Li-Ning Way Of Wade All City 8 Performance Review

- テストカラー:Rock Gray/Quet Shade(ABPR071-1H)
- 主な機能:Cloud Midsole,One Piece Upper,Midfoot Strap,TPU Shank Plate,TPU Internal Heel Counter
- 着用した主なプレイヤー:Udonis Haslem,D'Angelo Russell,Montrezl Harrell,Omer Yurtseven,Delon Wright
- 価格:¥-・$-
Introduction
今回はDwyane Wade(ドウェイン・ウェイド)の"Li-Ning Way Of Wade All City 8(リーニン ウェイオブウェイド オールシティ8) "のパフォーマンスレビューです。
既にNBAの現役を退いてからは久しいウェイドですが、彼のリーニンモデルは継続してリリース。
メインの「Way Of Wade」と、テイクダウン扱いの「Way Of Wade All City」の大きく二つのシリーズで展開され、今作は後者の8作目。
アンタやピーク、361°など他の中国ブランドのバッシュはレビュー済みですが、リーニンモデルは何気に初レビュー。
さてどうなりますか、細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 9 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
「ピボットサークル」に、ウェイドロゴの「ブレードパターン」や「ストライプパターン」「ダイヤモンドパターン」などを組み合わせたアウトソール。
ラバーの素材はジェイドカラー部分が「トランスルーセント」、黒い部分は「ソリッド」です。
トランスルーセントはやや硬めで、粘着性は通常レベル。
ソリッドはややソフトで、粘着性はやや低めの質感です。
スキール音は大きめに鳴り、やや急ストップ系のトラクションですがすぐに慣れるレベル。
慣れるのに少し時間が掛かったのは「ピボットサークル」の接地コントロール。
サークルに膨らみがあり、意図しないタイミングで引っ掛かるようにグリップし、初回バスケでは二回転倒しました。
幸い膨らみは小さく、その次のバスケでは乗りこなせるようになり、あとはただただアグレッシブで快適なトラクションに変わりました。
ただ人によっては違和感が解消されない可能性があるのでマイナス1ポイント。
基本かなり優秀なトラクションと思ってもらって良いかと。
CUSHIONING - 9 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
「クラウド・ミッドソール」単体のシンプルなクッションセットアップ。
クラウドは弾力性は強いながら、ややソフトめの質感。
反発性は弱いかも…と危惧しましたが、実際は「反応が速い系の高反発」。
小指側のミッドソールはアウトソールとシャンクで大部分がケージされている事、またアウトソールが厚めなカップ状になっている事も影響してそうです。
沈みも感じず、ソールの屈曲剛性も強めでかなり動きやすいクッションです。
吸収性も必要最低限は確保されています。
惜しいのは純正インソールのままだと、フォアよりヒールがやや低い後傾バランスになる事。
市販のインソール「スーパーフィートのグリーン」に替えると後傾感はかなり少なくなるため交換推奨。
※純正インソールはポリウレタン系のややラバー感のあるフォームで、適度な厚さもあり、これはこれで別モデルへの汎用性があるかもしれません。
"Nike Zoom BB NXT"の「リアクト・インソール」は少し吸収性過剰になって個人的にはNG。吸収性が欲しい方にはアリかもしれません。
※インソール交換はスコアに含めていません。
COURT FEEL - 9 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
クッションは厚過ぎず薄過ぎず、ダイレクトな質感。
ピボットサークル部分のトラクションさえ気にならなければ接地感には満足できるでしょう。
FIT/LOCKDOWN - 8 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
インナーとアッパーが一体になった「ワンピース・アッパー」のセットアップ。
アッパー素材はそれぞれ、ヒール周りはバリスティックな「メッシュ」、トーボックスは表面にメッシュを貼った「テキスタイル」、足甲部分は伸縮性ある「ニット」です。
またタンとストラップには「ヌバック」が使われています
ワンピースなので足入れ部分は拡がりませんが、元々ある程度の広さが確保してあるので足入れは簡単。
タンとヒールのパディングは適量で、ヒールカウンターの成型も良く、カカトの収まりは良好。
シューレースのロックも効いていて、抜け感や当たりは無し。
ストラップは根元(内足部)部分がラバーバンドで伸縮する設計なので、ロックダウンを更に高める効果があります。
気になった点としてはトーボックスには若干高さと幅があり、若干内部に空間を感じる事。
加えてつま先が反ったソール形状なため、急なストップでは何度かつま先が痛む事がありました。
幸いこの点は厚めのソックスに交換することでほぼほぼ対応できました。
足指が長めのプレイヤーは同様の現象が起きる可能性があるので、もし購入された場合は全力でプレーする前にご確認を。
アーチサポートはやや低く感じましたが、これもソックスを厚めにすることで同時に解消。
微調整が要りますが、それ以前でも優秀なレベルで安定したフィット&ロックダウン。
今までにレビュー外で履いたリーニンモデルは幅や高さが合わない事が多かったため心配していたフィット面でしたが、今作は当たりでした。
※※※サイズ選びに関して※※※
グローバルラストのマイサイズからハーフサイズ(0.5cm)ダウンの「27.0cm」を購入。
結果これでジャストサイズでした。
基本ハーフダウンで考えて良いモデルです。
※「スーパーフィートのグリーン」に交換時もサイズ感は変わりません。
※インソール交換はスコアに含めず、ソックス調整はスコアに含めています。
SUPPORT - 9 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
ピンクのシャンクプレートの捻れ剛性は強力で、ヒールカウンターの支えも十分。
薄めのニットの足甲部分のシューレースが当たる事もなく、つま先の当たりさえクリアできればサポート性は問題ないでしょう。
LATERAL TRANSITION - 9 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
トラクションやクッションの反応は優秀なので、加速感のあるトランジション。
加速感があるので、母指球部分の接地や、後傾のクッションバランスがやや気になりつつも高速で動けてしまいます。
色々なバッシュを履き過ぎて、今作より動きやすいバッシュを知っているため気になりますが、そうでなければパーフェクトに感じるかと。
HEEL-TOE TRANSITION - 9 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
前後方向でも左右方向と同様の感覚。
微妙にいつものステップと違う感覚ながら高速で進めます。
BREATHABILITY - 7 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
足甲部分は通気性の高いニット製で、ここがメインの通気口です。
半分はストラップで覆われてしまうためトータルの通気性は平均レベルと言ったところ。
DURABILITY - 9 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
最初に触れた段階では「クラウドフォームはヘタリが早いのでは?」と思っていましたが、数回履いた感じではかなり耐久性はありそうです。
アッパーのステッチや接着も丁寧です。
ストラップのマジックテープの毛足は短めで、ほとんどシューレースが貼り付かないのも嬉しいポイント。
とは言えごくたまに繊維が絡むことがあるので、保管や運搬時は付かないよう気を付ける方が無難でしょう。
WEIGHT - 9 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
441g(27.0cm・片足)
Final Conclusion
今作をまとめますと「履きやすい」。
定義が曖昧であまりレビューでは使ってこなかった言葉ですがシンプルに良いです。
何も考えずに毎日履きたいと思えるパフォーマンス。
履いてからつま先の部分が気になるなぁ。。という事はありますが、それでもまた履きたくなる。
経験則からして、歩いている段階からしっかりコートを押せている事が理由かと。
最近のエアやズームのストロベルとは真逆の仕様。
自分の様にこの辺りの機能が苦手な方にはハマる可能性があります。
現在ウェイドのオールシティシリーズは10作まで発売されているため、今作は既に数年前のモデル。
入手はなかなか難しいと思いますが、機会があれば是非お試しを。
履きやすいバッシュですので。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
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TRACTION - 9/10
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CUSHIONING - 9/10
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COURT FEEL - 9/10
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FIT/LOCKDOWN - 8/10
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SUPPORT - 9/10
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LATERAL TRANSITION - 9/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 9/10
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BREATHABILITY - 7/10
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DURABILITY - 9/10
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WEIGHT - 9/10