Air Jordan XXXV(35) SP-TP Performance Review

8月 3, 2021
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  • テストカラー:Center Of Gravity(DC1492-001)
  • 主な機能:Eclipse Plate 2.0, Forefoot Zoom Air, Heel Zoom Air, Internal TPU Heel Counter, Forefoot Inner Bootie, Flywire
  • 着用した主なプレイヤー:Nicolas Batum,Carmelo Anthony,Jeff Green,Rui Hachimura,Jayson Tatum,Blake Griffin,Mike Conley,Kemba Walker,Zion Williamson,Obi Toppin ,Otto Porter Jr.,Caris LeVert,Devonte' Graham,LaMarcus Aldridge,Luka Doncic,Moritz Wagner,Rondae Hollis-Jefferson,DeAndre Jordan,Victor Oladipo,James Johnson,Bradley Beal,P.J. Tucker,Tim Hardaway Jr.,Andre Iguodala,Bismack Biyombo ,Harrison Barnes,Frank Kaminsky,Patrick Williams
  • 価格:¥23,650・$180

Introduction

今回はエアジョーダンシリーズの35thモデル"Air Jordan XXXV(35) SP-TP"のパフォーマンス・レビューです。

(※TPはテックパックの略で、オンコートだけでなくライフスタイルでも着用できるシリーズを指すそう)

(※SPに関しての詳細は不明ですが、おそらくスペシャルの略ではないかと思います)

いつものことながら国内発売の「幅広のPFラスト」ではなく「グローバルラスト」を海外から購入しました。

近場の店舗でPFラストの試着も出来たので比較も交えて、細部を見ていきたいと思います。

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TRACTION - 9 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

全面に「ヘリンボーンパターン」を採用したアウトソール。

ラバーの材質はオレンジの「トランスルーセント」です。

※同カラーのPFラストは耐久性を増した「XDR」が使われています。

質感は粘性(変形のしやすさ)、粘着性ともに通常レベル。

スキール音はたまになる程度で基本静か。

フラットなソール形状なので接地面積は大きく、安定してグリップしてくれます。

ホコリにも「おそらく」強いと思われます。

※テスト期間がホコリの影響が少ない季節のみだったため、後に変更あれば追記します。

前作"Air Jordan XXXIV(34)"で問題だったソール形状はしっかり修正されています。

一方、フォアズームのブヨブヨ感、不安定感についてはあと一歩の印象。

体感のエア圧は上がっていて概ね快適なのですが、切り返しなど特に強くフロアを押したい時には沈みがまだ強く、遅れを感じるためマイナス1ポイント。

とは言えインソールである程度修正効きそうですし、かなり優秀なトラクションと言って良いかと。

※インソール交換はスコアに含めていません。

CUSHIONING - 8 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

「ファイロン・ミッドソール」の中足部に「イクリプスプレート2.0」を、ヒールとフォアフットに「ズームエア」を埋め込んだセットアップ。

ほぼ前作AJ34と同様ですが、イクリプスプレートだけその名のとおりバージョン2になっていて、ミッドソールのより上部をカバーする仕様になっている模様。

この変更の効果はよく分かりませんが、クッションの扱いやすさは格段に向上しています。

主な要因は「ズームエアの格納方法」の部分かなと。

前作で悪さをしていたフォアの小指側のエア窓は排除され、土踏まずから見えるエアは隙間が少なくなっています。

これらによりエアの主張が良い意味で減少。

前述のとおりフォアの沈みはまだ残っていて、フロアを押した時に「底抜け感」は少なからずあります。

縦方向より左右方向のときに抜け感は大きくなります。

ファイロンは密度高めの配合で、イクリプスプレートと合わせて、ソールの屈曲剛性・捻れ剛性ともにかなり強力なだけにもったいない仕様。

時間かけてジャンプを出来る時は推進力を感じるので、バスケよりもトレーニングやダンクの練習に向いている気がします。

この辺はエアが剥き出し、且つフォア下にミッドソールがほぼ無い構造としては、このバランスが限界なのかもしれません。

※この感覚は既視感あるなぁと思っていたら"Jordan CP3.XI(11)"で同じ事書いてましたね。

※CP3より今作の方がややクッション薄くソール剛性も強いですが、クッションタイプとしては酷似しています。

このタイプのクッションは経験上、体重が軽めのプレイヤーは沈みと感じず、バスケ中も快適な反発に感じられるケースが多かったので、この辺りはご自身のフィジカルとご相談を。

また自分と同じくらいの体格(180cm 77kg)でもインソール交換で多少改善します。

いつもオススメしているスーパーフィートのグリーンは、ヒールカップがイクリプスプレートと喧嘩してしまうのでNG。

手持ちの市販インソールはすべてヒールカップが付いていたため合うものがなく、結果一番しっくり来たのは"Zoom BB NXT"の「リアクトインソール」

両方購入された方限定になりますが是非お試しを。

※繰り返しになりますがインソール交換はスコアに含めていません。

またグローバルラストに比べて、PFラストはクッションが全体的に薄く、ソール剛性もやや弱く、底抜け感も強くなります。

とにかく薄いクッションが好みであれば合うかもしれませんが、個人的にはグローバルを買って良かったなと思える仕様です。

COURT FEEL - 8 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

前述のエアの格納方法の変化に加えて、ソール形状がフラットになったことで、接地感も前作より圧倒的に向上。

トラクションも強力でコントロールスピードまでであればコートは近く感じます。

FIT/LOCKDOWN - 8 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

「フォアフット・インナーブーティー」をヌバック・メッシュ・フライワイヤーから成る「アッパー」が包む構造。

前作のオーソドックス路線が継続され、足入れは非常に簡単。

似た構造ですが、前作で感じたアッパーの妙なゴワつきは大幅に解消されています。

とは言え全体にフワッと包むタイプのフィットで、動きの中では足と連動しない部位があります。

またフォアのクッションが沈むことを考えると、特に高さの抑えはもっと強い方が良かった気はしますが抜け感などは無く、及第点はクリアしているかと。

※※※サイズ選びについて※※※

マイサイズであるグローバルラストの27.5cmを購入。

若干フォアの幅が狭い以外は通常のサイズ感です。

"Zoom BB NXT"のリアクトインソールに交換後も同様のサイズ感で履けます。

国内のPFラストの場合もやや中の空間が広く感じるものの基本同じサイズで良いと感じました。

SUPPORT - 9 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

ACL損傷の原因になった前作とは比較にならないほど高いサポート性。

ソールの安定感は素晴らしく、プレーしていて不安に感じる事は基本無いでしょう。

LATERAL TRANSITION - 7 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

HEEL-TOE TRANSITION - 9 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

BREATHABILITY - 7 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

DURABILITY - 8 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

エアの格納方法の改善に伴い、耐久性も上昇。

フォアの屈曲剛性もしばらくは維持できそうな感覚があります。

WEIGHT - 9 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

Final Conclusion

今作の機能を端的に表すと「ややフロントコート(SF/PF/C)向け」の仕様かと。

バッシュの機能をポジションごとで語るのはあまり好きではありませんが、今回は率直にそう思いました。

別の言い方をすると「クイックなハンドラーに向かない」、ですかね。

クロスオーバーやドライブの落下(前傾姿勢)の際、どうしてもフォアズームの沈みが気になります。

インソールをリアクトインソールに替えても試合で使うにはあと少し足りない感覚。

逆にもしフォアの感覚さえ快適に感じられれば今作は「名作」になり得るでしょう。

この体感は各々のプレイスタイルやフィジカルに寄るので、店頭で試着して確認推奨です。

※もしくは今までのレビューで高評価した"Nike Kyrie 5"や"Jordna CP3.X"のフォアが硬過ぎると感じた方は、相対的に今作は合う可能性があります。

ともあれ大問題作だった前作"Air Jordan XXXIV(34)"から軌道修正が施されていて、「買って失敗」という事は基本無いかなと。

Air JordanXX8(28)~XXX(30)時代の名作たちには及びませんが、"Air Jordan XXXI(31)"以降では積極的に履きたいモデルに含まれますし。

また幸い1カラー(Sisterhood)のみですが国内でもグローバルラストの発売があるので、気になる方は是非トライをm(__)m

https://asterkicks.com/performance-review/4725.html

 

https://asterkicks.com/performance-review/2675.html

https://asterkicks.com/performance-review/4627.html

https://asterkicks.com/performance-review/5190.html

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  • TRACTION - 9/10
  • CUSHIONING - 8/10
  • COURT FEEL - 8/10
  • FIT/LOCKDOWN - 8/10
  • SUPPORT - 9/10
  • LATERAL TRANSITION - 7/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 9/10
  • BREATHABILITY - 7/10
  • DURABILITY - 8/10
  • WEIGHT - 9/10
TOTAL SCORE
B+ 82 / 100

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