k1x Paradoxum Performance Review
- テストカラー:Teal(1163-0100/4018)
- 主な機能:Forefoot W.H.U.I.T.A, Heel W.L.O.T.C, EVA Midsole, TPU Internal Heel Counter, TPU Shank Plate
- 着用した主なプレイヤー:
- 価格:¥16,200(国内)・$99.99(海外)
Introduction
今回はk1x(ケイワンエックス)のパフォーマンスモデル"Paradoxum(パラドクサム)"のパフォーマンス・レビューです。
k1xはドイツ発のバスケットボールブランドで、かつてはNBAでもRon Artest(ロン・アーテスト)と名乗っていた時代のMetta World Peace(メッタ・ワールド・ピース)やJames White(ジェームズ・ホワイト)が契約していました。
現在契約中のNBAプレイヤーはAdrian Payne(エイドリアン・ペイン)のみですが、ヨーロッパやプロダンカーの間では未だに人気のメジャーブランドです。
プロのダンカーだとJordan Kilganon(ジョーダン・キルガノン)やJustin Darlington(ジャスティン・ダーリントン)、Porter Maberry(ポーター・メイベリー)など、世界のトップダンカーが名を連ねています。
現在k1xのパフォーマンスモデルは今作の他にAnti Gravity(アンチ・グラビティ)"と呼ばれるミッドカットのモデルが存在します。
アッパーの構成は若干異なりますが、クッションとソールはどちらも同じもの。
なので今作は"Anti Gravity"のローカット扱いで展開されています。
両者の比較は後日アップする"Anti Gravity"のレビュー内でやる予定で、今回は"Paradoxum"単体でのレビューです。
ちなみに"Paradoxum"とは「逆説」を意味する古代ギリシャ語で、現代英語で使われている"Paradox(パラドックス)"の語源だそうです。
それではその細部を見て行きたいと思います。
TRACTION - 10 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
CUSHIONING - 7 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
「EVAミッドソール」のフォアフットに「W.H.U.I.T.A.」を、ヒールに「W.L.O.T.C」を埋め込んだクッションセットアップ。
アルファベットが多く分かりにくいですが噛み砕いて言うと、フォアには反発性重視の高密度フォームが、ヒールには吸収性重視の低密度フォームが使われているという事。
k1xの初代パフォーマンスモデル"Chiefglider(チーフグライダー)"でも同じセットアップでしたので、k1xファンにはお馴染みだと思います。
クッション全体はかなり薄めでコートに近い感覚。
その薄い中でもフォアとヒールのフォームの差ははっきり感じられます。
またヒールのクッションは低密度でソフトながら沈み過ぎる事もありません。
ビッグマンや体重あるプレイヤーには物足りないかもしれませんが、必要な吸収性は備えています。
ミッドフットの捻れ剛性は良く、フォアフットの屈曲部分の剛性は若干弱め。
薄いフォームクッションの反応は速く、軽量プレイヤーであれば十分な反発性を得られるでしょう。
私は75kgなので少し物足りなく感じました。
特に驚くクッショニングではありませんが、逆に癖がなく扱いやすいとも言えます。
COURT FEEL - 10 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 9 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
今作"Paradoxum"はカラーによってアッパーの素材が異なり、「シンセティック・レザー」と「メッシュ」の2タイプ存在します。
今回使用したカラーは「シンセティック・レザー」の方です。
レザーと言っても十分にしなやかで足当たりはかなりナチュラル。
構造は非常にシンプルでほとんどギミックはありません。
タンが足底とラバーバンドで繋がっていることくらい。
それでもフィット・ロックダウンは悪くないどころか優秀なレベル。
かなり快適です。
唯一気になったのは「ヒールカウンターの成型にわずかにゆとりがある事」。
履き口周りのパディングをもう少し増やすか、カウンターの成型をタイトにしてくれたらパーフェクトでした。
※一方「メッシュ・バージョン」についてですが、アッパーはソフト過ぎ、大人の男性がバスケするには耐久性・サポート性が足りていない感覚です。
体重が軽いキッズボーラーやガールズボーラーのためのバッシュと思った方が良いかと思います。
※サイズ選びについて※
ヒールカウンターに若干ゆとりがあり、トゥーボックスも広めの作り。
海外ブランドの通常サイズからハーフサイズダウンがオススメです。
SUPPORT - 7 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 9 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 8 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 8 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 9 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
首都圏ではかなり前からバスケブランドとして認知されているk1x。
今住んでる地方でも多く目にするようになったのはここ数年ですかね。
"Chiefglider"や"Strictly Business(ストリクトリー・ビジネス)"がトップパフォーマーだった頃と時代が変わったなぁ、と。
肝心の今作"Paradoxum"ですが「85点」というハイスコア。
私の場合リングジャンプのトレーニングさえしなければ足首の痛みも出ないので、練習用のバッシュとしては申し分ありません。
インソールを交換したら試合用としてもアリですね。
ローカットバッシュを検討している方は候補リストに加えて良いでしょう。
同価格帯のローカットモデルには"Kyrie 3"や"PG 1"などがありますが、今作の方がオススメです。
今作のミッドカットに当たる"Anti Gravity"も近々レビューする予定でいます。
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TRACTION - 10/10
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CUSHIONING - 7/10
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COURT FEEL - 10/10
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FIT/LOCKDOWN - 9/10
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SUPPORT - 7/10
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LATERAL TRANSITION - 9/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 8/10
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BREATHABILITY - 8/10
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DURABILITY - /10
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WEIGHT - 9/10