Cons (Converse) Accelerator Mid Try-on Review

今回はコンバースジャパンから発売された“Cons Accelerator Mid(コンズ アクセラレーター ミッド)”の「トライ・オン」、試着段階でのレビューです。
※自分用のメモも兼ねている投稿なので、いつものパフォーマンスレビュー以上に参考程度に考えて頂ければと思います。
試着カラーは「ホワイト/レッド (33500400250)」。
当サイトでコンバースモデルを紹介するのは初になるので軽く歴史の振り返りからスタート。
現在のコンバースジャパンは伊藤忠商事の、本家コンバースUSAはナイキの傘下とそれぞれ実質的に別会社となります。
分岐点は1999年に業績不振だったコンバースUSAから、伊藤忠が独占販売権を取得したタイミング。
これによりそれ以前のクラシックモデルやロゴの使用はジャパンもUSAも共有しつつ、以降は各々独自の経営にて今日に至ります。
伊藤忠のコンバースは国内製造のハイクオリティなアイテムを提供してくれるメリットがありつつ、コンバースUSAの商品を輸入したいと思っても税関で没収されてしまうデメリットも存在。
これは法人・個人に関わらず、です。
そのため最近NBAのシーズンMVPとファイナルMVPを受賞したシェイ・ギルジアス・アレクサンダーのシグネチャー“Converse Shai 1”も日本にいる限り入手困難となっています。
そんな独自路線を行くコンバースジャパンから発売された初のパフォーマンスモデル、オンコート向けのバスケットボールシューズが今作。
今作はゼロから新しくデザインされたバッシュではなく、“Converse Accelerator RS1”と言うオリジナルモデルが存在します。
オリジナルはマジック・ジョンソンとラリー・バードが今作のPEモデルを1992年のバルセロナオリンピックにて着用していました。
また劇場版スラムダンクでフィーチャーされた宮城リョータの愛用モデルも同モデルでした。
そのクラシックモデルを「現代の技術でアップデート」した、ナイキで言うところの「Protro (プロトロ)」が今作となります。
前置きが長くなりましたがその真価は如何に…細部を見て行きたいと思います。
images via converse.co.jp
前後方向に走る「ヘリンボーン・パターン」のアウトソール。
素材は全面が硬めで粘着性高めの「ソリッドラバー」。
フォアにはコンバースのスター型の「フレックス・グルーヴ 」を配置。
ホコリの吸着はある程度はありそうで、その影響をラバーの質感とクラシックモデルらしい接地面積の大きさがカバーしてくれる感じかなと。
グルーヴ部分の屈曲は概ねナチュラル。
クッションもエネルギー伝達を大きく妨げるほどの癖もないため、優秀なトラクションを期待して良いでしょう。
クッションは「EVAミッドソール」単体のシンプルなセットアップ。
EVA素材に関してコンバース公式から言及はありませんが、とりあえずBB NXTなどに使われているリアクトの様な近代フォームではなさそうです。
いざ乗ってみると、全体にやや薄めで、フォア側が若干低い前傾クッションバランス。
フォアに体重を掛けてみると、屈曲剛性は弱めで、クッションは母指球側にやや倒れるように沈みます。
加えてその沈みはほぼ潰し切れてしまう程の沈みなので、そこから次のステップへ繋げるのは苦労しそうな予感がします。
これは数年前にアディダスから復刻した「プロモデル 2G」を想起させるクッション。
⇒Adidas Pro Model 2G(2020) Performance Review
フォアに硬めのしっかりしたクッションを好む方は要注意でしょう。
サイド中央の赤いシャンクプレートが捻れ剛性をある程度担保しているので、左右方向のステップでは違和感は少ないかもしれません。
トータルでは残念ながらポジティブ要素をあまり見出せず、改善が必要と感じるパフォーマンスでした。
クッション特性的にボード追加でのパフォーマンスアップは見込めなさそうで、前傾を助長するスーパーフィートのグリーンも合わないと思われます。
リアクトインソールの様なクッションバランスを変えないタイプのインソールならばパフォーマンスアップが見込めるかもしれません。
⇒Nike Zoom BB NXT Performance Review
フィット面では「独立タン」を「アッパー」が包むクラシックなセットアップ。
メイン素材は「メッシュ」と「シンセティックレザー」。
履き口は大きく開き、足入れは容易。
ヒール周りとタンのパディングはしっかり入っているものの、ヒールカウンターの成型自体は広め。
幸い抜け感はなく個人的には許容範囲ですが、サポート面を気にする方は要注意です。
ミッドフットからフォアにかけても広めで、トーボックスの高さもしっかりあります。
概して足幅が2E~4Eの方には嬉しいラストでしょう。
マイサイズからハーフサイズ(0.5cm)ダウンの27.0cmを試着しましたが、Dラストが快適な自分にとっては、それでも長さ含め全体にまだやや余裕が存在します。
ハーフダウンを基準に、クッションの沈みも計算に入れるとフルサイズ(1.0cm)ダウンも検討して良いでしょう。
今作をまとめますと「今後に期待?」。
エアジョーダン 1などクラシックモデルをオンコートで平気で履く事が多い自分ですが、それでも今作は違う…と思ってしまいました。
⇒Air Jordan I(1) Retro Mid Performance Review
旧世代のクッションであっても履けるバッシュの特徴は、沈み方が一様で、足のアーチを崩さずプレーができること。
残念ながら今作はその条件に合致せず。

そしてまとめにクエスチョンマークを付けたのはアクセラレーターと同じ90年代のコンバースを代表するモデル「エアロジャム」に対するコンバースジャパンの扱い。
2013年にエアロジャムの初回復刻があり、小さい頃にオリジナルを履いていた身としては歓喜したのを覚えています。
そしていざ店頭で実物を確認して、そのクオリティの低さに愕然とした衝撃も忘れられません。
もちろん既にロストテクノロジーであるジェル状のリアクトクッションが使えない事。
またシグ主であるラリー・ジョンソンがコンバース契約下から外れている関係で彼のナンバリングが使えないなど版権上の問題。
これらを理解した前提でも、その仕上がりはパフォーマンスはもちろん、細部の再現という点で不満を覚えるものでした。
時は経ち2025年になってエアロジャムは再度の復刻。シルエットや細部の作りに改善が見られ、これは…と期待したのも束の間。
その商品名には「PS」の文字が追加され、説明をよくよく読んでみるとまさかまさかの「安全靴」。。。
オリジナルへのリスペクトが余りにも…と個人的には思うため、今後のパフォーマンスモデルの展開に関して疑問符を付けてのまとめとさせて頂きました。
今回は以上になります。
終盤はただの愚痴になってしまいましたが、最後まで読んで頂いた方は本当にありがとうございました。
このレビューが少しでもバッシュ選びの参考になれば幸いです。



