Air Jordan XII(12) Retro Performance Review
- テストカラー:French Blue(130690-113)
- 主な機能:Full-length Zoom Air Sole Unit, Carbon Fiber Spring Plate, Phylon Midsole, Internal Heel Counter
- 着用した主なプレイヤー:Michael Jordan, Russell Westbrook, Carmelo Anthony, Kemba Walker, John Wall, Ray Allen, Kobe Bryant, Joe Johnson, Scottie Pippen, Nate Robinson, Rudy Gay, Andre Roberson, Demarcus Cousins
- 価格:¥22,680(国内)・$190(海外)
Introduction
今回は"Air Jordan 12 Retro"のレビューです。
使用したのはリマスター以降、初めてのリリースとなる2016年発売モデル。
リマスターでどのような機能に仕上がるのか発売前からかなり気になっていました。
オリジナルのレンガのようなスーパーハードな剛性を復活させるのか?
それとも2003年レトロ以降の若干しなやかさを持たせたつくりで行くのか?
さっそく細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 9 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
CUSHIONING - 9 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
ファイロン・ミッドソールにフルレングス・ズームエアのクッションセットアップ。
フルレングス・ズームエアが搭載された最初のエアジョーダンになります。
シャンクプレートは前作"Air Jordan 11 Retro"と同様のカーボンファイバー製。
基本機能は同じものですが、今作では「カーボンファイバー・スプリングプレート」と名称が変更されています。
レザーやシャンクなど何かと「硬い」イメージのある12ですが、ミッドソールのファイロンは非常にソフト。
今までのAJ12レトロと比較しても最もソフトではないかと。
加えてインソールもスポンジ状のオーソライトなので、体重を掛けると足が沈み、ダイレクトにズームエアに乗っている感触があります。
衝撃吸収性は最高レベルでしょう。
ミッドソールがソフトな分、剛性はAJ12レトロとしてはもっとも弱い印象。
とは言っても、シャンクプレートは健在なので、手ではほとんど曲げることができないレベル。
この剛性なら反発性も最高…かと思いきや、アーチサポートが無いため足裏とソールの連動がイマイチ。
加えてクッションが沈み過ぎるような…。
ズームエアの反発性はありますが、反発の反応スピードは最高ではありません。。
オリジナルの感覚を知っていると、物足りない印象です。
反発性は"8/10"くらいかと。
COURT FEEL - 8 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 7 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
レトロモデルらしいレザーにレザーを縫い合わせたアッパー。
さすがにリマスター後とあってレザーの質は改善されていて、足の動きと連動してナチュラルにフィットします。
但し、足幅が広かったり、甲高だったりすると硬い縫製部分が馴染むまではストレスを感じるかもしれません。。
ヒール周りには厚いパディングやアキレスパッドはなく、ヒールカウンターも少しゆとりある成型。
シューズ内部のアーチサポートもないため、ぴったりとしたフィット、ロックダウンを好むなら、シューレースを最上段まで締める必要があるでしょう。
フィット感は平均レベルかと。
サイズに関しては全体に作りが若干大きめ。
通常のナイキサイズからハーフサイズダウンしても良いかもしれません。
SUPPORT - 10 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 8 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 8 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 5 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 9 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 7 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
トータルパフォーマンスとしてはオリジナルよりも2003年以降のレトロに近い印象。
そのレトロたちと比較しても今作はファイロンのソフトさが際立ち、現代バッシュの感覚に寄せてきた印象。
癖は少なくなり、今までのレトロより履きやすくなっています。
逆に自分のように、オリジナルの剛性・高反発のミッドソールの感覚を覚えていると少し物足りなく感じるかもしれません。
いずれにしても、リマスター以前のようにレザーにイビツなシワが入ったり、成型の歪みもなく、シューズとしての出来は素晴らしい仕上がり。
オンコート用としては履きやすくなったとは言え、癖はあるので自信を持ってオススメはしませんが、オフコート用としては、この作りは申し分ないでしょう。
今後のレトロモデルにも期待できそうです。
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TRACTION - 9/10
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CUSHIONING - 9/10
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COURT FEEL - 8/10
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FIT/LOCKDOWN - 7/10
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SUPPORT - 10/10
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LATERAL TRANSITION - 8/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 8/10
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BREATHABILITY - 5/10
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DURABILITY - 9/10
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WEIGHT - 7/10