Nike Air Zoom Flight 96 Performance Review
- テストカラー:Dream Team #6 Penny Hardaway PE
- 主な機能:Full-length Zoom Air Unit, Phylon Midsole, TPU Internal Heel Counter, TPU External Heel Counter, TPU Shank Plate
- 着用した主なプレイヤー:Anfernee Penny Hardaway, Steve Nash, Thaddius Young, Walter McCarty
- 価格:¥-(国内)・$130(海外)
Introduction
今回は"Air Zoom Flight 96"のパフォーマンス・レビューです。
使用したのは最新の2016年復刻。
ペニー・ハーダウェイのアメリカ代表時の背番号が刺繍された「オリンピックカラー」です。
ズームフライト96の復刻は2007年と2014年に続いて、今回で3回目。
2014年の復刻では、通常「フルレングスズーム」であるはずのクッションが「ヒールズームのみ」にダウングレードされていました。
その履き心地はソフト過ぎて物足りないパフォーマンスだったと記憶しています。
今回は無事「フルレングスズーム」に戻っています。
また、アッパーのタンブルレザーの質感も良くなり、ハイパフォーマンスが期待できそうです。
それでは細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 6 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
"Air Penny II(2)"と似た、前後にプレッシャーマップ型サークルを配置したアウトソール・パターン。
ラバーは青みがかったアイスタイプのトランスルーセント。
オリジナルはクリアタイプのトランスルーセントでしたが、この仕様変更は黄ばみ対策でしょう。
ラバーは硬く、粘性はそこそこ高め。
中央の塗装されたサークル部分が"Air Penny II(2)"と同様にホコリを吸着しやすく、スルスル滑る。
原因は「塗料の性質」と「アウトソールの面積」かと。
塗料に関しては使用していく内に擦り減って、徐々に改善されてきます。
アウトソールは面積が大き過ぎ、ソール全体で接地した場合は特に、体重が分散して十分な摩擦を得られない印象。
ソール全体を使うより、つま先やエッジ部分を接地させるステップの方が快適に動けます。
CUSHIONING - 7 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
ファイロンミッドソールとフルレングス・ズームエアのクッション・セットアップ。
フルレングスズームは最新モデルの"Zoom KD 9(IX)"や"Air Jordan XXXI(31)"と比べるとかなり薄め。
ですが、インソールがかなり薄いので、ズームエアのプニプニした感触はしっかりと足裏で感じます。
"Air Jordan XII(12) Retro"と似た感覚で、ズームエアの厚さも同じくらいでしょう。
ですが、今作の方がソールとファイロンの剛性は遥かにあり、鉄板の様。
オリジナルのエアジョーダン12を思い出しました。
特に動きの中では足当たりが厳しく、薄いズームエアとインソールでは役不足でしょう。
平均には届かないレベルの衝撃吸収で、スコアにすると"6/10"くらい。
インソールは厚みあるものに交換がオススメです。
凄まじい剛性は反発性には大きなプラス。
残念なのは、ここでも広過ぎるソール面積が影響してきます。
ソール全体を使ったステップでは、トラクション同様に、十分な反発性を得るのはなかなか難しい仕様。
つま先やエッジ部分など接地面積を限定したステップであれば、剛性を反発性に上手く変換できます。
ステップの仕方によって、好き嫌いが真っ二つに分かれるクッションでしょう。
COURT FEEL - 7 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 9 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
SUPPORT - 9 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 7 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 7 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 7 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 10 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 7 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
無事オリジナルのフルレングスズーム仕様に戻って復刻された今作。
フルレングスズーム搭載の初期モデルらしい鉄板のような剛性もしっかり復活しています。
滑りやすいソールもオリジナルに忠実…。ここは改善して欲しかったところです…。
かなり癖のあるパフォーマンスで、スコアも伸び悩みました。
何となくプレーしていると、重心の定まらないソールはホントに走り難い。
ただ、細かい重心移動と、接地ポイントを意識してプレーすると、一転スムーズどころか普段以上に加速して動けます。
この重心の意識は他のバッシュでプレーするときにも応用できるので、練習用・トレーニング用として活躍してくれるでしょう。
正直、試合用には向かない仕様ですが。
練習用としてなら、面白い存在となる可能性のある1足です。
-
TRACTION - 6/10
-
CUSHIONING - 7/10
-
COURT FEEL - 7/10
-
FIT/LOCKDOWN - 9/10
-
SUPPORT - 9/10
-
LATERAL TRANSITION - 7/10
-
HEEL-TOE TRANSITION - 7/10
-
BREATHABILITY - 7/10
-
DURABILITY - 10/10
-
WEIGHT - 7/10