Nike Zoom Live EP(Zoom Hyperlive 2017) Performance Review
- テストカラー:Black/Black(852420-011)
- 主な機能:Hyperfuse, Half-length Inner Bootie, Forefoot Zoom Air, Phylon Midsole, TPU Shank Plate, TPU Internal Heel Counter, Midfoot Strap
- 着用した主なプレイヤー:Gordon Hayward, Paul Millsap, D'Angelo Russell, Dario Saric, Giannis Antetokounmpo
- 価格:¥12,960(国内)・$100(海外)
Introduction
今回は"Zoom Hyperlive EP"の後継モデル"Zoom Live EP"のパフォーマンス・レビューです。
前々作"Hyperchase EP"から続いた「ポリウレタン・ドロップイン・ミッドソール」は今作では不採用。
オーソドックスなクッションセットアップに回帰しています。
アッパーはローカットのまま、大きめのストラップが追加されています。
ストラップ以外は特に際立った機能はなく、素直なパフォーマンスが期待できそうです。
早速細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 8 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
"Hyperdunk 2016"の「ブレード・パターン」を細かく刻んだ様なアウトソール。
敢えて名称を付けるなら「マイクロ・ブレード・パターン」とかでしょうか。
このマイクロブレードはかなりソフトでコートを噛むようにグリップします。
"Hyperdunk 2016"同様に「加速感のあるアグレッシブなトラクション」です。
惜しいのはガムラバーの「粘性が高くない事」と「ソフト過ぎる事」。
そのソフトさ故にブレードの摩耗が比較的早く、また気温の高い日は熱で更に柔らかくなるのか、変形が気になりました。
今は春先なので、夏にはあまり向かない仕様かもですね…。
とは言え変形は許容範囲内で、ホコリの影響も少なめです。
トータルでは優秀なレベルのトラクションと言って良いでしょう。
特に前後方向では加速感があります。
CUSHIONING - 9 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
ファイロン・ミッドソールのフォアフット上面にズームエアを埋め込んだクッション・セットアップ。
ソフトめの配合のファイロンですが、アウトソールで覆われている面積が大きいため、剛性あるミッチリした感触。
アウトソールの巻き上げによりフォアの屈曲部分の剛性、シャンクプレートによる捻れ剛性も強く、反発性は良好。
アグレッシブなトラクションも一役買っています。
ズームエアの感触は微かにある程度ですが、ファイロンには弾力性があり、ソールのブレードもクッションとして機能してくれます。
衝撃吸収性も充分なレベルで、"Hyperdunk 2016"のクッションをよりコンパクトに、よりガード向けにした印象です。
COURT FEEL - 9 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 9 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
メッシュを貼り付けたフューズ素材をメインに使用したアッパー。
フォアフットのみタンと繋がったインナーブーツ仕様になっています。
"Kyrie 2"に似たタイプのフューズ素材はしなやかで、アッパーもヒールカウンターの成型も良く、足入れした段階でかなり好感触。
フラットシューレースは細く、下方向にはタイトなロックダウンが可能。
タンは厚めで、タイトながら足へのストレスは感じませんでした。
ただ、レースホールの最上段が低く、ヒール方向へのロックダウンは不十分。
これを補ってくれるのがTPU素材のストラップ。
バッシュのストラップは補助的な機能、もしくはデザインのアクセントに過ぎない場合が多いですが、今作は主役クラス。
マジックテープの毛足も長く、プレー中に緩む事もなく快適です。
※サイズ選びについて※
今回使用したのはアジア人向け幅広ラストの「EPバージョン」。
僅かに大きめの作りで、ハーフサイズダウンするか微妙なところ。
基本は普段と同じサイズで問題なさそうです。
SUPPORT - 8 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 8 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 9 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 7 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 6 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 10 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
PEラインナップ:Giannis Antetokounmpo(ヤニス・アデトクンポ)・Isaiah Thomas(アイザイア・トーマス)・Zach Lavine(ザック・ラヴィーン)
"Hyperdunk 2016 Low"は剛性を落とし過ぎた印象で、最高スコアの"Hyperdunk 2016"とは程遠い仕様でした。
今作は適度な剛性があり、より"Hyperdunk 2016"に寄せたパフォーマンス。
個人的にはかなり好みの履き心地で、もう1足買い足す予定です。
2足目は珍しいカラーが良いのでGiannis Antetokounmpo(ヤニス・アデトクンポ)のPE(Player's Edition)を…。
もし買ったらプロダクト・レビューと言いますか、デザイン・レビューも書こうと思います。
話が逸れましたが、今作はかなりの良作です。
特に「ローカットで剛性あるバッシュ」を探している方には是非オススメしたい1足です。
-
TRACTION - 8/10
-
CUSHIONING - 9/10
-
COURT FEEL - 9/10
-
FIT/LOCKDOWN - 9/10
-
SUPPORT - 8/10
-
LATERAL TRANSITION - 8/10
-
HEEL-TOE TRANSITION - 9/10
-
BREATHABILITY - 7/10
-
DURABILITY - 6/10
-
WEIGHT - 10/10