Nike Zoom Kobe I(1) Protro Performance Review
- テストカラー：Purple Reign(Blackout) (AQ2728-004)
- 主な機能：Full-length Zoom Air Unit, forefoot Inner Bootie, Phylon Midsole, Carbon Fiber Shank Plate, TPU Internal Heel Counter, Carbon Fiber External Heel Counter
- 着用した主なプレイヤー：Kobe Bryant, DeMar Derozan, Nick Young, P.J. Tucker, Malik Monk, Devin Booker, Marcus Morris, Jrue Holiday, Jordan Clarkson
- 価格：￥21,600(国内)・$175(海外)
Introduction
今回は"Zoom Kobe I(1) Protro(ズーム・コービー I プロトロ)"のパフォーマンス・レビューです。
Protroとは"Performance Retro(パフォーマンス・レトロ)"の略で、「機能を改良した復刻」ってことらしいです。
実際にオリジナル(※以下OG)からけっこうな機能変更が為されています。
OGの履き心地で思い出されるのは「剛性なかなか」「フィットそれなり」「トラクションそこそこ」「屈曲部分合わない」などなど、正直そこまでのハイパフォーマーではなかったかと。
なので今回のプロトロにはOGを軽く超えたパフォーマンスを期待したいところ。
早速その細部を見ていきたいと思います。
https://twitter.com/asterkicks
TRACTION - 7 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
「ヘリンボーン・パターン」と「ダイヤモンド・パターン」で構成されたアウトソール。
ソリッドラバーは硬めで、粘性はまずまず。
綺麗なコートでも少し制動距離があり、接地面積が大きい割りにあまりグリップしてくれません。
また特にダイヤモンド部分がホコリに弱く、コート状態によっては頻繁に拭く必要があるでしょう。
ソールには安定性があるので大きく体勢を崩す事はありませんが、正直頼りないトラクション。。。
スルスルと回転するように滑るので、上手く扱えばピボットは速くなるかもしれません。
トラクションはOGと同じ感覚です。
CUSHIONING - 7 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
OGでは「フォアフット・メットバッグ・ズームエア」と「ヒール・ズームエア」のセットアップでした。
※メットバッグは母指球部分に配置された楕円形のズームエアのこと。
今作では「フルレングス・ズームエア」に仕様変更。
クッションの第一印象は「薄い」。
OGに比べてかなりロープロファイルになっています。
"Jordan Why Not? Zer0.1"に似た乗り心地。
インソールもファイロンもズームエアもソフトな感覚で、足裏にフカフカとした吸収性を感じる事が出来ます。
初回のソール剛性は強く、しっかりした反発性が感じられました。
ですが、2回目で屈曲からの復元スピードがガクッとダウン。
その後、初回の感覚が戻る事はありませんでした。
反発性はギリギリ平均レベルくらいかと。
OGはもっとミッドソールがしっかりしていて反発があった気がします。
このPtotroはかなりソフトでコンフィー。
足裏に触れているだけなら快適ですが、動きの中では微妙です。。
COURT FEEL - 8 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
フラットで面積の大きいソールに薄いクッションと、接地感に必要な要素は揃っています。
ピボットしている時でさえトラクションの弱さは気になったためマイナス2ポイント。
FIT/LOCKDOWN - 6 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
「フォアフット・インナーブーティー」を「レザーとヌバックのアッパー」が包むセットアップ。
レザーは若干硬めの質感。
シルエットは全体的にこんもりしていて、特にトゥーボックスは高めの設計。
ここはOGと同じ仕様なので折り込み済み。
初回着用では、トゥーボックス以外はしっかりフィット。
2回目以降は「ヒールに抜け感」が発生。
クッション含めソール全体が柔らかくなったことが原因かと思われます。
パディングも多くないので、今後レザーも伸びてくることを考えるとサイズダウンが良かったかもしれません。
ただ長さが足りなくなる可能性が高そうで、ソックス追加か、厚いインソールに交換の方が良さそうです。
またヒールの抜け感に加えて「足全体が内側に傾く症状」が。。
原因はKobe自身が偏平足気味である事、もしくはメットバッグからフルレングスズームに替えた事か、あくまで憶測です。
とりあえずまったく私の足にフィットしません。
スナッグな、ぴったりしたフィットを好むプレイヤーはストレスに感じるかもしれません。
OGもフィットはあまり良くありませんでしたが、クッションが安定しているだけ今作よりは良かったかな、と思います。
※サイズ選びについて※
通常サイズの「27.5cm」を購入。
グローバルラストですが、トゥーボックスの空間が大きめ。
クッションが薄いですし、長さが足りなくなる可能性があるので、繰り返しになりますがハーフサイズダウンよりソックスかインソールで調節が良さそうです。
SUPPORT - 8 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
フィットはフワッと包む感じで、ガッチリとホールドしてくれる感じではありません。
トラクションもそこまで良くありません。
それでもソールはフラットで面積も大きいので、安定性はあります。
捻挫癖がなければサポート性は不安はないかと。
LATERAL TRANSITION - 6 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
トラクションの弱さと、内足側に傾くクッションバランスから動き出しでも切り返しでも微妙な感覚。
かなり頑張っても普段通りプレー出来ません。。
HEEL-TOE TRANSITION - 7 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
左右方向よりはトラクションと傾きの影響は少なく、頑張れば普段通りプレー出来ます。
クッションの性質上、ひたひたと這う感じ。
ポンポンと次にステップに移れる感じが欲しいプレイヤーは違うと感じると思います。
BREATHABILITY - 7 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
タンに針穴程度の通気口が開けられていますが、そこから通気する感じはあまり無し。
ただヒールのフィットが緩いためか、フルレザーの割りに熱が籠る事無くプレー出来ました。
フィットがジャストだと通気性も違って感じるかもしれません。
DURABILITY - 9 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
フルレザーのアッパーはそこまで変形すること無く、しっかりしたつくり。
クッションもファイロンが初めから薄いため、これ以上ヘタリようがありません。
長く履けるバッシュかと思います。
WEIGHT - 7 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
約458g(27.5cm・片足)
オリジナルよりけっこう軽量化されています。
ミッドソールがかなり削られているのでこれは納得。
ズームエアはフルレングスになっていますが、薄くなっているのでプラスマイナスゼロだと思われます。
また外付けのカウンターの素材も軽量化されているらしいですが、オリジナルを持っていないのでここは検証不可。
現代バッシュと比較すると重めで、フィットも甘いため体感の重さもそれなりです。
Final Conclusion
プロトロ…たしかにズームエアはフルレングスになっていますが、それによる機能改善は吸収性くらいでしょうか。
個人的にその吸収性は過剰に感じられ、プラスマイナスで言えばマイナス寄り。。。
トータルしてカジュアル向けの仕上がりで、オンコート用にはあまりオススメしません。
ちなみにインソールを代えたら、かなりのパフォーマンス向上が見られました。
交換前提の購入ならアリかと思います。
また他のカラーならトラクションも良いとの噂も聞きますし。
https://asterkicks.com/performance-review/1314.html
https://asterkicks.com/performance-review/79.html
https://asterkicks.com/performance-review/954.html
https://asterkicks.com/performance-review/1460.html
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TRACTION - 7/10
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CUSHIONING - 7/10
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COURT FEEL - 8/10
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FIT/LOCKDOWN - 6/10
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SUPPORT - 8/10
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LATERAL TRANSITION - 6/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 7/10
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BREATHABILITY - 7/10
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DURABILITY - 9/10
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WEIGHT - 7/10
