Under Armour UA Flow FUTR X Try-on Review

今回は“Under Armour UA Flow FUTR(フローフューチャー) X”の「トライ・オン」、試着段階でのレビューです。
※自分用のメモも兼ねている投稿なので、いつものパフォーマンスレビュー以上に参考程度に考えて頂ければと思います。
試着カラーは「ブラック/ホワイト/メタリックゴールド」。
型番は“3024968-002”。
今作はカリー8やカリー9でも使われているアンダーアーマーの最新クッション「フロー」搭載モデル。
カリーモデルがこちらでは店頭に置いていないため、それにトライする価値があるかの試金石の意味もある今作の試着です。
全面がモザイク調に加工された「プレッシャーマッピング・パターン」のソール。
いつものアウトソールではなく「ソール」と表記したのはこの接地している部分はミッドソールの延長だからです。
通常のバッシュではミッドソールの底面に何かしらのラバーがアウトソールとして接着されています。
今作ではそのアウトソールを排して、より軽量化を図った設計に。
ミッドソールが接地しているので、ソールの素材はクッションでもある「フロー」。
粘性(変形のしやすさ)は高く、粘着性は平均レベルな質感。
全体にソフトなので体重をあまり掛けなくてもコートを捉えてくれそうです。
軽量なプレイヤーやキッズプレイヤーには嬉しい仕様かもしれません。
また粘着性の低さからホコリの吸着は少ないと予想され、パターンにも適度な深さがあり、ホコリの逃げる隙間も確保。
トラクションに関しては優秀と予想されます。
実際このタイプのトラクションは、アンダーアーマー以前にナイキで経験済み。
ズームハイパーレブ初代とズームハイパーレブ2015で部分的にですがミッドソールが接地する構造で、どちらのモデルもよくグリップしてくれました。
素材的に摩耗スピードが速いのが難点でしたが瞬間的なパフォーマンスは高く、今作も期待して良いかと。
⇒Nike Zoom Hyperrevシリーズのレビューはこちら
クッションは「フロー・ミッドソール(兼アウトソール)」単体のセットアップ。
フローはソフトながら弾力性のある質感。
フォアが厚くヒールが薄めの後傾なクッションバランス。
母指球部分が厚くなっていて、ここを押して反発を得るようガイドされている仕様。
ただしフォアを押した時に返ってくる反発のベクトルは斜め後ろ方向。
この反発は垂直ジャンプやストップ動作を助ける働きがあるので、今作のクッションもシューター向けかと。
ヒールからフォアに重心移動では母指球のひと山を越えないといけないため、ラグが生じます。
この感覚は先にレビューしたエンビード1のクッションに酷似していて、スラッシャー系の自分は苦手な仕様です。
ヒール寄りで履いてもフォア寄りで履いても改善が見られなかったのも同様の感覚。
フォアの屈曲剛性もマイルドで全体としてヒールストライカー且つシューターのプレイヤー向けに全振りしているクッションかと。
フィット面では「フォアフット・インナーブーティー」を「アッパー」が包み、その上から「ミッドフット・ストラップ」が抑えるセットアップ。
アッパーの素材は、フォアはナイロン調の「メッシュ」、ヒール周りは「シンセティック・レザー」です。
ストラップの素材も「シンセティック・レザー」。
シンセティックは適度な強度があり、シャンクプレートと相まってヒールから中足部に掛けての剛性はしっかり。
ヒールのパディングは厚めでこちらもしっかりフィットしてくれます。
タンはやや薄めですが特にシューレースはストレスに感じませんでした。
フォアのメッシュはかなり薄くしなやか。
足当たりは優しいですが、成型にかなり高さがあります。
ここはシューレースで修正が効かないので、グローバルラストが合うプレイヤーには厳しそうな仕様。
逆にEPラストが合う方には嬉しい仕様かと。
サイズに関しては、マイサイズ27.5cmで長さはギリギリ。
ハーフサイズ(0.5cm)アップでも良さそうですが、そうなると幅と高さが更に余ってしまい難しいところ。
ソックスを足せば少しは改善されそうですが、それでも空間を埋めきるのは厳しいと思われます。
今作をまとめますと「テイクダウンEP」。
カリーモデルと同じクッションで、アッパーに余裕を持たせたパフォーマンスとイメージして良いかと。
ターゲットとしてはヒールストライカーで、足幅が広い、シューターの方にピンポイントにオススメできます。
これに該当する方は試す価値のあるモデルかと。
私自身は条件に合わな過ぎなのでスルーですm(__)m