Nike Zoom Hyperrev Performance Review

4月 8, 2016
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  • テストカラー:Black/Grey/Silver(630913-003)
  • 主な機能:Dynamic Flywire, Hyperfuse Technology, Full-length Zoom Air Unit, Phylite Midsole, TPU Internal Heel Counter
  • 着用した主なプレイヤー:Kyrie Irving, Randy Foye, Michael Carter-Williams, Demarcus Cousins, Amir Johnson, Rudy Gay, Bradley Beal, Klay Thompson, Trevor Ariza
  • 価格:¥16200(国内)・$120(海外)

Introduction

今回は“Zoom Hyperrev”のパフォーマンス・レビューです。

ハイパーレブシリーズの初代に当たります。

広告塔はキャブスのカイリー・アービング。

当時、NBA選手の着用率が結構高かったと記憶しています。

NBAで人気のモデルはハイパフォーマンスモデルが多いので期待できそうです。

それでは機能の細部を見ていきたいと思います。

TRACTION - 9 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

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ソールはオーソドックスなヘリンボーンパターン。

通常モデルでは接地するのはアウトソールのみですが、このモデルはなんとミッドソールまでも接地します。

しかもトラクションのキーとなる外側のエッジ部分です。

試してみると驚くことに違和感は全くなし。

むしろ良く止まります。

“Jordan Eclipse”“Roche Run”などのオフコートモデルでは、アウトソール全面にファイロンが使われたモデルが存在しますが、オンコートで威力を発揮するとは驚きです。

アウトソールのラバーも硬めですが粘性が強く、こちらもしっかりコートをグリップします。

ホコリが多いコートにも強く、たまに拭いてやればグリップ性能は維持されます。

CUSHIONING - 9 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

ファイライト製ミッドソールの上面に、フルレングス・ズームエアを埋め込んだセットアップ。

“Phylite(ファイライト)”軽量化ファイロンの事で、実際の感触はファイロンと変わりありませんが、確かに軽くなっているように感じます。

ファイライト自体は硬めですが、インソールの裏部分は非常に薄く、ダイレクトにフルレングス・ズームエアのプニプニした感触があります。

足当たりは今までのバッシュの中でも最高レベルに快適。

ズームエア自体も少し厚めなのかもしれません。

衝撃吸収性はパーフェクトです。

フォアフットの屈曲部分の剛性・復元性は普通で、反発性は平均レベル。

反発性は思ったほどありませんでしたが、衝撃吸収性と快適性は想像以上です。

COURT FEEL - 7 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

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アウトソールはズームエアの不安定性をサポートするため、広めの設計。

体重を掛けたステップ時は、ズームエアがグニュッと沈む感覚があり、重心は捉えにくい。

それでもズームエアも、それ以外のパーツも過度に変形するような事はなく、クッション性のあるバッシュとしては及第点レベルの接地感は確保されています。

FIT/LOCKDOWN - 9 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

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シルエットは一見ハイカットですが、実際の履き口はローカットで、足首ストラップが追加で付いている構造。

“Air Jordan XX(20)”とほぼ同じ構成です。

アッパーはメッシュ素材にフューズ加工を施したワンピース仕様

そしてワンピースではお馴染みの足入れが難しい仕様も相変わらずです。

“Lebron XII(12)”“Lebron Soldier IX(9)”など結構履いているはずですが、未だにこの足入れには慣れません。

毎回苦戦します。

足入れさえできてしまえば、相変わらずの素晴らしいフィット感。

素材がメッシュだけでフューズ加工も柔らかいコーティングのみで、足当たりは非常にソフト。

ダイナミック・フライワイヤーとシューレースもストレスなく足をロックします。

足首のストラップ部分は適度なパディングが入っていて、若干の伸縮性もあるので足首の自然な動きを妨げずフィット。

文句なしのパーフェクトです。


サイズに関しては、通常のナイキサイズで大丈夫でしょう。

SUPPORT - 7 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

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 一般的にフルレングス・ズームエアが足の直下にあるバッシュは不安定になりやすい傾向がありますが、このモデルでは面積の広いアウトソールがしっかりサポート。

捻れ防止のプレートも内蔵されているようで、過度の変型もありません。

足首周りはTPU製インターナル・ヒールカウンターがありますが、ペラペラと薄く心許ない印象。

捻挫癖のあるプレイヤーは不安に感じるかもしれません。

足首ストラップもソフトでフィット面でストレスが無い分、サポート性もそれなりです。
トータルで平均レベルのサポート性かと思います。

LATERAL TRANSITION - 7 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

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クッションが良く衝撃を吸収する分、反発・リアクションはゆっくりな印象。

トラクションは良く、シューズの捻れ・ブレは感じないので、左右方向へは平均レベルの動きやすさかと。

HEEL-TOE TRANSITION - 9 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

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縦方向への重心移動は、特に加速してくれる感覚はありませんが、とてもスムーズ。

若干ズームエアに乗っている感覚はありますが、左右方向の時ほど気になりません。

BREATHABILITY - 10 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

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アッパーの大部分はメッシュで、その裏地には薄く、しっかり通気する素材が使用されています。

フューズ素材のコーティング部分も限定的なためアッパー全体が通気可能。

文句なし。満点です。

DURABILITY - 6 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

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アッパー全体がメッシュでフューズ加工のコーティングも限定的。

足当たりの優しい、柔らかいフィット感を優先した作りで、耐久性はイマイチ。

ソールのファイロン(ファイライト)部分はラバー部分に比べて減りやすいです。

トータルで平均には届かない耐久性かと思います。

WEIGHT - 10 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

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約334g(27.5cm・片足)

※実際に計測した重量です。

Final Conclusion

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NBA選手の着用率が高かったのも納得のパフォーマンス。

特にズームエアの感触が好きなプレイヤーには堪らない1足でしょう。

やはりフルレングス・ズームエアは“Lebron X(10)”“KD VI(6) Elite”のようにビジブルではなく、このモデルや“Air Jordan 12”、“Air Foamposite Pro”のようにフォームに包まれてる方がその真価を発揮すると思います。

ストレスなく履ける素晴らしいバッシュです。

  • TRACTION - 9/10
  • CUSHIONING - 9/10
  • COURT FEEL - 7/10
  • FIT/LOCKDOWN - 9/10
  • SUPPORT - 7/10
  • LATERAL TRANSITION - 7/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 9/10
  • BREATHABILITY - 10/10
  • DURABILITY - 6/10
  • WEIGHT - 10/10
TOTAL SCORE
B+ 83 / 100

PERFORMANCE RANKING

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