adidas TMAC(T-MAC) 1 (2019) Performance Review

10月 30, 2021
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  • テストカラー:Marvel Comic Nick Fury(EF2399)
  • 主な機能:adiPrene+ Midsole,Torsion
  • 着用した主なプレイヤー:Tracy McGrady, Brandon Ingram, Jamal Murray
  • 価格:¥12,320・$130

Introduction

今回はTracy McGrady(トレイシー・マグレイディ)の1ndシグネチャー"adidas TMAC(T-MAC) 1"のパフォーマンス・レビューです。

2001年にオリジナルが発売され、それから幾度となく復刻が繰り返されている今作。

オリジナルの頃から復刻の度に履いていますが、今までずっと安定したパフォーマンスでした。

今回使用する2019年バージョンはどうでしょうか。その細部を見ていきたいと思います。

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TRACTION - 9 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

・パターン:ヘリンボーン(全体に細かく、中央部分のみやや広めのパターン)

・パターンの深さ:浅め

・ソール形状:フラット

・接地面積:広い

・ラバー:ミルキーなトランスルーセント

・ラバーの粘性(変形のしやすさ):低い

・ラバーの粘着性:低め

・スキール音:ほぼ鳴らない

・ホコリの影響:少なめ(一度拭けば数往復はグリップします)

■ドライブ中にコースチェンジするときのみ、アーチサポートがないことから上手くソールに体重が乗らず少し滑ります。

■トータルではとても安定感のあるトラクションです。  

 

CUSHIONING - 8 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

・ミッドソール:アディプリーン・プラス(全体に硬い・高反発)

・エア:なし

・インソール:ポリウレタン(硬め・高反発・薄い)

・クッションの厚さ:薄め

・バランス:わずかに前傾

・シャンク:トルション(ヒールカウンター一体型)

・フォアの屈曲剛性:強い

・フォアの屈曲復元性:強い

・中足部の捻れ剛性:強い

・アーチサポート:低い

・追加機能:ダブルラスト(アッパーに完全に覆われたミッドソール)

■履いた瞬間から「安心感」ある乗り心地。

■最近のadidasの現モデルでは見かけなくなったダイレクト且つ高反発なクッション。

■アーチサポートが足りなく、フィットも甘い面があり上手く体重が掛けられないシチュエーションも。

いつもの「スーパーフィートのグリーン」との相性は良くなく、フィットが緩くなってしまいます。

"Nike Zoom BB NXT"の「リアクト・インソール」でフィットは向上。反発性は落ちますが、吸収性はアップするので硬いクッションが苦手な方にはオススメです。但しサイズ感が変わる点だけ注意が必要です。

※インソール交換はスコアに含めていません。

COURT FEEL - 9 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

■全体的に薄くダイレクトな接地感があります。

■アーチサポートの分だけマイナスです。

FIT/LOCKDOWN - 7 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

・セットアップ:「独立したメッシュのタン」「シンセティックレザーのアッパー」「シェルトー」

■インナーブーティーもないクラシックなつくり。

■前述のとおりアーチサポートが大人しめで中足部に空間を感じます。

■シューレースの列が少なく、左右方向からの足の抑えは弱め。急なストップでは足が前後に動くことがあります。

■つま先がシェルトーに当たって痛む可能性もあるので、ここは少し厚めのソックスなどで調節が必要かもしれません。

※※※サイズ選びに関して※※※

■ナイキのグローバルのマイサイズ(27.5cm)からハーフサイズ(0.5cm)ダウンの"27.0cm"を購入

■いつものソックス2枚でジャストフィット。

※"Nike Zoom BB NXT"の「リアクト・インソール」に替えた場合高さが埋まるので、より吸収性が欲しい場合はナイキグローバルと同サイズ推奨です。

※またシェルトーの当たりを考えてソックスを足したい場合もグローバル同サイズで良いかと。

SUPPORT - 8 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

■ヒールカウンターとシャンクを兼ねたトルションの捻れ剛性も、ヒールの安定性も十分。

■シェルトーの当たりとアーチサポートの部分だけが懸念点です。

LATERAL TRANSITION - 9 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

■ドライブ中にコースチェンジする時のみ違和感あり。

■ディフェンスやクロスオーバーでは快適に動けます。

HEEL-TOE TRANSITION - 8 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

■左右からのフィットの緩さからハイスピードからのストップ限定ですが、シューズ内で足がスライド。

■加速感がありスムーズなトランジションですが、その加速感が仇になっている感があります。

BREATHABILITY - 7 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

■メッシュのタンが主に通気しますが、タンは短め。

■母指球辺りの通気口からも多少通気します。

DURABILITY - 10 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

"adidas TMAC 2"のオリジナルと同様、10年以上履けるモンスタークラスの耐久性。

■2019年以前の復刻たちもこの仕様でした。

※もちろん紫外線や高温多湿を避けて保存する前提です。

WEIGHT - 8 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

456g(片足・27.0cm)

Final Conclusion

昔と変わらない安心安定のパフォーマンス

オリジナルと全く別物の復刻が多い中、今作の出来に関しては嬉しい限りです。

※このカラーの翌年2020年に発売された"McDonald's TMAC Sauce"(FX2075)も同じパフォーマンスでした。

自分の様に旧世代のクッションが好みの方にはトライしてみる価値はあるかと。

例のごとくアディダスに定価はあってないようなものなので、コストパフォーマンスもかなり高くなる可能性があります。

アウトレットやオンラインにセール価格でまだまだ残ってるようなので気になる方は是非に。

とは言え現代モデルとは特性がかなり違うモデルには違いが無いので、全体スコアよりも気になる項目の詳細を確認してから購入の方が良いでしょう。

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  • TRACTION - 9/10
  • CUSHIONING - 8/10
  • COURT FEEL - 9/10
  • FIT/LOCKDOWN - 7/10
  • SUPPORT - 8/10
  • LATERAL TRANSITION - 9/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 8/10
  • BREATHABILITY - 7/10
  • DURABILITY - 10/10
  • WEIGHT - 8/10
TOTAL SCORE
B+ 83 / 100

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