Under Armour Curry 3Zero Performance Review
- テストカラー:Ath/Wht/Cnp(1269279-400)
- 主な機能:Half-length Inner Bootie, Micro G Midsole, Heel Charged Foam, TPU Meta-wing Shank, TPU Internal Heel Counter, Interlocking Upper
- 着用した主なプレイヤー:Stephen Curry
- 価格:¥17,820(国内)・$120(海外)
Introduction
今回はステファン・カリー着用モデル"Curry 3Zero"のパフォーマンス・レビューです。
昨シーズンも同時期に"UA Curry 2.5"の発売がありましたね。
名称は変えてきたようですが、今作が"Curry 3.5"に当たるモデルです。
さらにボックスの表記が紛らわしく"UA SC 3Zero"となっているのですが、国内外とも呼び名は"Curry 3Zero"で統一されているようなのでAsterkicksでもこちらで行きたいと思います。
昨シーズンも同時期に"UA Curry 2.5"が発売されましたが、そのパフォーマンスには癖があり、カリー本人もNBAファイナルでは"UA Curry 2"に戻してプレーしていました。
今シーズンのカリーはNBAファイナルから未発売の"UA Curry 4"に履き替えて来たものの、それまでは今作を継続して着用。
今作のベースである "UA Curry 3"は正直微妙だったので、そこからのアップグレードは期待して良さそうです。
早速その細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 10 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
「ヘリンボーン・パターン」に母指球部分の「ピボット・サークル」を組み合わせたアウトソール。
"UA Curry 3"と全く同じです。
トランスルーセント・ラバーの質感も同じで硬く、粘性はかなり高め。
"UA Curry 3"では気になったつま先の反ったソール形状は、今作ではあまり干渉して来ません。
これはミッドソールが若干フレキシブルになったことが大きな要因かと。
体重を掛けるとコートに張り付く感覚があり、接地面積の限定されるシチュエーションが少なくなっています。
ホコリにも強く、アグレッシブなトラクション。
限りなくパーフェクトに近い9点だと思って良いです。
CUSHIONING - 9 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
「マイクロG・ミッドソール」のヒールに「チャージド・フォーム」を埋め込んだクッション・セットアップ。
マイクロGに比べて、チャージド・フォームの入ったヒールは硬めの感触。
これはヒールのクッションが、TPU製のメタウィングに挟まれている事も関係しているでしょう。
"UA Curry 3"と同じ、ヒールが硬め、フォアがソフトなライディング。
違うのはその沈み方。
今作はかなりナチュラルになり、足のアーチや形状が崩れるようなことがありません。
衝撃吸収性は快適なレベルまでしっかり修正されています。
カカトが安定し、足のアーチが維持される事は反発性にも大きなプラス材料。
反った形状のアウトソールも体重を掛けるとわずかにフラットに近付きます。
このわずかの変化で"UA Curry 3"よりもコートをフォアで掴む感覚が強くなり、反発性もなかなかに快適。
このソール形状としてはポテンシャルを最大限まで引き出している感覚です。
COURT FEEL - 9 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 9 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
「メッシュ素材」をベースに、ヒールに"Interlocking(インターロッキング)"と呼ばれるギミックを施したアッパー・セットアップ。
"UA Curry 3"より小さくなりましたがTPU製の「メタウィング」も、定番の「ハーフレングス・インナーブーティー」もしっかり入っています。
足入れした瞬間から、かなりスナッグなフィット感があります。
インターロックの効果ははっきり分からないものの、細いフラットなシューレースのロックダウンはかなり強力。
強力でも足甲部分はアシンメトリカル(左右非対称)なホールカットのおかげでストレスありません。
タン自体は薄いので、足首部分は足型によってはシューレースの当たりが厳しく感じる可能性があります。
ヒールのパディングも最小限ですが、カカトの収まりは良好です。
マテリアルは"UA Curry 3"に比べると「テイクダウン」と呼ばれても仕方がありませんが、同レベルの優秀なパフォーマンスは維持されているかと。
※サイズ選びについて※
特に気になる箇所は無く、普段と同じサイズで問題ないと思います。
SUPPORT - 9 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
"UA Curry 3"に比べて足首周りの作りはソフトになってるので、捻挫癖のあるプレイヤーは少し気になるかもしれません。
とは言っても、フォアのアウトリガーは大きく張り出し、捻れ剛性も、基本的なヒールの抑えも十分なレベル。
また、フォアのソール形状の違和感も軽減されていますので、トータルのサポート性は優秀なレベルです。
LATERAL TRANSITION - 9 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
アグレッシブなトラクションとしっかりした捻れ剛性で、素早い重心移動が可能です。
クッションの反応もナチュラルです。
フォアのソールの反りが原因の「接地タイミングが掴めない現象」は、"UA Curry 3"に比べてかなり少なくなっています。
ほぼパーフェクトなトランジションです。
HEEL-TOE TRANSITION - 9 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 8 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 7 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 10 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
"UA Curry 3"では扱い難かったクッションですが、今作では大幅に改良され、かなり扱いやすくなっています。
この改良で複数の項目のスコアは押し上げられ、試合でも十分に使えるパフォーマンスに。
今までのカリーシリーズのベストパフォーマー"UA Curry 2"に迫るレベルです。
やはりクッションは大事ですね。
「"UA Curry 3"と今作のどちらが良いか?」とよく聞かれますがパフォーマンスでは間違いなく今作。
"UA Curry 3"がセール価格で手に入り、今作が定価販売が多いことを考えるとコスパの面ではイーブンですかね。
ただ、ネットでは定価販売が多くても、意外に実店舗ではセール価格でちょいちょい見かけます。
近場のショップをチェックしてみるのもアリでしょう。
ちなみに次作"UA Curry 4"はニット系のアッパーのようです。
アンダーアーマーはフィット感に関しては安定しているので、期待して良いかと。
気になるのはメタウィングの位置が中央寄りになっている事ですかね。
これによりクッションがどう変化しているのか、早く履いてみたいです。
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TRACTION - 10/10
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CUSHIONING - 9/10
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COURT FEEL - 9/10
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FIT/LOCKDOWN - 9/10
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SUPPORT - 9/10
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LATERAL TRANSITION - 9/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 9/10
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BREATHABILITY - 8/10
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DURABILITY - 7/10
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WEIGHT - 10/10