Puma Clyde All-pro Coast 2 Coast Performance Review
- テストカラー:Lakers(195124_02)
- 主な機能:Matryx Evo Upper,ProFoam+ Midosole,PROPlate,RAPIDAGILITY Sole Plate,TPU Internal Heel Counter
- 着用した主なプレイヤー:Kyle Kuzma,RJ Barrett,Terry Rozier,Sterling Brown,Kevin Knox II,Deandre Ayton,Marcus Smart,Marvin Bagley III,Danny Green,LaMelo Ball,Rajon Rondo,Alfonzo McKinnie,DeMarcus Cousins,George Hill,Isaiah Stewart,T.J. Warren,Caleb Martin,Kentavious Caldwell-Pope,Cassius Stanley,Jontay Porter,Killian Hayes,Dennis Schroder,LaMelo Ball
- 価格:¥16,500・$130
Introduction
今回は"Puma Clyde All-pro(プーマ クライドオールプロ) Coast 2 Coast"のパフォーマンス・レビューです。
購入したカラーは"Lakers(195124_02)"。
プーマが型番にハイフンでなくアンダーバーを使っている事は、今作を買って初めて知りました。
と言うのもプーマのバッシュ購入は人生初。
2年前の"Clyde Court Disrupt"でプーマがバッシュ業界に戻って来てから何足か試着しましたが、いずれもソール剛性弱めで沈みが大きく感じたため購入には至らず。
今作も特に買う予定は無かったのですが、@attention さんにそそのかされて衝動買い。レビューするに至っています。
「クライドオールプロ」にはハイカットも存在し、同じローカットでも商品名に"Coast 2 Coast"の表記が無いものも存在します。
いずれも近所の店舗には置いていないため、比較はせずに、純粋に今作単体の細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 9 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
アウトソールは公式サイトに寄ると「RAPIDAGILITY(ラピッドアジリティ)ソールプレート」と呼ばれるそう。
説明には「俊敏性を追求した軽量でスマートに配置された円錐形とブレード付きスタッドのアウトソール」とあります。
いつもの表現に翻訳すると、フォアは「ブレード・パターン」と「ピボット・サークル」、ヒールは円錐の並ぶ「トライアングル・パターン」で構成されたアウトソール。
ラバーの公式説明は「耐久性のある高摩耗粘着性ゴムコンパウンド」。
実物の粘性(変形のしやすさ)は高めで、粘着性はかなり高めの質感です。
スキール音はかなり大きめに鳴り、かなりアグレッシブにグリップしてくれます。
説明どおり、耐摩耗性も高そうな印象です。
粘着性が高い質感にも関わらずホコリの吸着も少なく、ダスティーなコートでも安心してステップを踏めます。
と言いますかダスティーなコートが丁度良い。。
綺麗なコートでは正直「アグレッシブ過ぎ」ます。
エッジ部分がちょっとコートに触れただけで強力にグリップしてしまい、ステップの仕方を考える必要があります。
慣れれば快適にプレー出来ますが、ステップの癖によっては怪我をする可能性もあるのでご注意を。
また、今作に慣れた後に他のバッシュを履くと感覚を戻すまで少し時間が掛かるので、ローテーションには気を遣う必要があるかと。
CUSHIONING - 7 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
"ProFoam(プロフォーム)"と呼ばれるEVA素材のミッドソールに"Propulsion Plate(プロパルション・プレート)"を合わせたクッション・セットアップ。
EVA素材は各メーカーが様々な呼び名(ファイロン、バウンスなど)で使用していますが、基本すべて大きなくくりの中の1つです。
そしてEVAは配合や発泡加減、密閉の仕方などで質感は変わってくるので、同じ名称でもモデルにより感覚が全然違うことも珍しくありません。
肝心の今作のクッションであるプロフォームは、ミッチリしていてややソフトな質感。
ヒールの底面から覗く部分はアディダスのブーストに似たルックスです。
軽くプレーしてみると、やや沈みも感じますが復元も速め。
これはクッション自体が薄いことと、フォアのミッドソールがアウトソールで覆われていて逃げ場が無いおかげと思われ、フォームの質感の割に反発は強め。
内蔵されているプロパルション・プレートはいわゆる「シャンクプレート」の事で、これもフォアの屈曲剛性を高めてくれている感覚で反発に一役買っています。
コントロールスピードで、平面で移動する限りは十分な反発性かと。
鋭い切り返しやジャンプ、ドライブの落下局面では物足りない感覚で、普段より軽いステップに変更して回転数を上げる必要があります。
吸収性に関してはフォアは申し分ないでしょう。
ヒールは強く踏み込み過ぎると沈み切ってしまうので、ヒールストライカーの方で体重や脚力によっては不満に感じるかもしれません。
トータルしてかなり好みの分かれるクッションかと。
元インソールが厚めであまり沈まない素材のため、フォアが薄いスーパーフィートだとサイズ感が緩くなってしまいます。
もしパワーエリートのような相当厚手のものを履けば埋められますが、足がシューズ内で前傾し過ぎてしまい、やはりオススメ出来ません。
一番しっくり来たのは"Zoom BB NXT"の「リアクトインソール」。
とは言っても元のインソールと似た感覚で、敢えて変える必要は無い気がします。
耐久性はリアクトの方がありそうなので、もし"Zoom BB NXT"を持っている方はトライする価値があるかなと。
※インソール交換はスコアに含めていません。
COURT FEEL - 8 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 9 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
公式説明によると「カーボンファイバー」と「ケブラー糸」が原料の「Matryx Evo(マトリクス・エボ)アッパー」とのこと。
いつもの表現に直すと「フォアフット・インナーブーティー」を「メッシュベース」のアッパーが包むセットアップ、です。
履き口は広めで、足入れはストレスなく簡単です。
アッパーの成型はややタイトめですが、特に足当たりが気になる部分も無く快適。
ただ素材にカーボンやケブラーが使われていることから、アッパーは少しゴワつきがあります。
ニットや通常メッシュの様なしなやかさをイメージする方は気になるかもしれませんが、基本優秀なフィットです。
※※※サイズ選びに関して※※※
プーマにはEPやGCAなど、アジア向けの特別なラストは存在せず、すべてグローバルラスト。
今回はマイサイズからハーフサイズ(0.5cm)ダウンの"27.0cm"を購入。
普段のソックス2枚ではキツ過ぎ、ソックス1枚でジャスト。
基本グローバルラストと同じサイズを購入して良いかと。
ただし、元インソールが厚いので、手持ちの交換したいインソールが薄い場合はハーフダウンでも良いかもしれませんが、微妙なところです。
ここを確認したい場合は試着する必要があるでしょう。
SUPPORT - 8 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 8 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 7 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 7 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 7 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 10 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
365g(27.0cm・片足)
Final Conclusion
@attention さんにそそのかされて購入した今作ですが…残念ながら期待したほどではありませんでした。
至って普通のパフォーマンスで、試合や強度の高い練習には役不足感があります。
この辺りがトップモデル扱いとなるとプーマモデルはまたしばらく様子見ですね。。
ソフトなソール剛性や吸収性の高いクッション、また軽量性にこだわるプレイヤーにはハマる可能性があります。
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TRACTION - 9/10
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CUSHIONING - 7/10
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COURT FEEL - 8/10
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FIT/LOCKDOWN - 9/10
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SUPPORT - 8/10
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LATERAL TRANSITION - 8/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 7/10
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BREATHABILITY - 7/10
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DURABILITY - 7/10
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WEIGHT - 10/10