Air Jordan XXXI(31) Performance Review

1月 11, 2017
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  • テストカラー:Banned(31845037-001)
  • 主な機能:Flightweb System, Flyweave, Inner Bootie, Unlocked Full-length Zoom Air Unit, Phylon Midsole, Flight Speed, TPU Internal Heel Counter, TPU External Heel Counter
  • 着用した主なプレイヤー:Russell Westbrook, Kawhi Leonard, LaMarcus Aldridge, Jimmy Butler, Kemba Walker, Mike Conley Jr., Nene, Monta Ellis, Frank Kaminsky, Bismak Biyombo
  • 価格:¥27,000(国内)・$185(海外)

Introduction

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今回はエアジョーダンの31stモデル"Air Jordan XXXI(31)"のパフォーマンス・レビューです。

今作の発売は2016年9月で、前作"Air Jordan XXX(30)"の発売は2016年2月。

およそ半年という短いスパンで発売となったのは、マーケティング上、シーズン前の方が売れると判断したからだそう。

決して"Air Jordan XXX(30)"が失敗だった訳ではない…と言いたいのかもしれません。

ともあれ今後のエアジョーダンの発売は、今までのオールスターブレークからシーズン前に変更になるようです。


機能面では、クッションは「アンロック・フルレングスズームエア」を採用。

エアジョーダンシリーズでは"Air Jordan XX8(28)"以来、久々にヒールにズームエアが入った仕様です。

ヒールにファイロンだけではクッションが不十分だと思っていたプレイヤーには、嬉しい変更でしょう。

個人的にはフルレングスになったインナーブーツに期待しています。

それでは機能の細部を見ていきたいと思います。

TRACTION - 5 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

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細かい網目のようなアウトソール・パターン。

トランスルーセント・ラバーの粘性は高く、若干硬めの質感。

綺麗なコートでは、素晴らしくグリップし、遊びなくピタッと止まります。

アンロック・ズームエア部分の段差も影響ありません。


ただ残念な事に、このラバーはホコリをとても吸着しやすい性質

あまり体重を掛けない、軽めのステップを踏むと、けっこうな確率でズルッと大きく滑ります。

1ステップ1ステップ、しっかり体重を掛けてプレーする必要があるでしょう。

また左右方向の動きでは、ズームエアの段差部分を引っ掛けるように使うことで、ある程度補完できます。

つま先部分は段差を引っ掛けられない構造なので、前後方向の動きでは、どうしようもなく滑ります。


キュッキュッと「スキール音は大きく鳴るのに滑る」という不思議なトラクション…。

正直エアジョーダンシリーズでこれは無いかなぁ…という印象。

現状、発売カラーはすべて同じタイプのラバーで、ソリッド・ラバーなどの他の選択肢がありません。

その事も加味して厳しめのスコアにしました。

CUSHIONING - 8 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

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"Air Jordan XX8(28)"から続く「フライトスピード(フライトプレート)」「アンロック・ズームエア」のセットアップは今作も健在。

今作では初めてズームエアがフルレングスで搭載されています。

同じフルレングスでも"Zoom KD 9(IX)"のように「分節タイプ」ではなく通常の「一枚板タイプ」

アウトソールのズームエアの張り出しは、ヒールとフォアフットに設置されています。

どちらも体重を掛けると適度に沈み、心地良い感触。


またミッドソールのファイロンもソフトで、インソールもモチモチした感触。

インソールをよく見てみると表面の布地の下に薄いラバー(もしくはポリウレタン)が追加で挟まれています

この追加ラバーのお陰でインソールと足裏のフィットは大幅に向上。

前作"Air Jordan XXX(30)"の滑り止め加工インソールも良い感触でしたが、足裏との摩擦が少ない分、今作の方が優れているかと。

衝撃吸収性を一番に求めるなら間違いなく「買い」のバッシュです


一方、反発性にはかなり期待していましたが、実際はそれ程でもなく…。

フルレングスズームとフライトスピードの組み合わせは予想以上にしなやか。

ファイロンやインソールも全体的にソフトで、沈む感じのクッションです。

レスポンスは遅いとも言えませんが、速いとも言えません。

ホコリに弱いトラクションも反発性には影響してくるので、平均レベルくらいでしょうか。

COURT FEEL - 8 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

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クッションはそこまで厚くなく、フラットな形状のソールも安定してコートに接地します。

ソフトなクッションですが、全力で動いてもブレは感じませんでした。

やはりトラクションの影響はありますが、それを加味しても優秀なレベルの接地感は維持されているかと。

FIT/LOCKDOWN - 10 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

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フルレングスのインナーブーツを、フライウィーブとシンセティック・レザーのアッパーが包む構造

フライウィーブは"Air Jordan XX9(29)""Air Jordan XXX(30)"で使われていたパフォーマンス・ウーブンと同じ素材で、今作では呼び方が変わっただけです。

ヒール内部にはアキレスパッドが各足6個ずつ設置されています。


まず前述のようにラバーが追加されたインソールのおかげで足裏とソールの一体感はバッチリ。

フルレングスのインナーブーツは成型が良く、フライウィーブも足の動きに合わせてピッタリとフィットしてくれます。

フライウィーブは"Air Jordan XXX(30)"よりも"Air Jordan XX9(29)"に近い素材を使用。

編み方は若干タイトになっていますが、インナーブーツとの2層構造なので、足当たりは非常にナチュラル。

お馴染みのフライトウェブ付きのシューレースのロックダウンも、ヒールカウンターの収まりも申し分なし。


足との一体感は素晴らしく、履いているのを忘れる感覚があります。

個人的にフルレングスのインナーブーツが好きな事もありますが、それを差し引いても今作のアッパーは秀逸。

「歴代エアジョーダンシリーズの中でも屈指の仕上がり」かと。

※サイズ選びについて※

長さ・幅は通常サイズで問題ないと思います。

甲は若干低めのつくりなので甲高のプレイヤーは要試着でしょう。

SUPPORT - 8 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

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フィット感の良さは、サポート性の高さに直結する傾向にありますが、今作も例外ではありません。

気になるマイナスポイントはホコリに弱いトラクションのみ。


ヒール部分のアンロック・ズームエアはけっこう大きく張り出していますが、その段差も気になりませんでした。

体重の軽いプレイヤーや捻挫癖があるプレイヤーにとっては、不安定に感じるかもしれませんので、購入前に確認した方が良いでしょう。

LATERAL TRANSITION - 7 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

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綺麗なコートであればトラクションは素晴らしく、アッパーもブレないため、スムーズな重心移動が可能。

ホコリの多いコートでは、ソールの中央部分から面でコートに接地すると、大きく滑る可能性があります。

ソールのエッジ部分を使うことで、ある程度は対応可能です

それでもディフェンスなど、どうしても面で接地してしまうシチュエーションは避けられないので、ギリギリ平均レベルの動きやすさかと。

HEEL-TOE TRANSITION - 6 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

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ヒールから中足部にかけては違和感なくスムーズ。

最後にコートを蹴るつま先部分は、特にホコリに弱い感覚。

カットイン時など、加速したいときに滑ってしまいます。

BREATHABILITY - 7 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

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フライウィーブ(パフォーマン・ウーブン)とインナーブーツの2層構造ですが、各素材の通気性は十分。

ヒール周りのシンセティック・レザーが使われている部分の通気性は限定されますが、それでも平均レベルの通気性は確保されているでしょう。

DURABILITY - 9 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

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アッパーの耐久性は高くない"Air Jordan XX9(29)"と似た質感のフライウィーブ(パフォーマン・ウーブン)ですが、編み方は若干タイトに。

加えてインナーブーツとの2層構造にしたことにより、フライウィーブ(パフォーマン・ウーブン)への負荷は大幅に減っている印象です。

シューズは大きく変形しないので、フルレングスになったズームエアも問題なさそうです。

WEIGHT - 8 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

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約418g(27.5cm・片足)

※実際に計測した重量です。

Final Conclusion

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やはりトラクションは大事ですね…ココがダメだとバッシュの他の良い部分も霞んでしまいます。

トラクションさえ良ければ、フィット感と衝撃吸収性に特化したバッシュとしてニーズがあったと思いますがこれでは…。

もし毎回綺麗なコートでプレーできる環境にあるならば、安定したパフォーマンスが期待できるでしょう。


そこで気になるのが、世界で最もしっかり管理されているであろうNBAのコートでプレーしているウエストブルック。

今作の広告塔である彼ですが、純正モデルではなく"Air Jordan 30.5"と呼ばれるPEモデルを、16-17シーズンでは着用し続けています。

そのPEは「"Air Jordan XXXI(31)"のアッパー」「"Air Jordan XXX(30)"のソール」を組み合わせたもの。

トラクションは問題ないはずなので、ウェストブルックはソフトなクッション自体が気に入らなかったんでしょうか…。

この記事を書いている段階では何も情報は出ていませんが、もし"Air Jordan 30.5"が発売されるならぜひ試してみたいものです。


トラクションの話ばかりになってしまいましたが、初めての試みとなるフルレングス・アンロックズームは素晴らしい感触。

ソール全体もしなやかで、高反発・高反応の「アグレッシブ」とは対極の「コンフォート」寄りのパフォーマンスです。

履いていて何となく"Air Jordan XVIII(18)"のダブルスタック・ズームエアを思い出しました。

"Air Jordan XVIII(18)"が好きだったプレイヤーにも好まれる仕様かもしれませんね。


ともあれ、現在発売されているカラーはあまりオススメできません。

ソリッドラバー採用など、トラクションが修正されたカラーが出るまで待った方が賢明かと思います。

  • TRACTION - 5/10
  • CUSHIONING - 8/10
  • COURT FEEL - 8/10
  • FIT/LOCKDOWN - 10/10
  • SUPPORT - 8/10
  • LATERAL TRANSITION - 7/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 6/10
  • BREATHABILITY - 7/10
  • DURABILITY - 9/10
  • WEIGHT - 8/10
TOTAL SCORE
B 76 / 100

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