Jordan Jumpman Pro Retro(2008-10) Performance Review
- テストカラー:Nike iD USC(372005-991), Nike iD USA(372005-991)
- 主な機能:Forefoot Zoom Air Unit, Heel DHIP(EVA Crash Pad), Phylon Midsole, TPU Internal Heel Counter, TPU Shank Plate
- 着用した主なプレイヤー:Joe Johnson, Mike Bibby, Ray Allen, Kevin Garnett
- 価格:¥?(国内)・$115(海外)
Introduction
今回は"Jordan Jumpman Pro"(ジョーダン・ジャンプマン・プロ)のパフォーマンス・レビューです。
オリジナルは史上初のジョーダンの「チームモデル」として1995-96シーズンに発売されました。
2008-09シーズンに初めて復刻され、国内でもNike iD展開があり、この2足はその時に作製したものです。
そして今年2017年にも2回目の復刻がありました。
個人的に思い入れの強いモデルなので、「2008-10年復刻」と「2017年復刻」、それぞれをレビューしたいと思います。
なので今回は先に「2008-10年復刻」のレビューになります。
それではその細部を見ていきたいと思います。
TRACTION - 10 / 10
コートをグリップする性能。 良くグリップするほど高評価。
オーソドックスな「ヘリンボーン・パターン」をベースに、エッジ部分はフラットなアウトソール。
ですが今作に関してはパターンはトラクションに関係ありません。
と言うのも、USAカラーは主に代々木公園のALLDAYトーナメントで履いていたので、けっこうソールは減り、パターンは浅くなっています。
それでもラバーの質・配合が素晴らしいため、この状態でもホコリの影響を受けません。
USCカラー(レッド/イエロー)の方は体育館のみの使用で、ソールはほとんど減っていませんが、どちらも同じレベルで素晴らしくグリップします。
ラバーの質は間違いなく「歴代最高」。
ラバー自体の粘性だけで"Hyperdunk 2016"のブレードパターンに匹敵するほどアグレッシブな加速感あるトラクションです。
CUSHIONING - 10 / 10
「衝撃吸収性能」/「反発性能」。 両性能を合わせて総合的に評価。
「ファイロン・ミッドソール」に「フォアフット・ズームエア」と「ヒールDHIP」を組み合わせたクッション・セットアップ。
DHIPは何の略だったかド忘れしてしまい、ネット検索しても分からず…知っている方がいたら教えてくださいm(__)m
素材としてはクッション性を良くしたフォームのはずです。
素材の名称は分からずとも、クッション性もトラクションに続き、今までのバッシュの中で最高クラス。
ファイロンは高密度ながら弾力性があり、衝撃吸収性も反発性もハイレベルで兼ね備えています。
加えて、フォアフットの屈曲部の剛性・復元性も素晴らしく、アグレッシブなトラクションとも絶妙に合わさり、爆発的な反発力・推進力を生みます。
「履くだけでジャンプ力UP」とか「足が速くなる」とか謳っているバッシュやスポーツシューズがありますが、今作はそう謳って売り出しても問題ないと思います。
何より感動するのが、特殊なソール形状やギミックに頼らず、他の機能面を犠牲にすることなく、この反発力を実現している点。
もちろんパーフェクトスコアです。
COURT FEEL - 10 / 10
コートに対する接地感覚。 コートを近く感じれるほど高評価。
FIT/LOCKDOWN - 9 / 10
足に対するフィット性能。 足と一体感があるバッシュほど高評価。
非常にシンプルなアッパーセットアップ。
敢えてピックアップするなら「リザード柄レザー部分に入ったパディング」と「タンと足底部を繋ぐラバーバンド」くらいでしょうか。
ヒール周りのパディングも最小限ながら、シューズ全体の成型に無駄がなく、フィット感はパーフェクト。
ロックダウンもシューレースを締めて、プレーし始めてしばらくはパーフェクト。
唯一気になるのは「面積の小さいタン」。
プレー中にふとシューズを見ると、結び目より下にタンがズレ落ちていることがしばしば。
パフォーマンスにはほとんど影響はないレベルですが、見えるとやはり気になってその都度直したくなります。
甲高のプレイヤーの場合は結び目が足に当たってストレスになる可能性があるのでマイナス1ポイント。
個人的にはパーフェクトの感覚です。
※サイズ選びについて※
僅かに大きめの作りですが、サイズを変えるほどではありません。
純正のインソールが薄めなので、これを少し厚めに替えて調節するのがベストかと。
SUPPORT - 10 / 10
怪我を防止するサポート性能。 安定感があり、左右のブレ・捻れがないほど高評価。
LATERAL TRANSITION - 10 / 10
左右方向への動きのスムーズさ。 スライドやクロスオーバー時など横方向へ動きやすいほど高評価。
HEEL-TOE TRANSITION - 10 / 10
縦方向への動きのスムーズさ。 通常のランニング、カットイン時など前方向へ動きやすいほど高評価。
BREATHABILITY - 7 / 10
通気性能。 通気が良いほど高評価。
DURABILITY - 10 / 10
耐久性能。 耐久性が良いほど高評価。
WEIGHT - 7 / 10
バッシュの片足の重さ。 軽いほど高評価。
Final Conclusion
トータルスコアは歴代最高タイの93点。
しかもマイナスになった部分は「通気性」や「重量」など、個人的には気にならない部分ばかり。
今までバッシュを数百足、もしかしたら1000足以上履いて来た中で「ベストの1足」を選ぶなら間違いなく今作。
スコアだけなら"Hyperdunk 2016"も同点ですが、実際のパフォーマンスでは今作が頭一つ抜けている感覚です。
ただ残念なのは2010年当時と比べて、現在は自分の足のサイズが小さくなっているため、今履くとスコア通りのパフォーマンスとは行きません。
27.5cmを買い直したいと思いつつ、状態の良い物は見つからず…。
そこに2017年に再復刻するとの情報が舞い込んで来て、かなりテンションが上がりました。
サイズを買い直せるというのも理由の一つですが、リマスターにより95-96シーズンに発売された「オリジナル」のスペック復活が期待できる事も個人的にはかなり大きいです。
「オリジナル」を私は履いた事がないのですが、クッションが「09-10復刻」とは異なり「カーボンファイバー製シャンク」に「フルレングス・ズームエア」だったそう。
歴代最高のバッシュが更新される日が来るかもしれません。
「2017年復刻」はすでに購入して、結構履いていますので、近日中にレビューUP予定です。
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TRACTION - 10/10
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CUSHIONING - 10/10
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COURT FEEL - 10/10
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FIT/LOCKDOWN - 9/10
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SUPPORT - 10/10
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LATERAL TRANSITION - 10/10
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HEEL-TOE TRANSITION - 10/10
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BREATHABILITY - 7/10
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DURABILITY - 10/10
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WEIGHT - 7/10