Crossover Culture CC Sniper Lo LP Performance Review
- テストカラー:POLAR WHITE / Stealth / Gold Ingot(CCW17P-Q-SNI-L-02-095)
- 主な機能:LP Energy System(EVA Midsole), Wishbone Suspension(TPU Shank Plate), TPU Internal Heel Counter
- 着用した主なプレイヤー:-
- 価格:¥-(国内)・$100(海外)
Introduction
今回はCrossover Culture(クロスオーバー・カルチャー)の"CC Sniper Lo LP"のパフォーマンス・レビューです。
クロスオーバー・カルチャーはアメリカ・ロサンゼルス発の新興ブランド。
新興ながら既にパフォーマンスモデルは複数種類の展開があるようです。
ただ、ソールパターンやクッションニングはどれも同じなので、今作を履けばブランドの実力が測れるかなと。
早速その細部を見ていきたいと思います。
https://twitter.com/ASTERKICKS
TRACTION - 7 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
アウトソール全体は"Multi-level Modified Herringbone Outsole(マルチレベル・モディファイド・ヘリンボーン・アウトソール)"と呼ばれるパターン。
その中でもフォアの黒い部分は"Lateral Crossover Bar(ラテラル・クロスオーバー・バー)"と呼ばれ、左右方向へのグリップを高める目的で設置。
ソリッドラバーを触ってみると、やや硬めの質感で、粘性はまあまあ。
見た目はかなりアグレッシブなパターンですが、コート上ではおとなしめのパフォーマンス。
スキール音はほぼ鳴らず、静かにグリップするタイプです。
綺麗なコートでも少し長めの「制動距離」があります。
これはフォアのソールがやたらと凸凹していて、接地面積が限定される事が原因でしょう。
特に黒い「クロスオーバー・バー」は張り出していて、ココがメインの接地になるシチュエーションが多くなります。
しかも他の白い部分よりも硬く、ホコリにもより弱く、クロスオーバーのムーブにとってはむしろマイナスに…。
またバー以外の白いラバーもホコリに強い訳では無く、どちらかと言うと吸着しやすく、頻繁に拭く必要があります。
ただし、拭く際は慎重に行わないと、凸凹したパターンはけっこう鋭く、乾燥した季節だと手が切れるかもしれません。
トータルするとギリギリ平均レベル程度のトラクションくらいですかね、体育館では。
パターンは深く、特に黒いラバーは耐摩耗性が高そうなので、コンクリートやアスファルトのコートには向いている仕様かと。
CUSHIONING - 7 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
"LP Energy System(LP・エナジー・システム)"と"Wishbone Suspension(ウィッシュボーン・サスペンション)"と呼ばれるクッショニング・セットアップ。
英語だと難しく感じますが中身はシンプルです。
「EVAミッドソール」と「TPUシャンクプレート」です。
個人的に今作を買う決め手になったのは、デザインも去ることながら「クッションに関する機能説明」。
その中には「Zero-compression(ゼロ・コンプレッション)」とあり、沈まない事が強調されていました。
沈むクッションが苦手な身としてはこの一文に惹かれ、購入に至りました。
いざ実物のミッドソールを触ってみると、かなりモチモチと弾力性のある感触で、これで「本当にゼロ・コンプレッション?」と疑問が発生。
加えて、インソールの青い部分はコシのあるモチモチしたフォームで「オーソライト」に良く似ています。
黄色いパッド部分には厚みが持たせてあり、青い部分よりさらにソフト。
履く前に結果がある程度見えた気がしますが。。。
実際に履いてみるとやはりカカトが沈み、プレー中は基本、「足全体がやや後傾」した状態になります。
幸いフォアはあまり沈みませんが、期待した感覚ではないですね。。。
ヒールに吸収性が欲しいプレイヤーには嬉しい仕様でしょう。
ほぼゼロ・コンプレッションのフォアの反応は悪くありません。
ソール全体の剛性は強めですが、屈曲からの復元が遅め。
屈曲の角度も少し癖があり、この点も改良の余地がある気がします。
トラクションがおとなしい事も相まって、反発性は平均以下。。。
説明を読んだときは、反発性バリバリの尖ったクッションを期待していただけに完全に肩透かしを喰らいました。
良くも悪くも一般的なフォームのクッショニングにまとまっています。
COURT FEEL - 8 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 7 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
「フォアフット・インナーブーツ」を「フューズ素材のアッパー」が包む構造。
商品説明には「メッシュのアッパー」とありますが、実際は「フューズに覆われたメッシュ」でしなやかさはあるものの通気性はありません。
また表面の立体的なデザインは「ウレタンで固めたメッシュ」で構成されていて、強度アップに一役買っていそうです。
素材自体の足当たりは悪くなく、ミッドフットからフォアにかけてはフィットもロックも快適。
ヒール周りは正直イマイチ。。。
タンも履き口周りもパディングが薄く、くるぶしに当たる感覚があります。
履き込むうちに当たりは和らいでいきましたが、足の形状や使い方によっては靴擦れの原因になるかもしれません。
これはヒールのクッションが浮き沈みしている事も影響しているでしょうね。
抜け感は無いので平均レベルのパフォーマンスは確保されていそうですが…。
今作にはハイカットの展開もあるので、そちらの方が良さそうな気がします。
※サイズ選びに関して※
今回購入したのはUS9.5(27.5cm)ですが、かなり小さめの作り。
基本ハーフサイズアップ(+0.5cm)で考えて良いでしょう。
SUPPORT - 7 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 8 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 7 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 7 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 7 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
気になったのはフューズ素材に直接通した「シューレースホール」。
"Nike Kyrie 2 EP"で問題になっていた箇所と似ているので、締め上げる際は慎重に行った方が良さそうです。
アウトソールのラバーは耐摩耗性がある質感なので、ストリートで使いたいプレイヤーには良いかもしれません。
WEIGHT - 9 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
デザインから入って購入しましたが、残念ながら「ハズレ」。
"Peak DH 1 Low"の様にはいきませんでした。
バッシュと言うよりもスニーカー色が強い印象。
前述のとおり、アウトソールはストリートバスケ向いた仕様。
また他人とあまり被らないモデルだと思うので、こう言った拘りで買うのはアリかもしれません。
ちなみにインソールを別のものに替えたら、けっこうパフォーマンスが改善されました。
ただそれでもローテーション入りは厳しいですかね。
最近のローテはかなりのハイパフォーマーで固めてしまっていまして。。。
ともあれ新しいブランドなので、月並みな言葉ですが今後の進化・変化に期待したいと思います。
https://asterkicks.com/performance-review/3854.html
https://asterkicks.com/performance-review/1583.html
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TRACTION - 7/10
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CUSHIONING - 7/10
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COURT FEEL - 8/10
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FIT/LOCKDOWN - 7/10
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SUPPORT - 7/10
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LATERAL TRANSITION - 8/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 7/10
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BREATHABILITY - 7/10
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DURABILITY - 7/10
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WEIGHT - 9/10