Under Armour UA Heat Seeker Performance Review
- テストカラー：BLK/PEC/ZCG(3000089-002)
- 主な機能：Threadborne knit Upper, TPU 3D Shank Plate, TPU External Heel Counter, EVA Midsole, Heel Micro G
- 着用した主なプレイヤー：Denis Smith Jr, Josh Jackson
- 価格：￥15,120(国内)・$115(海外)
Introduction
今回は"UA Heat Seeker"のパフォーマンス・レビュー。
最近はレトロや中国ブランドばかり履いていたので、アンダーアーマーのバッシュはかなり久しぶり。
当初は"UA Drive 4"をレビュー予定でしたが、試着段階で今作と比較したら、断然今作の方が剛性あったため差し替え。
ソール周りの「見た目」は同じですが、履き心地は「別物」です。
初代から三代目まで続けてレビューしている(クラッチフィット)ドライブシリーズのレビューをしないのは少し心苦しいですが、機能が優先。
またそれ以外に、昨シーズンのルーキー、Dennis Smith Jr.(デニス・スミス・ジュニア)着用モデルというのも、今作を選んだ大きな要因です。
画像のダンク・コンテストに関しては色々言いたい事があったりしますが。。。まあレビューには関係ない事なのでそれは別で呟くとして…バッシュの細部を見ていきたいと思います。
https://twitter.com/ASTERKICKS
TRACTION - 10 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
全面「ヘリンボーン・パターン」のアウトソール。
ソリッドラバーの比較的ソフトで、粘性はかなり高め。
パターンは前後方向に走っていますが、左右方向にもしっかりグリップします。
特にフォアフットのパターンは深く、ホコリに相当強い仕様。
正直一度もソールを拭いた記憶が無いです。
スキールオンは鳴らず、静かですが強力にグリップしてくれます。
CUSHIONING - 7 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
「EVA・ミッドソール」に「ヒール・マイクロG」を組み合わせたクッション・セットアップ。
EVAはミチッと密度が高く、硬めの質感。
マイクロGは触るとソフトですが、ヒールは薄く、ほとんど存在感は無し。
むしろアウトソールのパターンが深いフォアの方が厚みがあり、衝撃吸収性を感じます。
ソール全体の剛性、フォアの屈曲からの復元剛性は悪くなく、前後方向の推進力・ジャンプの加速はなかなか快適。
左右方向は正直…微妙。不思議なくらい反応が悪いです。
厚みあるフォアのクッションが、内部でニューッとゆっくり変形し、そこからの復元・反応が遅い。
"Kyrie 2 EP"で感じたフォアのブレを小さくした感触。
ブレるまではいかないですが、毎回足がコートに張り付いて次のステップになかなか進めません。
プレースタイルによって好みがかなり分かれるクッションかと思います。
https://asterkicks.com/performance-review/1583.html
COURT FEEL - 8 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
シチュエーションによりかなり接地感も変わってきます。
前述の様に左右方向では、クッションは動きに干渉してくる敵に。
一転、前後方向では加速感を与えてくれる味方に豹変します。
トータルでは悪くないレベルだと思いますが、こちらもプレースタイルによって受ける印象は相当異なるでしょう。
FIT/LOCKDOWN - 10 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
「3/4・インナーブーティー」を「スレッドボーン(ニット素材)」が包んだアッパー・セットアップ。
スレッドボーンは緻密に編まれていて特にTPUなどの補強材は無し。履き口のみ伸縮性があります。
インナーブーティーはネオプレン調のスベスベした生地で心地良い足当たり。
シューレースは基本、スレッドボーンに直接通してありますが、上二列だけはインナーブーツにもループが付いています。
ヒールカウンターは"UA Curry 2"の様なソフトでしなやかなタイプ。
ワンピース仕様でありがちな足入れの苦労は一切なく、タンとヒールのプルタブを引っ張りながらスポンッと履けます。
足入れだけで足にピタリとフィットする感覚があり、シューレースを締めるとロックダウンも素晴らしい。
スレッドボーンの成型も良く、ブレる事もありません。
素材は全然違いますが"UA Curry 2"を想起させる快適なフィット感。
パーフェクトスコアに値します。
※※※サイズ選びに関して※※※
今作はマイサイズの「27.5cm」を購入。
幅・高さは通常。
僅かに長いですがサイズダウンするほどでは無いでしょう。
https://asterkicks.com/performance-review/962.html
SUPPORT - 9 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
クッションに癖はありますが、バランスを崩したり、サポート面での違和感はありません。
ソフトなヒールカウンターもしっかりブレを押さえてくれます。
シャンクプレートの捻れ剛性も十分。
履き口のニットに強度は無いので、足首周りをしっかり包むサポートが欲しいプレイヤーは少し物足りないかもです。
LATERAL TRANSITION - 6 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
今作の最大の弱点と言いますかガッカリポイント。
左右方向に限り、クッションの反応が遅いです。
普段なら100%抜ける相手に、クロスオーバーを全て止められ、シャットダウンされたくらい。。。
慣れれば普通に動けるようになると思いますが、時間が掛かりそうですし、あまり慣れたいとも思いません。。。
HEEL-TOE TRANSITION - 9 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
前後方向は一転して、かなり快適。
後傾したクッションバランスなので、最高ではありませんが加速感のあるトランジション。
ジャンプもファーストステップもスムーズです。
BREATHABILITY - 7 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
スレッドボーンのニット素材とインナーブーティーの二重構造。
そのニットは細かく編まれ、インナーブーツのサイド部分は少し厚めのつくり。
なので通気はタン周りがメインで、素材の見た目ほどは通気しない印象。
あと注意が必要なのが小指部分の「色移り」。
二度洗いしたら落ちましたが、ソックスの素材によっては落ちないかもしれません。
あまり足に汗をかかない私でこれなので、多く汗をかくプレイヤーは念のため、別袋に入れて持ち運ぶなど、気を付けた方が良いかもしれません。
DURABILITY - 8 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
耐久性はなかなか高そうな印象です。
アッパーは二重構造ですし、つま先にはフューズコーティングがあり、シャンクもしっかり効いています。
またスレッドボーン自体の強度も高めなのも大きなプラス要因です。
WEIGHT - 9 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
約351g(片足・27.5cm)
かなり軽量です。
アッパーがニットとネオプレン材メインですし、ヒールカウンターの素材も軽量な印象です。
Final Conclusion
「一長一短」なパフォーマンス。
最近別のレビューも同じような言葉でまとめた気がしますが、ホントこの言葉どおりのバッシュなので。。
色移り以外のアッパーの出来は素晴らしいので、このセットアップは他モデルに流用(転用？)してくれることをアンダーアーマーには期待したいです。
もっと素直なレスポンスのクッションと組み合わせたら、名作が誕生する予感しかしません。
ちょうど新しいクッションとして「HOVR(ホヴァー)」なる素材が出てきているので、まずはこれに期待です。
https://asterkicks.com/performance-review/1331.html
https://asterkicks.com/performance-review/1861.html
https://asterkicks.com/performance-review/2220.html
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TRACTION - 10/10
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CUSHIONING - 7/10
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COURT FEEL - 8/10
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FIT/LOCKDOWN - 10/10
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SUPPORT - 9/10
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LATERAL TRANSITION - 6/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 9/10
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BREATHABILITY - 7/10
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DURABILITY - 8/10
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WEIGHT - 9/10
