Adidas Crazy Light Boost 2 Low Primeknit 2015 Performance Review
- テストカラー:Bright Cyan/Black(S85577)
- 主な機能:Heel 180 Boost, Forefoot AdiPRENE+, CMEVA Midsole, Stable Frame, Primeknit Upper, PU Insole, TPU External Heel Counter
- 着用した主なプレイヤー:James Harden, Andrew Wiggins, Jeff Teague, Mike Conley Jr, Josh Smith
- 価格:¥17,064(国内)・$130(海外)
Introduction
今回のレビューはクレイジーライト・ブーストの2作目。
クレイジーライト・シリーズとしては5作目に当たります。
この2作目はハイカットとローカットの展開がありますが、レビューするのはローカットの方。
アディダスに移籍したジェームズ・ハーデンや2015年新人王のアンドリュー・ウィギンズはローカットを着用していますし、アディダスもローカットの方を前面に売り出している印象です。
2015-16シーズンのオールスター頃に発売される“Crazy Light Boost 2.5”もローカットの様ですし、比較しやすくするためにローカットを選びました。
個人的にもローカットの方が好みですし。
肝心の機能はどうでしょうか?
前作“Crazy Light Boost”がかなりの低パフォーマンスでしたが、果たして…。
それでは機能の細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 8 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
CUSHIONING - 8 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
CMEVA製ミッドソール、ヒールに大容量のブースト、フォアフットにアディプリーン・プラス、ポリウレタン製インソールのセットアップ。
前作ではEVAに包まれ、容量も少なかったためあまり存在感を感じなかったブースト。
今作では周りに干渉するパーツもなく、180度みっちり大容量のブーストが使われています。
ヒールの衝撃吸収性は素晴らしく、アディダスのバッシュの中では間違いなく歴代最高でしょう。
フォア部分はCMEVAとアディプリーン・プラス。
CMEVAとは“Compression Molded Ethyl Vinyl Acetate”の略称で、圧縮成型された樹脂素材EVAのことです。
このCMEVAは従来のEVAより密度が高く硬めの感触。
アディプリーン・プラスも入ってますが、ヒールとは一転、フォアはかなり薄めのつくりで衝撃吸収性は必要最低限レベル。
硬めのCMEVAは衝撃吸収にはイマイチですが、反発性にはプラス。
フォアフットのシャーシ部分をCMEVAが厚く包むことで、フォアフットの剛性・復元力は強化されています。
アディプリーン・プラスはやはり薄いせいか存在を感じませんが、トータルでは平均以上の反発性があります。
クッションについて留意すべき事が1点。
前作もそうでしたが、このモデルでもデフォルトのPU(ポリウレタン)インソールは極薄で、厚いところでも3-4mmしかありません。
本当にペラッペラです。
市販のインソール、もしくは他のバッシュのインソールでも良いので、入れ替えて使うことを強くオススメします。
通常のオーソライト・インソールやフルレングスズーム・インソールなど色々試しましたが、自分は市販のSuperfeet(スーパーフィート)が一番しっくりきました。
色々試してみると良いでしょう。
COURT FEEL - 8 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 7 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
このプライムニットは、ナイキのフライニットと同じでデジタル制御で編込まれたニット素材。
ナイキでは“Kobe IX”・“Kobe X”・“Kobe XI”のエリートモデルでフライニットが使われていますが、裏にかっちりしたフューズ素材を張り付けたり、TPU素材のストリング(糸)で強化したりでした。
純粋にニット素材単体で構成されたバッシュは、このモデルが史上初です。
肝心のフィット感は、プライムニットの成型がゆったりし過ぎていて、特につま先がシューズ内で動いてしまいます。
通常ならハーフサイズダウンをオススメするところですが、今回はクッションの薄さもあるので、やはりインソールを厚めのものに交換した方が良いでしょう。
プライムニットの足当たりは優しいので、インソールを代えてサイズが合えば非常に快適。
ヒール周りは成形が良く、カカトの収まりは良好。
シューレースは特に機能名は付けられていませんが“Flight Web System”と同様の構造でロックダウンもしっかりしています。
スコアはインソールを交換前のものです。
インソールを交換後のスコアは“9/10”です。
SUPPORT - 8 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 7 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 8 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 10 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 7 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 9 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
前作と同じシリーズとは思えない出来の良さ。
特にプライムニットや大容量ブーストなど使われている素材の質感・プレミアム感が全く違います。
フィットの緩さは前述のとおり、インソールを厚めのものに代えるか、ハーフサイズダウンで解消できるでしょう。
つま先の空間の高さにも余裕があるので、個人的には厚いインソールで対応の方がベターだと思います。
インソールでフィットを修正後であれば、スコアは“86/100”。
ランクも“A-”となり、十分勝負靴としてオススメ出来るレベルのパフォーマンスです。
[caption id="attachment_1074" align="alignnone" width="672"] Oct 6, 2015; Memphis, TN, USA; Houston Rockets guard James Harden (13) attempts a three point shot against the Memphis Grizzlies at FedExForum. Memphis defeated Houston 92-89. Mandatory Credit: Nelson Chenault-USA TODAY Sports[/caption]-
TRACTION - 8/10
-
CUSHIONING - 8/10
-
COURT FEEL - 8/10
-
FIT/LOCKDOWN - 7/10
-
SUPPORT - 8/10
-
LATERAL TRANSITION - 7/10
-
HEEL-TOE TRANSITION - 8/10
-
BREATHABILITY - 10/10
-
DURABILITY - 7/10
-
WEIGHT - 9/10