Adidas N3XT L3V3L Performance Review
- テストカラー:Shock Red/Scarlet(G27761)
- 主な機能:Lightstrike Midsole, Primeknit One Piece Upper, TPU Shank Plate, TPU Internal Heel Counter
- 着用した主なプレイヤー:Trae Young,Kristaps Porzingis,Zach LaVine,Jarrett Culver,Sekou Doumbouya,Goga Bitadze
- 価格:¥22,000・$180
Introduction
今回は"adidas N3XT L3V3L(ネクストレベル)"のパフォーマンス・レビューです。
adidasの新しいクッション「ライトストライク」を搭載した今作。
初めにお伝えしておかなければならないのは画像について。
サイズ感は大きめと予想して、まず「26.5cm」を購入しましたが全然小さく、同じカラーの「27.5cm」を買い直しました。
問題はレビューに十分な回数を履いた後、撮影を忘れたまま遠方の知人に譲ってしまったこと。
そのため重さのデータが26.5cmのものしかありませんのでご了承をm(__)m
譲ったことで結果が予想できてしまうかもですが…細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 6 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
全面に「ヘリンボーン・パターン」を採用したアウトソール。
ラバーは「ソリッド」で、粘性(変形のしやすさ)は通常レベルで、粘着性は低めの質感。
スキール音はかなり大きく、軽いステップでも甲高い音が鳴ります。
音が鳴るほどシューズは滑っている事実は、最近だんだん認知されて来ているように感じますが、今作はそれを体現したようなトラクション。
うるさいだけで全く止まらない。。
※"Air Jordan XXXI(31)"でも似た経験をしましたが久しぶりに出会いました。
加えてクッションがソフトで体重が乗るまでに微妙な時間差がり、ホコリにも弱いです。。
パターンやソール形状的にはかなり良さそうなので、原因はラバーの素材かと。
10回程度履いても改善の兆しはありませんでした。
もしこれから購入される場合、このカラーはとりあえず避けた方が良さそうです。
※ソールにやすりを掛ければ変わるかもしれませんが試す前に手放したため未検証。
※もしやすりを掛けていてもスコアには反映させないので、どちらにしても同じ評価です。
CUSHIONING - 7 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
アディダスの新素材「ライトストライク」のミッドソール単体のクッションセットアップ。
このライトストライクはその名の通り、従来のフォーム素材より軽量化が図られています。
レビュー公開の順序は逆ですが、ライトストライクは今作で初搭載となり、続けて"adidas Harden Vol.4(ハーデン・ボリューム4)"にも使われていました。
Harden Vol.4ではカラーにより、クッションに「大アタリと大ハズレ」がありました。
さて肝心の今作は、足入れした段階のライトストライクはやや沈みが強めの質感で、フォアの屈曲剛性は高め。
実際にオンコートで履いてみると、なぜか上手く走れない。
トラクションが効かず滑るのもありますが、それを差し引いても何かが違う。。
しばらくプレーして気付いたのは、加速局面やジャブステップ時に「フォアから接地しにくい」。
ソール周りが軽過ぎて落下速度が作りにくい感覚です。
また、ヒール側のソールが厚く、広く、長く作られていることから、シューズの重心はかなりヒール寄りにあります。
ほとんどのステップで自然落下を利用する身としては、この仕様はなかなかに辛い。。
Allen Iverson(アレン・アイバーソン)が昔、「バッシュは重い方が良い」と語っていましたが、個人的にはこれに賛成。
もちろんサイジングが合っていて、フィットがある程度以上なのが前提条件で、もちろん重さにも限度はあるとは思いますが。
今作のソール周りはそれとは正反対。
普段より前傾をやや強くし、ソールをより立てた角度で接地すれば加速しやすくなりますが、そうするとシューズにより強い力が掛かり、このフォア剛性では物足りなくなってしまいます。
トラクションが効いたとしてもトータルの反発性は良くて平均レベル。
吸収性に関しては、ライトストライク自体の感触はフカフカ。
やや薄めのフォアでも及第点レベルの吸収性は確保されています。
COURT FEEL - 7 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 10 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
今作のメインテーマはこのフィットの部分。
全体が伸縮性のある「プライムニット」で構成されたアッパーセットアップ。
そして「シューレース」も「ストラップ」も存在しません。
履き口は狭いですが、タンとヒールタブをしっかり掴めば足入れは簡単。
その瞬間から足全体がピタリと包まれる感覚があります。
特に足を下方向に抑え付ける力が強く、それでいて足の左右に余計なスペースも生まれない。
ヒール周りのパディングもしっかり入っていて、隙の無いフィットとロックダウン。
まさかニット単体でここまでのパフォーマンスを実現させるとは。。
正直完成度の高さに驚きました。もちろんパーフェクトスコアです。
※※※サイズ選びに関して※※※
前述のとおり一度サイズ選びに失敗してから、マイサイズの"27.5cm"を購入。
普段のソックス2枚でジャストで、ナイキのグローバルと同じサイズ感です。
やや足甲の抑えが強いので極端に甲高な方や、薄いソックスが好みの方はハーフサイズ(0.5cm)アップが必要かもしれません。
SUPPORT - 8 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 7 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 6 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 8 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 8 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 10 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
362g(片足・26.5cm)
Final Conclusion
結論も"Air Jordan XXXI(31)"とほぼ同じで、アッパーはまた足入れしてみたいと思う秀逸な仕上がりでした。
一方、ソール周りは軽さ以外は平均、もしくはやや届かないレベル。
どちらを重視するかで今作の評価は大きく分かれるかと思います。
今作の発売は2018年で、レビューを書き上げた2021年現在では続編が2モデル発売されています。
ひとつは"adidas N3XT L3V3L 2020"。
こちらはソールパターンにグリッドが追加された以外のスペックはほぼ同じ。
グリッドによりソール剛性が落ちた可能性が高いので購入は見送る予定です。
もうひとつは"adidas N3XT L3V3L Futurenatural"。
こちらはソールユニットに"adidas Harden Vol.5"と同じものが使われています。
Harden 5は履いていてなかなかに楽しいモデルだったので、より反発性を求めるならこちらを狙う方が良いでしょう。
既にセール価格で出回っていますし。
自分も"adidas N3XT L3V3L Futurenatural"はタイミングによってはトライするかもしれません。
via https://soaringdownsouth.com/2020/03/03/defender-legs-beware-trae-young-move/
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TRACTION - 6/10
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CUSHIONING - 7/10
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COURT FEEL - 7/10
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FIT/LOCKDOWN - 10/10
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SUPPORT - 8/10
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LATERAL TRANSITION - 7/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 6/10
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BREATHABILITY - 8/10
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DURABILITY - 8/10
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WEIGHT - 10/10