Jordan Super.fly 4 Performance Review

- テストカラー:Concord(768929-008)
- 主な機能:Flight Speed Technology、Hyperfuse Technology、Forefoot J Zoom Air Units
- 着用した主なプレイヤー:Blake Griffin、Russel Westbrook, Monta Ellis, Jimmy Butler, Jabari Parker, Kemba Walker, Joe Johnson
- 価格:¥17280(国内)、$150(海外)
Introduction
ジョーダン・スーパーフライシリーズも早いもので4作目。
シャンクプレートの形状が変わり、名称も“フライトプレート”から“フライトスピード”と変更されています。
またアンロック・ズームエアが2ピースではなく3ピースの組み合わせに変更。
これらがどうコートでパフォーマンスを発揮するのか、機能の細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 7 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
前後方向へのヘリンボーン・パターンと、ウェーブ・パターンを組み合わせたアウトソール。
ラバーは硬めで、粘性は通常レベル。
中足部は浮いた構造になっていて接地面積は狭め。
エアバッグは前作“Jordan Super.fly 3”と同じくらいで、“Air Jordan XX9”より出っ張った構造。
前作ではラバーが柔らかく、軽く体重を掛ければ沈み、グリップに充分な接地面積が確保できました。
今作はラバーが硬く、沈みにくいため、さらに接地面積が限られるシチュエーションが多くなりました。
面積が狭いため、ほこりの多いコートでは、頻繁に拭いてやる必要があります。
トータルで平均レベルのトラクションかと思います。
CUSHIONING - 7 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
ヒールはファイロンのみで、フォアフットは3ピースから成る“J Zoom Air”。
中足部にはTPU製シャンクプレート“Flight Speed”を搭載。
“Air Jordan XX8”や“Jordan Melo M10”のように、土踏まず部分が大きく浮いた形状です。
ファイロンは硬めですが、インソールがモチモチと心地良く、フォアのズームエア容量も大きいため、衝撃吸収性は優秀です。
フォアフットの屈曲部分の剛性・復元性はなかなか。
この剛性に対して、浮いた土踏まず部分の剛性が負けてしまっていて、沈んだり、変に曲がったりします。
この“Flight Speed”、狙ってこういう仕様をなのか、もしくはまだテスト段階なのか判断は出来ませんが、中足部分がすごく心許なく感じます。
“J Zoom Air”は、“Air Jordan XX8”や“Air Jordan XX9”のズームエアに比べて、大きく離れた後ろに配置されています。
垂直に跳ぶだけなら、体重が乗りやすい位置なのでズームエアの反発を感じ、良い感触。
動きの中では、出っ張った部分の段差がフォアの屈曲や重心移動に干渉してくる…はっきり言って邪魔です。
個人的にズームエアは“Zoom Flight Glove”の様に足指に近い位置の方が、バッシュとしてベターだと思っているので、残念ながらこれは真逆かと…。
反発性の面で大きくスコアを下げ、トータルのクッショニングはぎりぎり平均レベルかと。
COURT FEEL - 7 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 7 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
SUPPORT - 7 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 6 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
変型しやすい中足部、出っ張ったズームエアにより反応が遅れます。
イメージ通り動くためには余計に脚力が要ります。
重心移動で動くプレイヤーには合わないでしょう。
前作“Super.fly 3”と同じ感覚で、ガンガンコートを蹴って動きたいプレイヤーには履きやすいかもしれません。
トラクションが低い分、前作よりスコアは下がります。
HEEL-TOE TRANSITION - 7 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
通常スピードであれば比較的スムーズ。
ジャンプやドライブなど瞬発的なムーブでは前述の色々なパーツが影響してきて、やはり脚力が余計に必要です。
BREATHABILITY - 8 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 7 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
見た目は硬そうなデザインですが、実際はしなやかで変形しやすいつくり。
土踏まず部分のしなやかさは、ズームエアへの負荷にならないか心配になりました。
“Air Jordan XX8”や“Jordan Melo M10”でもだいぶ問題となった箇所なので、おそらく対策は施されているとは思いますが。
アッパーはフューズ素材の上に、メッシュのテキスタイルを貼り付けて補強してあります。
トータルで平均レベルの耐久性はあるかと。
WEIGHT - 9 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
今作のメイン機能は“J Zoom Air”と“Flight Speed”。
“J Zoom Air”の位置は動きの中では違和感がありますが、その場でジャンプをするなら体重が載せやすく、反発性をしっかりと提供してくれます。
スポットアップ・シュートがメインのプレイヤーには嬉しい仕様かと思います。
また、“Flight Speed”はシャンクとしては小さく、必要最低限レベルの捻れ防止機能を発揮します。
変形しない硬いシャンクプレートが苦手なプレイヤーには履きやすいでしょう。
スーパーフライシリーズは3、4と構成するパーツをより少なく、より小さくして、軽量性としなやかさを強調する路線みたいですね。
自分は剛性あるバッシュが好みなので、残念ながら今作も合いませんでした。
スーパーフライは代を経るごとに好みから遠ざかって行くなあ…。
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TRACTION - 7/10
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CUSHIONING - 7/10
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COURT FEEL - 7/10
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FIT/LOCKDOWN - 7/10
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SUPPORT - 7/10
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LATERAL TRANSITION - 6/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 7/10
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BREATHABILITY - 8/10
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DURABILITY - 7/10
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WEIGHT - 9/10