Adidas Harden Vol.4 GCA Performance Review

7月 21, 2021
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  • テストカラー:Forbidden City(FW3136)
  • 主な機能:Light Strike Midsole, TPU Internal Heel Counter, TPU External Heel Counter, TPU Shank Plate
  • 着用した主なプレイヤー:James Harden, Ateven Adams, Patrick Beverly, Kyle Lowry
  • 価格:¥18,700・$130

Introduction

今回は3シーズン連続でNBAのスコアリングリーダーであるJames Hardenの4thシグネチャー”Adidas Harden Vol.4(アディダス ハーデン ボリューム4)”のパフォーマンスレビューです。

過去のハーデンモデルは私が苦手なブースト搭載ながらも、毎回なかなかの好パフォーマンスでした。

と言いつつ前作“Harden Vol.3”は同じブーストでは初代や2代目を超えることは無いだろうと感じてスルーしましたが。

そんな中で今作はブーストから新しいクッションになるとの事で、かなり期待しての購入になります。

早速その細部を見ていきたいと思います。

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TRACTION - 8 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

「スパイダーウェブ(蜘蛛の巣)」状のパターンで全面が構成されたアウトソール。

ラバーは「ソリッド」のみで、触った感触も乗った感触もソフト。

スキール音はほとんど鳴らず、綺麗なコートでは静かに、制動距離も無くしっかりグリップしてくれます。

ホコリにはやや弱く、けっこう吸着しやすいタイプのラバーで、頻繁に拭く必要がありますが、トータルでは優秀なトラクションと言って良いかと。

CUSHIONING - 8 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

「ライトストライク・ミッドソール」単体のクッションセットアップ。

ライトストライクはアディダスの新しいフォーム素材で、“Adidas N3XT L3V3L”に初めて搭載され、バッシュとしては今作が2作目になります。

バウンスなどに近い感触ながら、その名前のとおり若干軽量に感じます。

軽量と言うことはその分密度が低いわけで、反発は期待できなのでは…と最初は心配していて、実際最初の数回は微妙なパフォーマンスでした。

ソールの屈曲剛性も弱めですし、だいぶテンションが上がらない中で色々と試していたら…ピタリとハマる乗り方が見つかりました。

詳細は後述しますが、今作は「26.0cm」を購入し、ソックス1枚で履いていました。

それを4,5回目あたりのトライで「ソックス2枚」に変更。

これにより中の空間、特に「高さ」が埋まった事から望むタイミングでソールを押せるようになりました。

(新品の段階では1枚でピッタリでしたが思いのほかクッションが沈んでいた様です)

加えて普段よりも足のアーチを鋭く立てて、強めにフォアを押すと、ライトストライクは「スーパーボール」の様にしっかりバウンドして反発を返してくれるように。

少し力みが生まれるステップですが、これが今作のクッションを最大活用する方法かなと。

(少なくとも自分の中では解答となりました)

ソール剛性が弱いバッシュに限れば、今作はトップクラスの反発性に感じます。

また薄いクッションながらライトストライク自体の質感は吸収性寄りなので、衝撃が気になることは基本ないでしょう。

COURT FEEL - 9 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

フラットなソールに薄く反応の良いクッションで、綺麗なコートであれば、常に鋭敏な接地感が得られるでしょう。

FIT/LOCKDOWN - 9 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

履き口の部分だけ少しタンがありますが、ほぼ「ワンピース」なアッパー構造。

シューレースはサイドのパネルを入れて最大5列で、足甲にはラバーバンドが付いています

メインの素材はシンセティック・レザーとヌバックで、どちらも非常にしなやかで足当たりが良い。

パディングも適当で足入れした瞬間からプレー中までずっと快適です。

タンをくるぶし部分のアッパーの下に入れる事もできますが、個人的にはどちらでもあまり気にならず。

なので特に変える手間のかからない、購入状態のままタンは上に出してプレーしています。

シューレースの当たりなどが気になる場合は、変更が奏功するかもしれません。

フィット・ロックダウンともに非常に快適にも関わらず1ポイント下げたのはサイジングの部分。

詳しくは↓で。

※※※サイズ選びに関して※※※

アディダスは基本的にグローバルラストのマイサイズからハーフサイズ(0.5cm)ダウンでいつも考えています。

ですが今作は後輩の26.5cmを履かせてもらってジャスト。

ですがその時はソックス2枚だとフォアのクッションが不安定に感じたため、思い切って"26.0cm"を購入しました。

ソックス1枚で履き始めて初回は良かったものの、2回目から数回は正直微妙な履き心地でした。

大体このパターンはクッションが沈んで高さに余裕が出来た時ですが…今作もソックス2枚にしてジャストになりました。

(後輩に履かせてもらった26.5cmはまだ沈み切っていなかった模様)

ナイキのグローバルから考えると「1.5cmダウン」が可能な今作。。

流石におかしいと思っている中、解決の糸口はTwitterにありました。

https://twitter.com/ASTERKICKS/status/1321441276743442433?s=20

アディダスのカスタマーに問い合わせて頂いたShin@BB5さんには感謝しかありませんm(__)m

モデル名の最後に記載された"GCA"の文字。

(公式発表はありませんがおそらく"Greater China Area(中華圏)"の略かと)

これはナイキの"EP"に相当するアジア向けの幅広ラストだそうで合点がいきました。

ただGCA表記があってもカラーによってサイズ感はバラバラで、追加で購入した"5 Generals(張飛)"のカラーは26.5cmでジャスト。

このサイズ選びの難しさからスコアを下げました。

SUPPORT - 9 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

ソール剛性の低さを補うために追加で少しアーチを強めに効かせて動かなければならない事以外はサポート性に問題ありません。

ただ追加で購入した"5 Generals(張飛)"のカラーは全くパフォーマンスが異なり、一転「足裏」に負荷が掛かる仕様。

ステップの仕方をどう変えても改善されず。。

"Forbidden City"では存在したはずのフォア下の弾力性のあるミッドソールが、"5 Generals"では無いに等しいレベルで薄い。。

アウトソールにダイレクトに乗る感覚になってしまい、そのアウトソールに縦に入ったグルーヴ(溝)の沈みが足のアーチを使わせてくれません。

これは足底筋膜炎確定コースなのでオフコート行き確定。

今回レビューで使用している"Forbidden City"「当たりカラー」でした。

LATERAL TRANSITION - 8 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

HEEL-TOE TRANSITION - 9 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

BREATHABILITY - 7 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

DURABILITY - 7 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

フォア下のミッドソールが生命線の今作ですが、20数回履いた段階ではまだ反発性は失われていません。

ケージされていないミッドソールとしては長く使えています。

WEIGHT - 9 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

405g(片足・26.0cm)

Final Conclusion

ソール剛性が弱いバッシュの中では「最高クラス」のパフォーマンスです。

サイジングやステップの仕方など調節は必要でしたが、なかなか楽しめました。

また今回"GCA"がNikeのEPラストに相当すると知れたことも大きな収穫でした。

このレビューで使用したカラー"Forbidden City"に関しては「当たり」なので気になっている方はぜひ試して頂きたいです。

「当たり」があると言う事は当然「ハズレ」も存在し、分かっているのは"5 Genarals"だけ。

今までもカラーによってパフォーマンスが変わるモデルはけっこうありましたが、今作は特に「極端」です。

購入の際は試着してから、もしくは交換・返品可能なショップの利用がマストでしょう。

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via https://www.thedreamshake.com/2020/7/4/21313029/james-harden-houston-rockets-vs-ankles-a-lopsided-rivalry

  • TRACTION - 8/10
  • CUSHIONING - 8/10
  • COURT FEEL - 9/10
  • FIT/LOCKDOWN - 9/10
  • SUPPORT - 9/10
  • LATERAL TRANSITION - 8/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 9/10
  • BREATHABILITY - 7/10
  • DURABILITY - 7/10
  • WEIGHT - 9/10
TOTAL SCORE
B+ 83 / 100

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