Nike Giannis Immortality Try-on Review

今回は“Nike Giannis Immortality(ナイキ ヤニス・イモータリティ)”の「トライ・オン」、試着段階でのレビューです。
※自分用のメモも兼ねている投稿なので、いつものパフォーマンスレビュー以上に参考程度に考えて頂ければと思います。
試着カラーは「ホワイト/メタリックゴールド/ブラック」。
型番は“CZ4099-100”。
今作はNBAミルウォーキー・バックスのGiannis Antetokounmpo(ヤニス・アデトクンポ)モデル。
彼のシグネチャーですが、メインのズームフリークシリーズとは別枠のテイクダウンに当たるのが今作です。
テイクダウンとはクッションや素材が安価なものに変更されていて価格を抑えてより求めやすく変更したモデルの事。
レブロンならソルジャーシリーズ、KDならトレイ5シリーズがテイクダウンとして展開されています。
※クッションが少なく安価な素材を使ってるとは言え、バッシュのパフォーマンスはトータルのバランスも大事なので、テイクダウンの中にも予想以上に良いモデルは存在します。
全面が前後に走る「ヘリンボーン・パターン」のアウトソール。
ラバーの素材はダークグレーの部分が「トランスルーセント」、白い部分が「ソリッド」。
粘性(変形のしやすさ)は低く、粘着性は高めの質感。
パターンの深さは通常レベルで、ややカーブしたソール形状からホコリの影響が心配ですが、必要最低限の接地面積は確保されていて、大きな問題にはならないかなと予想されます。
母指球、小指球、踵にそれぞれ入ったグリッドも沈み過ぎる感覚もなく、トラクションには期待して良さそうです。
※今作はグローバルラストなのでEPラストに使われているXDRではありません。
※XDRより通常ラバーの方がコートを掴む感覚は増し、ソールの屈曲もナチュラルになり、これがグローバルを好む大きな要因だったりします。
クッションは「EVA・ミッドソール」単体のセットアップ。
EVAの詳細に関してはメーカー発表がないので、便宜上EVAとしています。
その質感はソフトで、弾力があります。
乗ってみるとフォアが厚く、ヒールがやや低い後傾のクッションバランス。
フォアにはそれなりに厚さがあり、押し返しは強め。
テイクダウンモデルにしてはフォア剛性もしっかりしていて反発は予想以上にありそうな予感。
後傾バランスですがヒールも十分に厚さがあります。
この辺りはグローバルである恩恵を受けているかなと。
※EPラストやPFラストはアッパーにゆとりを持たせると共にクッションも薄く削っているため。
懸念点としては、捻れ剛性は少し弱めなのでサポート性と耐久性はそれなりかも。
フィット面では「フォアフット・インナーブーティー」を「アッパー」が包むオーソドックスなセットアップ。
アッパーの素材は「エンジニアード・メッシュ」をベースに処々を「フューズ」で補強。
足入れは簡単で、ヒール周りのパディングは通常レベル。
タンは薄い作りですが、フィット・ロックダウンともに気になる箇所は無し。
捻れ剛性の部分が実際にコートで履くとどうなるか未知数ですが、フィットも基本優秀と思われます。
サイズに関しては、グローバルのマイサイズ27.5cmで良さそうです。
今作をまとめますと「デザインでかなり損してる」と感じました。
明らかにテイクダウンの中のテイクダウンみたいなルックスで、私自身も試着をかなり後回しにしていましたし。
同じシーズンのメインシグはズームフリーク3ですが…「どちらを試合で履くか?」と言われたら正直今作を選びます。
※試着段階の比較なので長期使用の変化では評価が逆転かもしれませんが。
⇒”Nike Zoom Freak 3″のパフォーマンスレビューはこちら
ともあれストロベル系が主流になってしまっているナイキ・ジョーダンブランドにあって、こう言ったノーマルなバッシュは希少。
復刻で良いモデルはけっこうありますが、周りに勧めても「復刻はちょっと…」と敬遠されるケースが結構あります。
その基準で行くと、現行モデルとしての今作は意外に優秀な存在かもしれません。