Nike Air Maestro II(2) QS Performance Review
- テストカラー:Trifecta(AJ9281-600)
- 主な機能:Heel Air Unit, Full-length Inner Bootie, Phylon Midsole, TPU Shank Plate, TPU Internal Heel Counter
- 着用した主なプレイヤー:Scottie Pippen
- 価格:¥-(国内)・$140(海外)
Introduction
今回は"Air Maestro II(2) QS(エア・マエストロ・2・クイックストライク)"のパフォーマンス・レビューです。
このビビッドなレッドは、スコッティ・ピッペンが1994年のNBAオールスターゲームで着用していたカラーで、今見てもなかなかの存在感。
シューズカラーに対するリーグ規則が厳しかった90年代に於いては、圧倒的な存在感だったと記憶しています。
規制は「白か黒がシューズ全体面積の50%以上を占めている事」でしたが、オールスターゲームだけは「規則適用外」と言う事で今作がデビュー。
そしてピッペンはそのオールスターでMVPを獲得と、ストーリー満載の一足。
オリジナルは買う事が出来ず、2004年の復刻で初めて購入。
ただ当時の自分は何故かオフコートメインの使用にしてしまったため、細かいパフォーマンスは覚えていません。。
漠然と良かった印象はあるので期待値高めの設定。
今回はしっかり細部を見ていきたいと思います。
https://twitter.com/ASTERKICKS
TRACTION - 9 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
「ヘリンボーン・パターン」をベースに、ヒールと親指部分のみ「ドット・パターン」で構成されたアウトソール。
ソリッドラバーの粘性は素晴らしく「最高レベル」と言って良いかと。
ラバー自体はそこそこの硬さながら、ミッドソールがかなりソフトでソール全体はしなやかです。
特にフォアは深いフレックス・グルーブも合わさり、ビタッとコートに貼り付く感覚。
ホコリの影響も一切ありません。
ただし、ミッドソールがソフト過ぎて急な切り返しでは「フォア全体」が沈む様にブレます。
"Nike Kobe A.D."(ローカットの方)と似た感覚です。
違いは今作は左右だけでなく、前後方向でも起こると言う事。
ステップバックでもフォアのミッドソールが前方向に「潰れる」感じで、思い通りの位置で止まるのが難しい…。
ラバーの強力なトラクションと、ミッドソールの剛性がアンバランスですね。
細かいステップであればブレは起きないので、動き方に工夫が要求されるトラクションです。
CUSHIONING - 7 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
「ファイロン・ミッドソール」のヒール上部に「通常エア」を埋め込んだクッション・セットアップ。
中足部には小さめの「TPUシャンクプレート」を内蔵。
ファイロンがとにかくソフトでフカフカのソファの様。
前述のとおりトラクションに影響が出るレベルで、です。
ヒールエアの感覚もはっきり感じられ、クッション全体には適度な厚さがあります。
「フォアの沈み」さえクリア出来れば、衝撃吸収性は快適でしょう。
通常スピードではソール全体の剛性は悪くなく、ブレも無く動きやすいです。
急な動きでは…つま先が犠牲になりますね。
2004年レトロではこんな事はなかったと思うのですが…。
当時より10kgほど増えた体重が原因でしょうか??
フォアのミッドソールが潰れない様なインソールとかがあれば改善されるかもしれません…。
Bauerfeind(バウワーファインド)のフルカーボンのインソールとか。。。
とりあえずスーパーフィートではあまり改善が見られませんでした。
COURT FEEL - 8 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 9 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
「フルレングス・インナーブーティー」を「レザーとヌバックのアッパー」が包むセットアップ。
アッパーの黒い部分はヌバックで、赤い部分はレザーですが、これは別々のパネルに分かれています。
なのでセクションによっては、インナーブーツ・ヌバック・レザーの三重構造に。
シューレースも各パネルを複雑に通っており、かなり細かいフィット調節が可能です。
インナーブーツは最近のモデルと違い、足入れのしやすい成型で、やや肉厚。
ヒールカウンターの成型も良く、アーチサポートも適度な高さがあります。
アッパーはなかなかに素晴らしい仕上がり。
※少しつま先の接着剤痕が気になりますが許容範囲内。
レザーの質感も素晴らしく、シルエットも美しい。
最初はこのレザーがソフトさが悪さをしていると思っていましたが、犯人はミッドソールでした。
アッパーに罪はありません。
※サイズ選びについて※
マイサイズの「27.5cm」を購入。
レトロにはEPもPFも無いのでグローバルラストになります。
僅かに長いですが、高さと幅はちょうど良いです。
SUPPORT - 7 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 7 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 7 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 7 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 7 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 8 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
うーん…期待したパフォーマンスとかなり隔たりが。。
体重増加で合わなくなったのか、今回のレトロで仕様が変わったのか原因は不明です。
少なくとも2011年に発売された"Air Maestro Flight"の方が良かったですね。
ルックスは別にして、ソール周りがよりカッチリした仕様で、かなりプレーしやすかったと記憶しています。
今作も軽量プレイヤーやソフトなクッションが好きなプレイヤーなら、履きこなせるかもしれません。
私はオフコートで楽しみたいと思います。
the image via https://hypebeast.com/2011/10/nike-flight-maestro-plus
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TRACTION - 9/10
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CUSHIONING - 7/10
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COURT FEEL - 8/10
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FIT/LOCKDOWN - 9/10
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SUPPORT - 7/10
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LATERAL TRANSITION - 7/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 7/10
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BREATHABILITY - 7/10
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DURABILITY - 7/10
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WEIGHT - 8/10