Nike Kyrie Low 3 Performance Review
- テストカラー:Sail/Team Orange(CJ1286-101)
- 主な機能:Forefoot Zoom Air,Heel Zoom Air,Phylon Midsole,Forefoot Inner Bootie,TPU Internal Heel Counter,Midfoot Strap
- 着用した主なプレイヤー:Kyrie Irving,Jordan Clarkson,Brad Wanamaker,D.J. Augustin,Facundo Campazzo,Wayne Ellington,Derrick White,Delon Wright,Terance Mann,Dante Exum,James Johnson,Jevon Carter,Gorgui Dieng,OG Anunoby,Kentavious Caldwell-Pope,P.J. Washington,Landry Shamet,Cam Reddish,Cedi Osman,Chris Chiozza,Payton Pritchard,Rajon Rondo,Tre Jones,Justise Winslow
- 価格:¥14,300・$120
Introduction
今回はKyrie Irving(カイリー・アービング)の3rdアナザーシグネチャー"Nike Kyrie Low 3(ナイキ カイリー・ロー 3)"のパフォーマンスレビューです。
「コスパの良いモデルは?」「EPでオススメは?」と聞かれたときの答えとしてよく挙げていた今シリーズ。
シリーズ3作目となる今作は珍しくグローバルラストとEPラストの両方が国内展開され、迷わずグローバルを(友人から)購入。
※EPラストは試着だけですが最後の"Conclusion"の項目で比較予定。
まずはグローバルの細部を見ていきます。
TRACTION - 8 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
全面が細かい粒状のナブ(突起)で構成された「リップル(波紋)・パターン」のアウトソール。
※細かいブレード・パターンとも呼べるかもしれないですね。
ラバーは黒い「ソリッド」で、粘性(変形のしやすさ)はやや高めで、粘着性は平均レベル。
スキール音は基本鳴らず静か。
予想していましたが黒いラバーは経験上ホコリに弱い。
今作も例に漏れず、ホコリの多いコートではナブがコートを噛まずヨレるように少し滑ります。
幸いパターンは浅めなので影響は最小限に留まっています。
CUSHIONING - 8 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
「ファイロンミッドソール」のフォアフットとヒールそれぞれに「ズームエア」を埋め込んだクッションセットアップ。
ファイロンは触れてみると、硬めでミッチリした質感。
実際に履いてみると、フォアはアウトソールとTPUパーツで覆われているためかなり硬質。
そしてフォアに比べヒールは薄く、やや後傾なクッションバランス。
※この辺りは同シーズンに発売された"Nike Kyrie 6"と似ています。
ヒール寄りで履くと前方への重心移動はかなり重たく感じました。
対策として「フォア寄りで履く」としっかり前方への推進力が得られるように。
推進力と言ってもフォアの形状がやや反っているためフロアを押すタイミングは少し限定されます。
「グッと強く押す」より「クッと必要最低限の力で押すステップ」を使えば好反応なクッションは扱いやすくなります。
衝撃吸収性はやや低めなのでフカフカなクッションを好む方は避けた方が良いでしょう。
※スーパーフィートのグリーンに替えると後傾が軽減され、フォアにより乗りやすくなるためオススメです。
※"Nike Zoom BB NXT"のリアクトインソールは厚みが違い過ぎるのでNGでした。
※インソール交換はスコアに含めていません。
COURT FEEL - 9 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
フォアの反りが少し気になる以外はコートをダイレクトに感じます。
FIT/LOCKDOWN - 7 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
「フォアフットブーティー」をメッシュの「アッパー」と「ストラップ」が包む構造。
履き口は広めで足入れはスムーズ。
このカラーはグローバルラストですが、ヒール周りは若干広めの成型。
一方のフォアフットはやや低く狭めの設計になっています。
素材の足当たりは気になりませんが、足型的に少し特殊。
全体的に見ても高さは抑えてあり、このストラップは甲高のプレイヤーにとっては邪魔になるかもしれません。
ただこの硬質なストラップのスタート部分は土踏まずでシャンク役も担ってくれていて、こちらの効果の方が重要かと思います。
※この辺りは同シーズンのメインシグだった"Nike Kyrie 6"と似た仕様。
成型はゆとりありながらもヒール周りのパディング量は足が抜けないための最低限のラインはクリアしています。
シューレースはややフラット寄りのオーバル(楕円)で、やや長いため二重に結ぶか、交換した方が良いでしょう。
※※※サイズ選びに関して※※※
今回は普段のマイサイズ、グローバルラストの"27.5cm"を購入しました。
前述のとおりフォアの幅と高さはやや低く、ヒールは広め。
ソックス2枚だとヒール幅はギリギリ埋まり、フォアはキツい。
長さも若干余る感覚があったため、自分の場合はソックスを1枚にしてハーフサイズ(0.5cm)ダウンが良かったようです。
基本普段のグローバルのサイズからハーフダウンで考えて良いかと。
SUPPORT - 8 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
ヒールは広めですが不安定に感じることはありませんでした。
フォア寄りで履く身としては長時間履くとつま先が少し痛かったです。
また甲の高さからストレスを感じる方がいるかもしれませんが、基本のサポート性はしっかりしています。
LATERAL TRANSITION - 8 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
左右方向の動きで、クッションは必要最低限で邪魔も加速もせずニュートラルな感覚。
基本スムーズです。
HEEL-TOE TRANSITION - 8 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
前後方向も同様に可もなく不可もなく。
むしろ強くコートを蹴ろうとすると遅れる仕様なので押すステップの良い練習になります。
BREATHABILITY - 7 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
オーソドックスなつくりでタンがメインの通気口。
ヒールが広めの成型なのでここからもプラスで少し通気しそうですが硬質なストラップでタンが覆われる分でプラスマイナスゼロ。
DURABILITY - 9 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
薄いクッションで且つフォアはアウトソールやTPUパーツでケージされているためヘタリの心配は無さそう。
気になるとしたら細かいブレードパターンの減りですがこちらも7,8回履いた現状では欠けた箇所は見当たりません。
長く履けるバッシュな予感がします。
WEIGHT - 9 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
401g(片足・27.5cm)
Final Conclusion
チームモデル、テイクダウンモデルとしてその名に違わぬパフォーマンス。
メインシグの"Nike Kyrie 6"の特性を雰囲気を随所に感じられました。
前作"Nike Kyrie Low 2"はEPラストですが、アウトドアのバスケやトレーニングで愛用しています。
正直今作よりも前作の方が癖は少なく、もしどちらかで迷ったなら2作目の方をオススメします。
また今作のEPラストは試着のみですが、グローバルに比べてフォアのクッションが僅かに薄く、フィットに関しては癖が減っている様に感じました。
コロナ禍で屋外でしかバスケが出来ない場合は、耐久性に優れたXDRをソールに使ったEPラストの方が良いかもしれません。
いずれにしてもアウトレット価格で多くのカラーが出回っているのでコスパはなかなか良く、「国内で買えるバッシュの中でオススメは?」と聞かれた際に挙げていました。
次作"Nike Kyrie Low 4"も既に何回か履いていてこちらもなかなか良いバッシュです。
近々こちらにアップする予定ですので気長にお待ちくださいm(__)m
次作"Nike Kyrie Low 4"のレビューはこちらにアップしました。
(via https://twitter.com/brkicks/status/1340119660319154181/photo/4)
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TRACTION - 8/10
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CUSHIONING - 8/10
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COURT FEEL - 9/10
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FIT/LOCKDOWN - 7/10
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SUPPORT - 8/10
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LATERAL TRANSITION - 8/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 8/10
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BREATHABILITY - 7/10
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DURABILITY - 9/10
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WEIGHT - 9/10