Jordan Ultra.Fly 2 Performance Review

7月 5, 2017
8720
4
  • テストカラー:White/Black/White(897998-111)
  • 主な機能:Forefoot Zoom Air Unit, Heel Zoom Air Unit, Phylon Midsole, TPU Internal Heel Counter, TPU Shank Plate, Full-length Innner Bootie, Flight Web System
  • 着用した主なプレイヤー:Joe Johnson
  • 価格:¥16,740(国内)・$125(海外)

Introduction

今回は"Jordan Ultra.Fly 2"(ジョーダン・ウルトラフライ 2)のパフォーマンス・レビューです。

前作"Jordan Ultra.Fly"からデザインも機能も大幅に変更。
共通点はヒールサイドのジャンプマンくらいでしょうか。

シーズン途中の発売で、当初はカラーバリエも少なく、NBA選手の着用も少なめ。

"Air Jordan XV(15)"に似た特徴的なシルエットに反して、マーケットでの存在感はそこまで大きく無く、気付いたら発売されていた感じです。

スペック説明を見るとクッション性はかなり期待して良さそうですね。

それでは早速細部を見ていきたいと思います。

TRACTION - 8 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

「プレッシャー・マッピング・パターン」のアウトソール。

黒い部分と白い部分の間に高低差はありませんが、フォアのソールは"Kyrie 2"に似た半球状の丸い形状になっています。

"Kyrie 2"よりはフラットに近く、実際にプレーしても接地感覚はナチュラル。

ラバーは全面ソリッドですが、質感は白と黒で異なり、白いラバーの方がよりソフトで粘性も高め。

黒いラバーは少し硬く、パターンも細かいため、ホコリには若干弱い仕様。

それでも一度拭けば、コート数往復程度はしっかりグリップしてくれます。

トータルでは優秀な部類のトラクションに入るでしょう。

CUSHIONING - 9 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

「ファイロン・ミッドソール」「フォアフット・ズームエア」「ヒール・ズームエア」を組み合わせたクッション・セットアップ。

前作"Jordan Ultra.Fly"ではミッドソール底面に埋め込んだ「ボトムロード」でしたが、今回は上面に埋め込んだ「トップロード」です。

そのため足裏にズームエアの感触がしっかりあります。

ファイロンも分厚く、弾力性ある質感なので、衝撃吸収性は素晴らしく快適。

シューズ全体の剛性も強めで、反発性も良好。

ただ急な左右方向へのムーブでは厚いクッションが少しブレる事がしばしば。

ややビッグマン向けのクッションかもしれません。

COURT FEEL - 7 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

物理的にクッションは分厚く、左右の急な切り返しではそれなりにブレが起きます。

クッション性の高さとトレードオフの部分なので仕方のないところ。

厚いクッションの割りには悪くない接地感です。

FIT/LOCKDOWN - 8 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

ワンピース仕様のアッパーセットアップ。

アッパーはソフトなニット素材で構成され、多少伸縮性はありますが、最初はかなり足入れに苦労するタイプです。

履き口は使用を重ねる連れ馴染んで来て、足入れのストレスは減っていきます。

アッパーのパディングは厚めで、トゥーボックスの成型も良く、足入れしただけで結構スナッグなフィット感。

シューレースを締めて結んでみると、ほとんど感覚は変わらず…特にシューレースの最上段の角度は好みが分かれるでしょう。

フライトウェブの方向がダメなのか、位置が低いのか、もしくは両方が原因なのか分かりませんが、足首周りはかなりフリー

こんなシルエットなのに履き心地はまるでローカット。

ヒールカウンターの成型は良く、カカトの抜け感はないので、ローカットだと思って履くなら快適かと。

 

※サイズ選びについて※

パディングが厚く、全体的に若干小さめの作り。

幅広、甲高のプレイヤーはハーフサイズダウンハーフサイズアップを検討しても良いでしょう。

↑スミマセン…真逆の事言ってました…

教えてくれた方、ありがとうございます!

SUPPORT - 7 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

前作"Jordan Ultra.Fly"では足首が痛くなりましたが、今作ではそう言った事はありませんでした。
クッションが厚くなったことによりブレが起きるので、トータルのサポート性はあまり高いとは言えない仕様。

また履き口周りのフリーな感覚は、捻挫癖があるプレイヤーにとっては不十分に感じるかもしれません。

基本的な捻れ剛性やソールの安定性は確保されていますのでギリギリ平均レベルくらいでしょう。

LATERAL TRANSITION - 7 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

左右方向ではホコリの影響が大きくなるソールパターンです。

またやはり厚いクッションのブレも気になります。

普段通りステップをするには少し余計な力が要る印象です。

HEEL-TOE TRANSITION - 10 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

前後方向ではトラクションはアグレッシブに効き、ホコリの影響も少なめ。

厚いクッションの反発性もプラスに働きます。

ナチュラルでスムーズな重心移動が可能です。

BREATHABILITY - 7 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

ニット素材ベースのアッパーですがフューズコーティングの面積が多めです。

しっかり通気するのはタン部分のみ。

平均レベルの通気性と言ったところです。

DURABILITY - 9 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

ニット素材のアッパーはトゥーボックスからヒールまでグルッとフューズコーティングされています。

最もフライトウェブの負荷が掛かる小指部分もしっかりカバーされているのはポイント高いです。

気になるのは厚いクッションの横ブレくらい。

耐久性は高めと思われます。

WEIGHT - 8 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

約418g(27.5cm・片足)

※実際に計測した重量です。

Final Conclusion

今年のジョーダンブランドは「フルレングス・ズームエア」"Air Jordan XXXI(31)"に、「前後ズームエア」の今作と、クッション性の高いバッシュが多い印象。

最近のモデルはズームエアがフォアのみ、もしくはヒールのみ、と言うことが多かったのでクッション性を重視するプレイヤーには嬉しいシーズンかと。

軽量プレイヤーや平面の動きに拘るプレイヤーは少し過保護に感じるかもしれませんが、ビッグマンや体重あるプレイヤーには向いている仕様です。

初期発売のカラーなら既にNike.comでもセールになってますので「クッション性のコスパ」はかなり高く、狙ってみるのもアリでしょう。

 

  • TRACTION - 8/10
  • CUSHIONING - 9/10
  • COURT FEEL - 7/10
  • FIT/LOCKDOWN - 8/10
  • SUPPORT - 7/10
  • LATERAL TRANSITION - 7/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 10/10
  • BREATHABILITY - 7/10
  • DURABILITY - 9/10
  • WEIGHT - 8/10
TOTAL SCORE
B 80 / 100

PERFORMANCE RANKING

TAGS