Nike Air Foamposite One(2012) Performance Review

11月 11, 2015
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  • テストカラー:Suns(624041-402)
  • 主な機能:Full-length Zoom Air Unit, Double Stacked Zoom Air, Foamposite Technology, Inner Bootie, Carbonfiber Shank Plate
  • 着用した主なプレイヤー:Anfernee Penny Hardaway, Paul George, Rudy Gay, Gilbert Arenas, P.J. Tucker, Markieff Morris, Rajon Rondo, Nick Young
  • 価格:¥23,760(国内)・$220(海外)

Introduction

今回は"Nike Air Foamposite One(エア・フォームポジット・ワン)"のパフォーマンス・レビューです。

使用したのは2012年に復刻されたフェニックス・サンズカラー。

オリジナルの発売は1997年。当時Penny Hardaway(ペニー・ハーダウェイ)のシグネチャー扱いで発売されました。

その近未来的なデザインはかなり話題になり、ペニー本人の人気と相まって90年代を代表するモデルの1つとなりました。

日本ではオフコートでのみ人気ですが、海外ではNBAに限らず、オンコートでの着用率が意外と高いモデルです。

先にレビューした"Air Foamposite Pro(エア・フォームポジット・プロ)"と比較しながら、機能の細部を見ていきたいと思います。

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TRACTION - 9 / 10

【Traction (トラクション) 】
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。

DSC04806全面にクリアラバーを使用したアウトソール。

ヘリンボーンの黒い部分は塗ってあるだけです。

このクリアラバーはなかなか粘性があり、ピタッと止まります。

ほこりが多いコートでは、頻繁に拭いてやる必要があります。

CUSHIONING - 8 / 10

【Cushioning (クッショニング)】
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。

DSC04803アウトソールの直上にカーボンファイバー製シャンクプレートがあり、その上に薄いファイロンに包まれたヒール・ズームエア、更にその上にフルレングス・ズームエアが搭載されています。

Nike Air Foamposite Proと同様のクッショニング・システムです。

ヒールの衝撃吸収性は変わらず素晴らしい。

フォアフットはアウトソールが硬いことにより、少し衝撃が足に伝わります。

反発性に関しては、多少問題あり。

ズームエアはしっかり反発し、フォアフットの剛性もしっかりあります。

しかし、Air Foamposite Proに比べてアウトソールはフレックス・グルーヴが無いことで屈曲し難くなり、アッパーもポジット素材が硬くなっています。

これらの結果、フォアフットの屈曲がナチュラルでないため、せっかくの強い反発がまっすぐ返って来ず修正するために余計にコートを蹴る必要があります。

COURT FEEL - 7 / 10

【Court Feel (コート・フィール)】
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。

Air Foamposite Proの抜群の接地感に比べると、少し劣ります。

ソールが硬いため、コートよりシャンクプレートに乗っている感触です。

特に急なムーブ時はソール剛性に負けて、足とシューズの変形が合わないことがあります。

Flightposit Exposedよりはマシですが、平均より少し下のレベルかと思います。

FIT/LOCKDOWN - 7 / 10

【Fit/Lockdown (フィット/ロックダウン)】
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。

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インナーブーツが入ってるバッシュのフィット・ロックダウンは基本優秀です。

このモデルも通常のスピードでプレーしている状態であれば、完璧にフィットします。

ジャンプやクロスオーバーなど急なムーブ時は、前述のとおりソールの剛性に負けて足が浮くシチュエーションがあります。

またフォアフットのポジット素材が硬すぎるため、屈曲部分が足と足指に食い込んで痛みがありました。

SUPPORT - 8 / 10

【Support (サポート) 】
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。

これ以上ない頑健なポジット素材のため、アッパーのサポート性は素晴らしい。

ここでも、あまり変形しないアウトソールが安定性に影響します。

捻挫をするほどの不安定性ではなく、強すぎるソールの剛性の反発を抑えるために脚力・コアの力を余計に使うため、試合やハードな練習後は、足首やら足の付け根やらが痛みました。

LATERAL TRANSITION - 8 / 10

【Lateral Transition (ラテラル・トランジション) 】
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。

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超剛性あるシューズは慣れれば、細かいステップはスムーズになります。

急な動きでは足がシューズ内で浮く感覚がある事と、重量がマイナスポイントです。

HEEL-TOE TRANSITION - 8 / 10

【Heel-toe Transition (ヒール/トゥー・トランジション) 】
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。

重心移動はフォアフット以外はおおむねスムーズで、よく加速して走れます。

カットインなど片足のつま先に全体重が乗るときはシューズ内で足が浮く感覚があり、またやはり重量も影響してきます。

BREATHABILITY - 6 / 10

【Breathability (ブレイザビリティ) 】
通気性能。 通気が良いほど高評価。

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タンのメッシュ部分以外に通気できる箇所はなく、トータルの通気性は平均以下です。

DURABILITY - 9 / 10

【Durability (デュラビリティ) 】
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。

DSC04802シューレース・ホール周りはヌバック素材になっています。

この部分が硬いソールとの剛性差により、負荷が掛かりやすくなっています。

それでも負荷が目に見るダメージに変わるのは、かなりの期間が掛かるのでトータルの耐久性は素晴らしいです。

WEIGHT - 6 / 10

【Weight (ウェイト) 】
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。

約536g(27.5cm・片足)

※実際に計測した重量です。

Final Conclusion

フォームポジット・シリーズの元祖ですが、機能はイマイチ。

新機能の導入モデルには往々にあることですね、仕方ないです。

それにしてもこの頑健なソールは、180cm・75kgの体型でフルにプレーしても、足型に合うまで変形しませんでした。感触が変わるには、最低でもプラス10kgは体重が要るでしょう。

オンコート用のポジットはAir Foamposite Proがありますし、これはオフコートで楽しむのが正解のシューズだと思います。

サイズに関しては、縦は通常サイズで問題ないと思います。幅・高さは若干狭め・低めなので、幅広・甲高の方はハーフサイズUPが必須です。

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  • TRACTION - 9/10
  • CUSHIONING - 8/10
  • COURT FEEL - 7/10
  • FIT/LOCKDOWN - 7/10
  • SUPPORT - 8/10
  • LATERAL TRANSITION - 8/10
  • HEEL-TOE TRANSITION - 8/10
  • BREATHABILITY - 6/10
  • DURABILITY - 9/10
  • WEIGHT - 6/10
TOTAL SCORE
B 77 / 100

PERFORMANCE RANKING

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