Nike Air Zoom Huarache 2K4 Performance Review
- テストカラー:Wolf Grey(308475-002)
- 主な機能:Huarache System, Inner Bootie(Forefoot Only), Carbon Fiber Shank Plate, Forefoot Zoom Air Unit(Met Bag), Heel Zoom Air Unit, Phylon Midsole, TPU External Heel Counter
- 着用した主なプレイヤー:Kobe Bryant, Paul George, Andre Roberson, Eric Bledsoe, Amir Johnson, Rajon Rondo, Deron Williams, P.J. Tucker, Jeff Teague
- 価格:¥-(国内)・$150(海外)
Introduction
今回は"Air Zoom Huarache 2K4"のパフォーマンス・レビュー。
コービーがナイキの契約下で最初に着用したモデルで、セミシグネチャーとして扱われています。
使用したのは最新の2016年復刻。
コービー引退後のレトロ展開は"FTBパック"以外では、今作や"初代Hyperdunk"などセミシグからのようですね。
見た目はハラチの基本であるインナーブーツにアンクルストラップと、初代"Hyperrev"や"Air Jordan XX(20)"と似た構成。
前後ズームエアやシャンクなど高パフォーマンスに必要な条件はすべて揃っているように感じます。
ではその細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 9 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
CUSHIONING - 7 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
ファイロン・ミッドソールと、ヒールとフォアフットの前後ズームエアのクッション・セットアップ。
ファイロンはかなりソフトで、ヒールのズームエアの容量もかなり多め。
フォアのズームエアは、通常の長方形ではなく、母指球下に"Met Bag(メットバッグ)"と呼ばれる円形ズームエアが埋め込まれています。
ちなみにこれは"Zoom Kobe V(5)"や"Zoom Kobe VI(6)"と同様のクッション・セットアップです。
ここまで聞くと凄まじく快適なクッションが期待されますが、パフォーマンスはなんと平凡。
平凡に落ち着いてしまった主な原因はインソールかと。
全体の素材は広く使われているオーソライトですが、フォアとヒールに硬質な素材で出来たパッドが追加されています。
これによりズームエアの感触はボヤけてしまい、足裏とソールのフィット感にまで影響して来ます。
それでもファイロンが十分にソフトなので衝撃吸収性は平均よりやや上レベルでしょう。
メットバッグのズームエア同様、シャンクプレートもシューズの内側半分しかカバーしていないため、シューズ全体の剛性はアンバランス。
内側が硬く、外側は柔らかく何とも奇妙な履き心地。
剛性ある母指球側に普段以上に体重を載せるような意識でプレーしないと、満足行く反発性が得られないでしょう。
バスケは複合的な動きが求められるスポーツなので、こういった条件が限定されるのは何とも厳しいです。
反発性は平均以下でしょう。
COURT FEEL - 5 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 7 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
フォア限定のインナーブーツをヌバックのアッパーで覆い、そのアッパーにアンクルストラップが繋がっています。
シューレースホールはくるぶし辺りが最上段なので「ローカット+アンクルストラップ」となる仕様。
"初代Zoom Hyperrev"や"Air Jordan XX(20)"が思い出されます。
インナーブーツの生地に伸縮性はありますが、ゆったりした成型のためフィットは甘め。
ヒールカウンターの成型もゆったりしています。
シューレースを締めても、イマイチ足にフィットしません。
それでもスコアが平均レベルに収まったのはアンクルストラップのおかげ。
このストラップを締めなければ、プレーしたくないレベルです。
クッションのアンバランスさやシューズの捻れも、かなりストラップが抑えてくれます。
少しタイトに締めるのがオススメです。
それでようやく平均的なフィット感、ロックダウンが得られるかと。
サイズに関しては、作りは若干大きめです。
ハーフサイズダウンするか微妙なラインなので、要試着モデルでしょう。
SUPPORT - 6 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 5 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 8 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 8 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 7 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 7 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
オリジナルは購入したものの、すぐに人に譲ったか、売ったかでほとんど履かず仕舞でした。
当時の履き心地を覚えていないので、実質今回が初めての2K4の着用となったわけですが…結果はスコアの通り。
「コービーファンの方や、デザインが気に入ったとかでなければオススメしませんパターン」のバッシュです。
オリジナルは違ったのかな??
少なくとも当時コービーが履いていたPEバージョンはかなり仕様変更されていた、と信じたいです。
もしこのパフォーマンスのバッシュを履いて、当時のパフォーマンスだとしたらコービー、ヤバ過ぎます...。
ともあれこの2016年復刻はオススメしませんが、もし着用されるならインソールの交換は必須です。
特殊なインソールでなくても市販モデルのインソールを転用するだけ良いでしょう。
実際に試したところ、かなりパフォーマンスは良くなりましたので。
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TRACTION - 9/10
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CUSHIONING - 7/10
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COURT FEEL - 5/10
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FIT/LOCKDOWN - 7/10
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SUPPORT - 6/10
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LATERAL TRANSITION - 5/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 8/10
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BREATHABILITY - 8/10
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DURABILITY - 7/10
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WEIGHT - 7/10