最近のローカットのバッシュでは“Zoom Run The One”がベスト。

この“Zoom Hyperrev 2015”は次点に入ります。

ローテーションの1足としては申し分ないでしょう。

  • TRACTION - 9/10
  • CUSHIONING - 8/10
  • COURT FEEL - 8/10
  • FIT/LOCKDOWN - 10/10
  • SUPPORT - 8/10
  • LATERAL TRANSITION - 9/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 8/10
  • BREATHABILITY - 10/10
  • DURABILITY - 6/10
  • WEIGHT - 10/10
TOTAL SCORE
B+ 85 / 100

PERFORMANCE RANKING

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