Nike Hyperchase EP Performance Review
- テストカラー:Black/Grey/Matallic Silver(705364-002)
- 主な機能:Hyperfuse Technology, Dynamic Flywire, Inner Bootie(Forefoot Only), Polyurethane Drop-in Midsole, TPU Internal Heel Counter, Phylon External Heel Counter
- 着用した主なプレイヤー:James Harden, Paul George, Andre Iguodala, Jarrett Jack, Paul Millsap
- 価格:¥13,824(国内)・$100(海外)
Introduction
今回は“Hyperchase EP”のレビューです。
前回の“Zoom Crusader”に続き、これもローカットモデルです。
ジェームズ・ハーデンが2014-15シーズン中は結構な頻度で着用していましたね。
早速、機能の細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 9 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
CUSHIONING - 8 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
ポリウレタン製のドロップイン・ミッドソールと、その下に極薄くファイロンが敷かれたクッションセットアップ。
ドロップイン・ミッドソールはインサートと呼ばれたりもしますね。
この構造は“Kobe IX”や“Lebron XI”と同様。
今まで使われていた素材はルナロンばかりで、ポリウレタン製は初めてかと。
ルナロンの柔らかくマシュマロのようなクッションに比べて、このポリウレタンは硬めで弾力のあるラバーのような感触。
硬いながら衝撃吸収性は悪くなく、着地や強いステップでも足に痛みはありません。
またソール自体はしなやかですが、ポリウレタンの剛性と反応速度は素晴らしい。
予想に反して、反発性はしっかりしています。
個人的には、ルナロンよりポリウレタンの方が好みですね。
圧倒的に快適にプレーできます。
COURT FEEL - 9 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 10 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
マイクロメッシュのオーバーレイに、フォアフットのみインナーブーツになった構造。
シューレース・ホールは“Air Jordan Future”や“Air Footscape”のように斜め並んでいます。
アッパー全体はスリムなシルエット。
これが足型にぴったりだったのか、フィット感はパーフェクト。
パディングは履き口にわずかに入っているだけにもかかわらず、です。
マイクロメッシュの足当たりも優しくストレスありません。
アッパーのフィットが完璧なので、かなりローカットな足首形状ながら、カカトが抜ける感覚は全くありませんでした。
サイズに関しては、この幅広のEP(Engineered Performance)でも長さ・幅ともに若干小さめ。
通常のナイキサイズからハーフサイズアップを検討しても良いでしょう。
要試着モデルです。
SUPPORT - 6 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 8 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 9 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 10 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 5 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 9 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
“柔らかいアッパーにドロップイン・ミッドソールが入り、シャンクプレートはなし。”
これは自分には合わなかった“Kobe IX EM”と同じ構成。
なので全く期待していないモデルでしたが、予想外の高パフォーマンス。
特にポリウレタン製ドロップイン・ミッドソールの反応速度はかなり気に入りました。
今後このポリウレタンを使ったバッシュの展開をもっと見てみたいですね。
バッシュの機能については以上で、少しジェームズ・ハーデンについて。
この“Hyperchase”は“Zoom Run The One”・“Zoom Crusader”と並んでジェームズ・ハーデンの愛用モデル。
シグネチャーではありませんが、ハーデンのイニシャル“H”のロゴが入ったPEバージョンが発売されたり、ほぼシグネチャー扱い。
2015-16シーズンからいよいよ本格的なシグネチャー発売か?と期待されましたが、オフシーズンにナイキを抜け、アディダスと契約しました。
カニエ・ウェストがYeezyのデザインを自由にさせてもらえないことを理由に、ナイキからアディダスに移ったように、ハーデンも何か不満があったのかもしれませんね。
契約内容は13年間・2億ドル(約240億円)と破格の内容ですが、ナイキに出せない額ではないですし。
しかも、このオフの時点ではコービーの引退発表はまだでしたが、引退が迫っていることは間違いない状況でした。
同じローカットのハーデン・シリーズを始めるタイミングとしてはベストだったんじゃないかなあ、と思うわけです。
逃した魚は大きかった…となるかもしれないですね。
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TRACTION - 9/10
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CUSHIONING - 8/10
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COURT FEEL - 9/10
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FIT/LOCKDOWN - 10/10
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SUPPORT - 6/10
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LATERAL TRANSITION - 8/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 9/10
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BREATHABILITY - 10/10
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DURABILITY - 5/10
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WEIGHT - 9/10