Jordan Jumpman Swift (2018) Performance Review

8月 21, 2023
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  • テストカラー:WHITE/BLACK-TOUR YELLOW(AT2555-100)
  • 主な機能:Forefoot Zoom Air,Heel Air,Phylon Midsole,Zipper Shroud,TPU Shank Plate,TPU Internal Heel Counter
  • 着用した主なプレイヤー:Michael Jordan,Eddie Jones,Lebron James,Ray Allen,Mitch Richmond
  • 価格:¥- (国内)・$140(海外)

Introduction

今回はジョーダンブランドのジャンプマンシリーズの復刻モデル"Jordan Jumpman Swift(ジョーダン・ジャンプマン・スウィフト)"のパフォーマンス・レビューです。

今回使用する復刻は2018年にリリースされたモデルになります。

オリジナルは1999年に発売され、当時今作をセミシグ的に履いていたエディー・ジョーンズの背番号を含めて”Jordan Jumpman Swift 6”が正式な商品名でした。

現在彼とジョーダンブランドの間に契約関係があるのかは不明ですが、とりあえず復刻は背番号は冠さずのリリースとなっています。

オリジナルは知り合いの物を軽く履かせてもらった程度で、パフォーマンスの記憶は曖昧。

そのため新旧比較は無しで純粋に今作単体のパフォーマンスをレビューしていきたいと思います。

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TRACTION - 8 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

全面が「ヘリンボーン・パターン」のアウトソール。

ラバーは全面が「ソリッド」で、硬めで粘着性はやや低めの質感。

スキール音はやや大きめに鳴り、ほんの少し制動距離のある止まり方。

ソリッドラバーのうち黒い部分はホコリの吸着が多く、頻繁に拭く必要があります。

白い部分はダスティなコートでもしっかりグリップしてくれるものの、メインで使うのはどうしても黒い部分になってしまいます。

幸いソール形状はほぼフラットで接地面積は大きく、大きく滑ったりバランスを崩してしまうことはありません。

優秀な部類のトラクションですが、試合で安心して使うにはあと一歩の印象です。

CUSHIONING - 9 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

クッションは「ファイロン・ミッドソール」「フォアフット・ズームエア」「ヒール・エア」を合わせたセットアップ。

ファイロンは硬めで高弾力な質感。

足入れした第一印象は「薄い」

ミッドソールが薄く、エアたちの存在感もほぼ無く、かなり硬めの乗り心地。

バッシュに吸収性を求める方はインソールを変えないと履けないと思います。

フォアフットの屈曲剛性、中足部の捻れ剛性ともに硬め。

フォア屈曲に関しては硬めながら、屈曲からの復元はややゆっくりで跳ねる感覚は少なめです。

一方捻れに関しては、ミッドソールが巻き上がり、シャンクプレートも大きくかなり強力です。

※アウトソールと同色で分かりにくいですがジャンプマンロゴの入った土踏まず部分と、その反対の小指側部分がシャンクになります。

クッションの前後バランスはほぼフラット。

アーチサポートは低めで、ノーマルアーチの自分の足だとやや隙間が空きます。

いざプレーしてみると、かなり快適。

レトロバッシュらしい重心移動のしやすさが際立ったクッションで、推進力もなかなか良好。

唯一気になったのは「アーチサポート」

特に母指球に近いアーチに空間があり、ソールと足との一体感がイマイチな瞬間が時折現れます。

とは言え注文はこれだけで、基本エネルギー伝達が速く素直なクッショニング。

エアジョーダンのテーマである「素足感覚」が欲しい方には嬉しい仕様かと。

※市販のインソール「スーパーフィートのグリーン」への交換はアーチサポートを足してくれるので有効。「スジオカボード」とのコンビもアリ。むしろこれが個人的にベストでした。

"Nike Zoom BB NXT"の「リアクトインソール」への交換はアーチの違和感が増すのでNG。

※純正インソールと「スジオカボード」のコンビも有効です。

※インソール、ボード交換はスコアに含めていません。

COURT FEEL - 9 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

アーチサポートの部分だけマイナスです。

それ以外はダイレクトにコートを感じることができるセットアップになっています。

FIT/LOCKDOWN - 9 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

「ワンピース・アッパー」「ジッパー・シュラウド」が包むセットアップ。

ワンピースはタンがアッパーが一体になる様に縫い付けられた構造で、得てして履き口が狭くなりがち。

ですが今作の履き口は比較的広めで、足入れは特に苦労しませんでした。

ヒール周りのパディングは少なめながら成型が良く、カカトの収まりは良好。

シューレースを締めると甲の抑え、足首のロックダウンもしっかりしています。

アーチサポートはやはり気になります。

元のアーチが低めな事に加え、ミッドソールの巻き上げがアッパーを引っ張って隙間を作ってしまっている様です。

またトーボックスにやたらと高さがありますが、こちらはソックスを厚めのものに変更することで対応できました。

素材はそれぞれ、白い部分は「シンセティック・レザー」、トーボッスは「ヌバック」、シュラウドの黒い部分は伸縮性のある「メッシュ」

かなりしっかりしたレザーながら特に硬いと感じることもなく、ストレスに感じることはありませんでした。

シュラウドはアッパーを比較してやや小さめの作り。

自分の場合、右足だけジッパーが閉まり切らずちょっと不格好になります。

ただ幸いシュラウドはパフォーマンス上の影響は無いので、スコアへの影響はありませんでした。

※※※サイズ選びに関して※※※

グローバルラストのマイサイズからハーフサイズ(0.5cm)ダウンの「27.0cm」を購入。

幅はジャスト。トーボックスの高さはかなり余裕があり、長さも微妙に余裕があります。

普段より厚いソックスに変更して埋めれば問題なかったので、ハーフダウンを基準に選んで良いかと思います。

SUPPORT - 9 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

気になる箇所は、ややホコリに弱いトラクションとアーチサポートの二点のみ。

それ以外はソールの安定性や捻れ剛性などサポートに必要な要素は備わっています。

LATERAL TRANSITION - 9 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

左右方向のステップではややトラクションの影響が大きめ。

反対にアーチサポートの影響は少なめです。

先日レビューしたジャ1では角ばったエッジが、体重を掛けないグライドやスキップなどのステップでグリップし過ぎて違和感がありました。

今作のエッジも似た形状ですが、トラクションの弱さがここではプラスに働き、スムーズにステップが行えます。

⇒NIKE JA 1 PERFORMANCE REVIEW

HEEL-TOE TRANSITION - 9 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

前後方向ではトラクションの影響は比較的少なめ。

アーチサポートはフォアの屈曲時により気になるのでマイナスに働きます。

それでも十分にスムーズで優秀なトランジションです。

BREATHABILITY - 5 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

一応ワンピースのタン部分はメッシュで、シュラウドもメッシュ。

ですが二重に覆われることで通気性は低め。

ライニングの素材の吸湿速乾性だけで個人的には十分に感じますが、足からの発汗が多い方や熱が籠りがちの方は避けた方が良いセットアップです。

DURABILITY - 9 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

今作の構造で耐久性を気にするとしたら、クッションのヘタリくらい。

ですがそもそもへたるほどの厚さがクッションに無いため、これは杞憂。

未知数な部分を加味し、1ポイント下げましたが、かなり長い期間履けるポテンシャルを感じます。

WEIGHT - 8 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

約454g(27.0cm・片足)

Final Conclusion

今作をまとめますと「ほぼ完全復刻」

オリジナルの記憶はほぼ無いものの、アッパーのマテリアルの質感やジャンプマン ロゴ刺繍の武骨さなど、バッシュ以前に靴として作りが秀逸です。

またクッションもミッドソールが薄い以外は、かなりオリジナル時代のトレンドに忠実な印象を受けました。

チートアイテムである「スジオカボード」を入れると、その薄いクッションにもまとまりが生まれ、ソールの屈曲剛性も大幅にアップ。

この状態だと押し込みも強くなるからか、トラクションの弱さも解消され、体感スコアは余裕の90点超え。

試合でも使えるパフォーマンスに変貌します。

自分のミスで本レビューをアップしたと思ってアップし忘れていたため、既に市場から姿を消したタイミングのレビューアップで恐縮ですが…オススメです。

もし手に入れるチャンスがありましたら是非に。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました<m(__)m>

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  • TRACTION - 8/10
  • CUSHIONING - 9/10
  • COURT FEEL - 9/10
  • FIT/LOCKDOWN - 9/10
  • SUPPORT - 9/10
  • LATERAL TRANSITION - 9/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 9/10
  • BREATHABILITY - 5/10
  • DURABILITY - 9/10
  • WEIGHT - 8/10
TOTAL SCORE
B+ 84 / 100

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