Puma MB1(MB.01) Performance Review

2月 12, 2022
13105
0
  • テストカラー:Puma Black-Red Blast(376443_08)
  • 主な機能:Nitro Foam Midsole,TPU Chassis,TPU Internal Heel Counter
  • 着用した主なプレイヤー:LaMelo Ball
  • 価格:¥15,590/$125

Introduction

今回は2021年にNBA新人王を獲得したシャーロット・ホーネッツのPG、LaMelo Ball(ラメロ・ボール)の1stシグネチャーモデル"Puma MB1"のパフォーマンスレビューです。

シグネチャー初代という事も去ることながらデザイン的にもパフォーマンス的にも惹かれるものがあり早い段階で購入を決めていた今作。

オンライン販売されると瞬時に完売になるほどの人気の中、幸運にも手に入れる事が出来ました。

さて肝心の今作ですがプーマとしてはかなり久々のシグネチャー。

最近のKyle Kuzma(カイル・クズマ)の名を冠したPE(プレイヤーエディション)は発売されましたが、完全なシグとなると1980年代のRalph Sampson(ラルフ・サンプソン)まで遡るはずです。

プーマと言う老舗メーカーが満を持して発売のシグバッシュ、どんなパフォーマンスになりますか。

早速細部を見ていきたいと思います。

⇒PUMAモデルのパフォーマンス・レビュー

⇒ASTERKICKSのプロフィール

⇒各スコア項目

⇒Youtubeチャンネル

⇒Twitterアカウント

⇒Instagramアカウント

TRACTION - 9 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

細かなナブ(粒)によって構成された「ジオメトリック(幾何学)・パターン」のアウトソール。

ラバーはブラックの「トランスルーセント」で、粘性(変形のしやすさ)は低く、粘着性は高めです。

スキール音は適度に鳴り、やや急ストップ気味にグリップしますが慣れれば問題ない範囲。

粘着性が高いことからホコリの吸着も速いですが、一度拭けばしばらくはパフォーマンスは持続してくれます。

トータルではなかなか優秀なトラクションです。

CUSHIONING - 8 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

ミッドソールが「ニトロ・フォーム」単体で構成されたクッションセットアップ。

※公式サイトによると「エネルギーリターンが最大80%となるプーマの最新フォーム」とのこと。

今作は内足部のヒール側以外のミッドソールはほとんどTPUパーツでケージされており、逃げ場の無い設計。

※外足側のプーマロゴが刻印された部分、ヒールから中足部にかけてのギザギザの部分のほとんどがTPUパーツです。

この設計だとクッションは硬質になり反応は速くなり、今作も例に漏れず概ね良い乗り心地。

概ね、と注釈を入れた原因は「ストロベルボード」

最近はズームエアにされたり、エアにされたりと何かと機能のポイントになりがちなこのパーツ。

今作に関しては「オーソライト」調のフォーム素材が使われていて、沈みが強めの質感です。

せっかくソール剛性が強く、高反発が望めそうな仕様なのにもったいない…と率直に思いました。

そのストロベルの上に乗っているインソールは、もっと弾力あるコシのあるフォームで、ストロベルも同じ素材で良かったのに…ともたらればですが思いました。

沈み幅はけっこう大きいため、試着時とは一転、実際にプレーすると高さの余裕が一気に生まれます。

中の空間を上手く埋めないと、このスコア以下に感じるクッションなので要注意です。

上記さえクリアすれば乗りやすい部類のクッションと言えるでしょう。

※足裏とニトロフォームの間に色々入っていて感触はやや薄いですが、以前レビューした以前レビューした"PUMA CLYDE ALL-PRO COAST 2 COAST"「プロフォーム・プラス」よりニトロフォームの方が進化していて高反発・高反応なイメージです。

COURT FEEL - 8 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

クッションの厚さはそれなりにあり沈みもありますが、シューズ内の高さを埋めた履き方をしたら接地感は必要十分なレベルに。

ソール形状はほぼフラットな事も接地感にはプラス。

FIT/LOCKDOWN - 9 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

独立した「タン」をメッシュの「アッパー」が包むクラシックなセットアップ。

足入れは非常に簡単で、メッシュは変に伸びる事もなく、しなやかなだけで足当たりは良好。

ヒール周りとタンのパディングは厚くしっかりとホールドしてくれます。

トーボックス(つま先)の上のメッシュは薄く、タンと比較するとけっこう差があります。

今回はマイサイズの27.5cmを購入しましたが、いつものソックス2枚でも高さが余り、このままプレーすると特にフォアでのステップで遅れを感じました。

ソックスをより厚いものに交換したら一気に改善し、ステップのタイミングもほぼいつも通りに。

フィットはなかなか良好です。

※ソックス調整はスコアに含めてます。

※※※サイズ選びに関して※※※

前述のとおりマイサイズの27.5cmを購入

高さだけを考えるとハーフサイズ(0.5cm)ダウンも出来そうですが、長さがキツくなりそうな予感がします。

マイサイズに、ソックスやインソールで調整が正解かなと思います。

市販のインソール「スーパーフィートのグリーン」に交換すると沈みは抑えられますがフォアの空間は拡がるのでNG。

"Nike Zoom BB NXT"の「リアクト・インソール」に交換だと沈みを抑えつつ、フォア空間もいくらか埋められるのでこちらがベター。

とは言えリアクトを入れると許容範囲ですが、アーチにゆとりが生まれてしまい、もしかしたら他にもっとフィットするインソールがあるかもしれません。

また、どちらのインソールに交換でもソックスはいつもより厚いソックスを履く必要がありました。

SUPPORT - 8 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

ミッドソールは大半がケージされていて捻れ剛性は強力。

ソールの形状的にも安定性があり足首のサポートは問題ないでしょう。

あとはストロベルの沈みから少し疲れやすく感じたので、長期の使用ではどうなるか気になるところ。

トータルのサポート性は優秀に感じます。

LATERAL TRANSITION - 9 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

左右方向へは強い捻れ剛性と急ストップのトラクションから、特にディフェンスではかなりスムーズな重心移動・切り返しが可能です。


HEEL-TOE TRANSITION - 8 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

縦方向ではクッションの沈みを相殺するにはもう少しフォアの屈曲剛性が欲しかったところ。

※まあそもそも沈み自体がもっと抑えられてるのがベストなのですが。。

加速感は抑えめで安定したタイプの重心移動です。

BREATHABILITY - 7 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

メインの通気口であるタンにはレザーのパネルが貼られていて、その分を補うようにトーボックス(つま先)上部のメッシュから通気します。

合わせて平均レベルの通気性かと。

DURABILITY - 8 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

体育館でのバスケやプライオ系のトレーニングなどでトータル12時間ほど使った段階では大きな変化なし。

長期使用では、ストロベルのこの質感がどこまで続くのか、もしヘタッたらむしろ扱いやすくなるかも?、いやそうなるとフィットが余計合わせにくくなるかも?、など色々考察は出来ます。

現段階では期待も込めて少し高めに評価しておきます。

WEIGHT - 9 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

405g(27.5cm・片足)

Final Conclusion

ラルフ・サンプソン以来、実に30年以上ぶりのプーマのシグネチャーモデル。

プーマの本気度が伺える一足でとても履きやすく、かなり楽しめました。


数年前にバスケットボール部門を復活させたプーマですが、正直突き抜けたパフォーマンスのモデルは無く、レビューを書く段に至りませんでした。

※このモデルは例外としまして。。

今作はそれまでのライフスタイル調のデザインから一気にオンコート仕様のシルエットに変わり、中身のパフォーマンスも同様に変わっていました。

大会や試合で使うにはもうあと一歩と言った印象ですが、今後シリーズが進んでいく中で機能の進化にも期待したいです。

練習用としては申し分ないでしょう。

また大半のプレイヤーが自分ほどソール剛性やらクッション沈みやらにうるさくないと思うので、スコア以上のパフォーマンスに感じる方が多いと予想してます。


レビュー執筆段階ではまだ人気が高く、新色がリリースされても買う事自体が難しいですが、抽選やクリック勝負で挑戦する価値のあるモデルかと。

定価で買えたならコストどおりのパフォーマンスが期待できると思います。

今回も長いレビューになりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございましたm(__)m

⇒プーマ公式で購入

⇒楽天市場で購入

⇒アマゾンで購入

⇒ヤフーショッピングで購入

⇒ギャラリー2で購入


⇒PUMAモデルのパフォーマンス・レビューはこちら

⇒ASTERKICKSのプロフィールはこちら

⇒各スコア項目についてはこちら

⇒Youtubeチャンネルはこちら

⇒Twitterアカウントはこちら

⇒Instagramアカウントはこちら

via https://nba.nbcsports.com/2021/11/05/pbt-podcast-future-nba-stars/

  • TRACTION - 9/10
  • CUSHIONING - 8/10
  • COURT FEEL - 8/10
  • FIT/LOCKDOWN - 9/10
  • SUPPORT - 8/10
  • LATERAL TRANSITION - 9/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 8/10
  • BREATHABILITY - 7/10
  • DURABILITY - 8/10
  • WEIGHT - 9/10
TOTAL SCORE
B+ 83 / 100

PERFORMANCE RANKING

TAGS