Air Jordan XIV(14) Retro(2016) Performance Review

- テストカラー:Indiglo(487471-005)
- 主な機能:Forefoot Zoom Air Unit, Heel Zoom Air Unit, Phylon Midsole, TPU-Chrome Composite Shank Plate, TPU External Heel Counter
- 着用した主なプレイヤー:Michael Jordan, Reggie Miller, Dwyane Wade, Kawhi Leonard, DeMer Derozan, Jimmy Butler, DeMarcus Cousins, Shannon Brown, Terrence Jones, Nate Robinson, Andre Drummond, Gilbert Arenas, Ron Artest,
- 価格:¥24,840(国内)・$190(海外)
Introduction
今回は"Air Jordan XIV Retro(エアジョーダン14レトロ)"のパフォーマンス・レビューです。
オリジナルの発売は1999年で、今回使用したのは最新の2016年発売のレトロです。
「オリジナル」と2008年頃までの「初期レトロ」は素晴らしいバッシュで、個人的に「すべてのエアジョーダンシリーズの中でベスト」のパフォーマンスでした。
そのパフォーマンスを求めて、毎回レトロが発売される毎に履いてますが、近年は裏切られてばかり。
どれもミッドソールがすぐにヘタリ、数回履いただけでシューズ全体もグニャグニャ変形し始めました。
そこでジョーダンブランドのリマスター宣言が2015年にあり、今度こそは…とメチャクチャ期待しての購入です。
さてどうなりますか。。。機能の細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 10 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
CUSHIONING - 7 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
「ヒール・ズームエア」と「フォアフット・ズームエア」のセットアップ。
「オリジナル」のフォアフットは、4つに分節された「4チェンバー・アーティキュレイティッド・ズームエア」が使用されていました。
「初期復刻」が4チェンバーだったかは定かではありませんが、感触はオリジナルと変わらず快適でした。
少なくとも今作はかなり容量の少ないズームエアが使われており、しかもミッドソールが薄い。
個人的には「ミッドソールの薄さ」が最も不満に思うポイントです。
これは近年のレトロよりは多少マシになり、シューズ全体がすぐにヘタるなんてことはありませんが、インソールのクッション性を加味してようやくギリギリ平均レベルの吸収性。
"Jordan Jumpman Pro Retro(2017)"も似た感覚でしたが、今作の方がさらに薄い気がします。
加えて今作はアッパーのロックダウンがおかしく、足がシューズ内でスライドする感覚があり、剛性あるソールに上手く体重が乗りません。
平均レベルの反発性はありますが、このソール剛性のポテンシャルを半分も引き出せてない印象です。
「オリジナル」と「初期レトロ」は間違いなくパーフェクトスコアだっただけに、この仕様は残念でなりません。。。
COURT FEEL - 8 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 6 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
インナーブーツやラバーバンドなど一切なく、アッパーとタンのみのかなりシンプルなアッパーセットアップ。
工夫があるとしたら「アッパーの成型」と「ヒール周りのパディング」の部分です。
「オリジナル」や「初期復刻」ではこの部分も素晴らしいフィット感でした。
今作は残念ながらどちらもダメ。。。
パディングは厚みがあるものの、硬く足に上手くフィットしません。
シューレースをギリギリまで締めても、この硬いパディングが足を前方へ押し出す様に働きます。
シューレースのヒール方向へのロックダウンは悪いわけではありませんが、このパディングに負けてしまっています。
これらが反発性や接地感にも影響した「シューズ内で足がスライド」する現象の原因です。
またパディングは履き口周りにしかなく、カカトやアキレスの部分にデッドスペースが生まれ、この辺りもプレーしていて気になりました。
「リマスター」により改善されたポイントは「レザーの質」だけ。
ルックスは良くなっていますが、パフォーマンスは…閉口せざるを得ないレベル。
安いチームモデルやテイクダウンモデルならまだしも「エアジョーダン」でこれは。。。
※サイズ選びについて※
幅と高さは通常サイズと同じ感覚。
長さが鬼門で、履き口のパディングの厚さと硬さから、ジャストサイズで履くとつま先がぶつかって痛みます。
基本ハーフサイズアップで考えた方が良いと思います。
SUPPORT - 8 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 9 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 7 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
問題は前後方向です。
全力でプレーするとつま先が痛みます。
走るうちに足がソールに乗る位置が微妙に変わってくるため、修正しようとしてバタバタと変な走り方になります。
"Hypershift"(ハイパーシフト)と似た感覚で、ハーフサイズアップで履くしか解決策がなさそうな印象です。
BREATHABILITY - 7 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 9 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 8 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
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TRACTION - 10/10
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CUSHIONING - 7/10
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COURT FEEL - 8/10
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FIT/LOCKDOWN - 6/10
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SUPPORT - 8/10
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LATERAL TRANSITION - 9/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 7/10
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BREATHABILITY - 7/10
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DURABILITY - 9/10
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WEIGHT - 8/10