Air Jordan XXXIII(33) Performance Review
- テストカラー:Future Of Flight(AQ8830-100)
- 主な機能:FastFit System, Half-length Inner Bootie, Forefoot Unlocked Zoom Air Unit, Heel Zoom Air Unit, Phylon Midsole, Carbon Fiber Flight Speed, TPU Internal Heel Counter
- 着用した主なプレイヤー:LaMarcus Aldridge, Jimmy Butler, Mike Conley Jr., Frank Kaminsky, Greg Monroe, Andre Drummond
- 価格:¥21,600(国内)・$185(海外)
Introduction
今回はエアジョーダンの33rdモデル"Air Jordan XXXIII(33)"のパフォーマンス・レビューです。
こちらは国内で発売された幅広の「PF(Performance Fit)」ではなく、通常幅の「グローバルラスト」になります。
"Air Jordan XXXI(31)"から始まった「30世代前のAJをモチーフにするシリーズ」は今作でも健在。
タンやヒールタブの形状・ロゴが"Air Jordan 3"を模したデザインになっています。
模したのはデザインのみで、機能面では完全に別物。
特にアッパーに関しては、今までに見た事のない仕様になっています。
海外から届くのを待っている間、先に国内で買われた方々から「クッションが硬い」との声が多く、個人的にはより楽しみに。
早速その細部を見ていきたいと思います。
https://twitter.com/ASTERKICKS
TRACTION - 10 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
CUSHIONING - 9 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
今作は「フライトスピード」に「ヒール・ズームエア」と「フォアフット・アンロック・ズームエア」のセットアップ。
前作と似た履き心地ですが、フォアのズームエアの容量がかなり増して、フォア全体をカバーするほど。
全体的にも前作より厚底で、特にフォアの吸収性はなかなか高め。
ヒールは前作に比べるとズームの感触は薄いですが、十分な吸収性はあります。
唯一懸念されるのは「アーチサポート」。
内蔵している新フィットシステムを保護するためパーツを拡張しているのか、最初の数回の着用では「土踏まずがかなり痛む」仕様。
インソールやミッドソールの圧縮完了後は痛みは消え去りましたが、人によってはインソール交換が必須になるかと。
ソール全体の剛性は強力で、フォアの大容量ズームと相まって「反発性は高め」。
個人的にはフォアの沈みがもっと少ない方が好みですが、一般的にはこのくらいが一番人気があるかもです。
ただ今回惜しいのは「サイズが合っていない事」。。。
幅は良いですが長さが余って屈曲ポイントが合わない。。。
それでも動きやすい部類に入るので、それだけ良いクッションの証明かと思います。
COURT FEEL - 8 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 8 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
アッパーはシューレースを完全に排した"FastFit System(ファストフィット・システム)"を採用。
イントロで「見た事ない」と表現しましたが、過去に似たシステムは存在しました。
"adidas T-Mac 4" の"Hug System(ハグ・システム)"です。
※image via http://sneakersection.com/core/anyboard/content.html?Mode=view&boardID=www2&num=133
これはシューレースの代わりにワイヤーでフィットさせようする試みでしたが、ワイヤーの張りが強すぎて、ヒール内の調節ネジが手の力では十分に締められず…。
これは完全に失敗で、McGrady本人もシーズン途中からチームモデルの"Team Mac 1"に履き替えてしまう始末。
2004年と言う時代を考えると仕方が無かったのかもしれませんが。。。
話は2019年に戻しまして、今作のシステムはタン中央の「プルタブ」を引っ張るだけで、釣り糸の様なワイヤーがアッパーを締めてくれる構造です。
締めるときに鳴る「カチカチカチカチ…」という音はなかなか耳障りが良いです。
日によって6回の事もありましたが基本「5回」鳴ったらジャストフィットでした。
緩めるときは黒と黄色の「エジェクション・タブ」を引っぱるだけ。
このシステムで改善が必要なのがココ。
元のアッパー成型がタイトなため「緩まったかどうかワイヤーを触ってみるまで分からない」。。。
ただ引っ張れば必ず緩まっているので、触らずに脱げば良いだけなのですが…。
もっとシュルンッとスムーズに緩むイメージだったので期待外れ感は否めませんでした。
このワイヤーで締めるのは足甲部分だけで、ヒールのロックダウンは内側に付いた「ベルト・ストラップ」の仕事。
がっちりと強力にロックしてくれますが、配置が低めで履き心地は「ローカット」に近いです。
アッパーのメッシュは薄いですが変な伸縮性もなく、成型も良好。
ヒール周りのパディング・成型も同様で、快適にプレー出来るアッパーです。
ちなみに足入れは"Jordan Why Not Zer0.1"と同じくコツさえ掴めば簡単です。
足を半分突っ込み、カカトをヒールカウンター上部に置いて、ゆっくり体重を掛けていけばスポンッと履けます。
※サイズ選びについて※
グローバルラストの27.5cmを海外から取り寄せましたが、とにかく「長い」。
幅や高さはちょうど良いので、「ハーフサイズダウン」を基本に考えて良いでしょう。
国内発売のPFはマイサイズを手に取れる環境にないので、もし比較された方がいたら教えてくださいm(__)m
SUPPORT - 8 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 8 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 9 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 9 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 7 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 7 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
約488g(27.5cm・片足)
アッパーが薄い割に、前作"Air Jordan XXXII(32)"のPFより微増。
"FastFit System"を収めるためなのか、元々その予定だったのかは不明ですが、ツーリングはかなり厚め。
収めるためだとしたらそこまでしなくても…と言うのが個人的感想。
シューレースのフィットは好きなので。
Final Conclusion
大きな仕様変更で注目された今作。
サイズが大きめだったのは想定外でしたが、個人的にはなかなか楽しめました。
"FastFit System"はしっかり機能してくれ、他のモデルへの採用が合っても良いかも。
ただし「よりフォアまでフィット調節出来る事」と「ソールの厚みを抑える事」が条件ですが。
特にシステム基部をコンパクト化できるかどうかがキーポイントになるかと。
…などとレビューを書いているうちに世間では"Nike Adapt BB"の発売が発表。
正直次作のエアジョーダンではアダプトが採用される可能性が高いと予想します。
そうなると"FastFit System"はひっそりと忘れられていく存在になるかも。。。
コストが抑えれてチームモデルなどに使われる可能性はあると思いますが。
その結果として今作はある意味希少なモデルになるかも。。。
とりあえずサイズダウンしてもう一足購入して、その感想はTwitterの方でも報告したいと思います。
https://asterkicks.com/performance-review/62.html
https://asterkicks.com/performance-review/22.html
https://asterkicks.com/performance-review/1701.html
https://asterkicks.com/performance-review/2157.html
https://asterkicks.com/performance-review/2920.html
https://asterkicks.com/performance-review/3508.html
-
TRACTION - 10/10
-
CUSHIONING - 9/10
-
COURT FEEL - 8/10
-
FIT/LOCKDOWN - 8/10
-
SUPPORT - 8/10
-
LATERAL TRANSITION - 8/10
-
HEEL-TOE TRANSITION - 9/10
-
BREATHABILITY - 9/10
-
DURABILITY - 7/10
-
WEIGHT - 7/10