Adidas D Lillard(Dame) 2.0 Boost Primeknit Performance Review

7月 26, 2016
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  • テストカラー:NBA All-star Game Aurora Borealis (Q16510)
  • 主な機能:Primeknit, Heel Boost, Forefoot Adiprene+, Stable Frame, CMEVA Midsole, PU Insole, TPU External Heel Counter, Techfit Inner Bootie
  • 着用した主なプレイヤー:Damian Lillard
  • 価格:¥24,840(国内)・$115(海外)

Introduction

adidas-all-star-weekend-toronto-collection-01今回のレビューはリラードの2ndシグネチャーブースト/プライムニットバージョン

通常版ではウーブン素材だった部分がプライムニットに変更され、ミッドソールから下は“Crazy Light Boost 2015”と同じものに変更されています。

この変更でどうパフォーマンスが変わって来るのか、機能の細部を見ていきたいと思います。

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TRACTION - 8 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

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“Crazy Light Boost 2015”と全く同じ細かいヘリンボーン・パターンのアウトソール。
パターンが浅く、ホコリが吸着しやすい構造もそのまま。

ある程度以上のホコリを吸着すると一気にパフォーマンスが低下。

頻繁に拭く必要があるでしょう。

綺麗なコートであれば、素晴らしくグリップします。

落差が激しいトラクションです。

CUSHIONING - 8 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

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CMEVA製ミッドソール、ヒール・ブースト、フォアフット・アディプリーン・プラス、ポリウレタン製インソールのセットアップ。

基本のツーリングは“Crazy Light Boost 2015”と同じです。

唯一の変更点は、ポリウレタン製インソールに厚みを持たせたこと。

このインソールのおかげで、フォアフット部分の衝撃吸収性は増し、アーチサポートも良い感じ。

この厚さなら交換しなくても快適にプレーできるでしょう。

ブーストの衝撃吸収性は相変わらず素晴らしく、ヒールのクッションは文句なしです。


フォアのアディプリーン・プラスは硬いCMEVAに包まれているため、存在をまったく感じません。

それでもCMEVAが硬いおかげで、フォアフットの剛性・復元力は比較的強く、それなりの反発性は確保されています。

COURT FEEL - 9 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

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“Crazy Light Boost 2015”と同じフラットなアウトソール。

インソールが厚くなり、アーチサポートがしっかりした事で接地感はより良くなっています。

満点にしたいところですが、ホコリに弱いソールとたまに変形するブーストが気になるのでギリギリ届かずです。

FIT/LOCKDOWN - 7 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

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インナーブーツプライムニット・アッパーのセットアップ。

プライムニットがどう機能するのか?

このモデルで最も気になっていたポイントです。


プライムニットは裏地にメッシュ素材を貼り付けただけで、非常に優しい足当たり。

成型の良いインナーブーツは、足入れがしやすく快適。

これら個々のパーツはかなり優秀ですが、そのバランス・組み合わせ方が何とも微妙…。


“D Lillard 2.0”のアッパーのラストと“Crazy Light Boost 2015”のソールの幅が合っていない…。

アッパーが幅広なのに対して、ソールが狭いです。

そのため特に左右方向への動きでは、小指部分のアッパーが溢れるシチューションがしばしばありました。

通常版“D Lillard 2.0”は絶妙なフィット感だったので、それを越えるのは難しかったのかもしれません。


サイズに関しても難しいモデルです。

アッパーの溢れを防ぐためにはハーフサイズダウンが良いかもしれませんが、そうするとアッパーに負荷が掛かり過ぎ、耐久性が落ちる可能性があります。

要試着モデルかと思います。

SUPPORT - 9 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

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マイナスポイントは、ホコリに弱いアウトソールと、ソールから溢れてしまうアッパーですが、それ以外のサポートがしっかりしているので怪我をしそうな感覚はありません。

面積の大きいアウトソールは安定感があり、トルションが捻れを防止。

独特の形状のヒールカウンターはガッチリとカカトのブレを防止してくれます。

LATERAL TRANSITION - 7 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

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急な切り返しでは、アッパーの小指部分が溢れる感覚があり、大きくマイナス。

通常スピードであれば、そこまで違和感は感じません。

インソールのアーチサポートも効いています。

平均レベルの動きやすさは確保されています。

HEEL-TOE TRANSITION - 9 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

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縦方向に走る分には緩いフィットやブーストの変形の影響は少なめ。

こちらも、インソールのアーチサポートが効いています。

加えてトラクションが前後方向の方がよく効くパターンのため、重心移動は非常にスムーズです。

BREATHABILITY - 8 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

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厚いパディングのあるヒール周り以外は、通気性がしっかり考慮された設計。

プライムニットは裏地が貼ってありますが、メッシュ生地なのでそこまで通気に影響しません。

DURABILITY - 8 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

DSC06908ソールに対して、アッパーのラストが広過ぎ、特に小指部分が切り替えし時にたびたび溢れます。

すぐに破れるなんてことは無さそうですが、長期の使用ではダメージが来る可能性があるでしょう。

また“Crazy Light Boost 2015”のレビューでも指摘しましたが、ソールのパターンが浅く、減りやすいのもマイナスポイント。

ギリギリ平均レベルの耐久性かと思います。

WEIGHT - 8 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

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約415g(27.5cm・片足)

※実際に計測した重量です。

Final Conclusion

usa-today-9286084.0アッパーが溢れは少し気になりますが、トータルでは“Crazy Light Boost 2015”とかなり似たパフォーマンスです。

逆にバウンスバージョンの“D Lillard 2.0”と似た機能を求めると、ちょっと違うと感じると思います。

“Crazy Light Boost 2015”が合っていたプレイヤーには好まれる仕様でしょう。

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  • TRACTION - 8/10
  • CUSHIONING - 8/10
  • COURT FEEL - 9/10
  • FIT/LOCKDOWN - 7/10
  • SUPPORT - 9/10
  • LATERAL TRANSITION - 7/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 9/10
  • BREATHABILITY - 8/10
  • DURABILITY - 8/10
  • WEIGHT - 8/10
TOTAL SCORE
B 80 / 100

PERFORMANCE RANKING

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